戸建てからマンションへ家を住み替える場合、
「家族から理解が得られない」
「マンションの暮らしが心配」
と悩みや不安を持つ人もいることでしょう。
近年はシニア世代を中心に、戸建てからマンションへ住み替えるケースが多くなっています。また、子供の進学のタイミングで郊外の戸建てから都市部のマンションへ移り住む人もいます。
戸建てからマンションへ移り住むのは暮らしの環境が大きく変わるため、不安に思う方もいますが、マンションにはマンションならではの快適な暮らしがあり、幅広い世代に人気がありますよ!
もちろん、戸建てに住み慣れた人がマンションに住み替える場合には、注意すべき点もあります。しかし、マンションと戸建ての違いを知っておくことで、快適なマンションライフを手に入れられるでしょう。
さらに、戸建てからマンションへの住み替えを検討されている方は、目先のマンション選びだけでなく、「今住んでいる戸建てをどのように活用(売却や賃貸)するか」「住み替え後の暮らしは便利か」など、事前に考えておくことで理想の住み替えがスムーズに実現できます。
この記事では、戸建てからマンションへ住み替えを成功させるために知っておきたい、マンションへの住み替えメリットや注意点、ローンが残っている場合の住み替え方法、将来必ず直面する不動産の相続を見越した住み替えなどについて解説します。
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Contents
1.戸建てからマンションに住み替えるメリット
戸建てに住み慣れていると、マンションの生活に不安を持つ人もいますが、実際に住んでみると、マンションには戸建てにはない魅力があります。
そこで、ここでは戸建てからマンションへ住み替えた場合のメリットをご紹介しましょう。マンション暮らしが心配というご家族のためにも、ぜひチェックしてくださいね。
1-1.フルフラットの部屋に住める
マンションは、段差が少ないもしくはほとんどないことが特長です。
メゾネットタイプ(室内が2階以上で構成されているマンションのこと)以外の物件であれば、室内に階段はなく、フルフラットな家となります。
家の中を階段で上り下りする必要がなく、移動がとても楽です。
高齢者の方はもちろん、若い人にとっても非常に快適な生活ができます。
一度、マンションのフルフラットな生活に慣れてしまうと、階段のある戸建てには戻れないくらい魅力的です。
戸建てにはない快適性ですので、住み替えがとても楽しみになりますね。
1-2.セキュリティが向上する
マンションは、戸建てに比べるとセキュリティ(防犯対策)が高いです。
特に近年建てられるマンションは、そのほとんどがオートロックや防犯カメラを設置しているため、セキュリティはかなり高くなっています。
また、4階以上の部屋は侵入窃盗の割合が減りますので、泥棒に入られにくいです。
戸建ては、勝手口や縁側、2階の窓等、泥棒の侵入経路が多いですが、マンションは部屋に侵入できるルートが多くありません。
戸建てに比べると、防犯性はかなり高いため、特に近所の人に告げなくても長期間留守にすることも可能でしょう。
1-3.部屋全体の温度を比較的均一に保つことができる
マンションは、リビングの空調で部屋の大部分の温度を一定に保つことができます。
戸建ては、夏場はトイレが暑い、冬場は風呂場が寒いといった特徴がありますが、マンションは開口面が限られるため、リビング以外が暑かったり寒かったりすることはありません。
家の中に急激な温度差が生じる部分がないため、特に高齢者の方にとっては快適な空間となっています。
1-4.ゴミステーションの当番がなくなる
戸建てには、地域のゴミステーション(ゴミ捨て場)の当番があるところが多いですが、マンションはゴミステーションの当番というのはありません。
マンションでは、一般的に共用部の指定された箇所にゴミを出します。
共用部の清掃は、清掃会社が行っているため、ゴミ置場を住民が清掃することもありません。
また、ディスポーザー付きのマンションだと、生ゴミが溜まらないので、ゴミも臭くならないです。
ゴミ出しに関しては、マンションの方が総じてルールが合理的であり、ご近所トラブルも発生しにくいといえます。
1-5.外構や外壁等の維持管理の手間がなくなる
マンションの場合、外構や外壁等の維持管理は、全て専門の会社に委託して行われます。
戸建てのように、庭の草むしりや、壁の汚れ落とし等を自分でする必要はないため、とても楽です。
植栽の剪定や除草なども定期的に行っており、何もしなくても常に手入れが行き届いた庭を楽しむことができます。
大規模マンションでは、敷地内に公園もあるため、小さなお子さんがいる家庭でも安心して子供を遊ばせることが可能です。
自分で手入れすることなく、常に綺麗な共用部を利用できるのは、マンションのメリットと言えるでしょう。
2.戸建てからマンションに住み替えるときの注意点
マンションには戸建てにはないメリットもありますが、マンションならではの注意点も知っておく必要があるでしょう。
この章では、戸建てからマンションに住み替えるときの注意点について紹介します。
2-1.管理費及び修繕積立金・駐車場代がかかる
マンションを購入すると、管理費や修繕積立金が毎月かかります。また、これまで戸建ての敷地内に車の駐車スペースがあった方は、駐車場を契約する必要があり、駐車場代も毎月発生します。
駐輪場に関しては、かからないマンションもありますが、一般的には自転車1台につき、月に数百円程度かかるでしょう。
2-1-1.管理費・修繕積立金・駐車場代などの対策は?
戸建てからマンションへ住み替える場合は、月々かかるお金についても考えておく必要があります。金額は物件によりますが、月々プラス3~4万円増えると考えておくとよいでしょう。
住宅ローンを組む際は、これらのランニングコストも踏まえたうえで金額を計算するようにしてくださいね。
2-2.駐車場までが遠い、または入出庫に時間がかかる
マンションと戸建ての大きな違いは駐車場の使い勝手です。
マンションには、駐車場までが遠いまたは入出庫に時間がかかるといった問題があります。
戸建てでは、自宅の敷地内、庭先などに車を駐車することができるため、大きくて重たい荷物でも家の中にすぐ持ち運ぶことが可能です。
しかしながら、マンションでは、そもそも部屋から駐車場までが遠いため、ペットボトルの水を箱買いしたり、お米を買ったりしても、部屋まで運ぶのも一苦労です。
また、機械式駐車場のマンションを購入した場合、入出庫に時間がかかるという問題もあります。
2-2-1.駐車場問題の対策は?
車を所有している方は、できるだけ自走式の駐車場が完備されたマンションを選ぶのがおすすめです。
マンションの駐車場には、自走式と機械式の2種類があります。
自走式とは、車庫まで直接自分で走行して停める駐車場のことです。一方、機械式駐車場とは、複数の階層になっていて機械を操作して車を出し入れする駐車場のことをいいます。
自走式のほうが車の出し入れがしやすく、荷物を持っていても楽で、入出庫にかかる時間も短くなります。
ただし、自走式駐車場は人気があり、広い敷地が必要なため、駐車場代を安く抑えたい人は機械式駐車場を選ぶとよいでしょう。
2-3.守らなければいけない管理規約がある
マンションは同じ建物に何世帯もが共同生活を送っているため、住むにあたって様々なルールが定められています。
マンション独自のルールブックのことを管理規約と呼びます。
たとえば以下のようなものが管理記載に記載されています。
- ペットを飼えるかどうか。その条件
- リフォームで使用可能な建材
- 共用部分の利用条件
- ゴミ出しのルール など
マンションでは、全てを自分で自由で決めることのできた戸建てとは異なり、一定のルールには従わなければならないでしょう。
2-3-1.管理規約を守るための対策
マンションを購入する前に不動産会社に相談して、管理規約を見せてもらいましょう。事前に確認しておくことで、不安なく住み替えることができますよ。
また、管理規約では「ペット禁止」と書かれていても、実際には小動物なら飼えるといったケースもありますので、管理規約を読んで気になったことは、不動産会社に質問してみましょう。
中古マンションの場合、実際の運用はどこまでがOKなのか売主に聞いて見ることをおススメします。
2-4.管理組合の役員が回ってくる
マンションでは、定期的に管理組合の役員が回ってきます。戸建てでも町内会や自治会への参加要請がありますが、マンションは住居者が限られたコミュニティのため、町内会よりも強制力があります。
マンションの管理組合では、主には大規模修繕などの実施を行っていきます。住民から集めている修繕積立金を用いて、計画的に建物の維持修繕をしていくのが管理組合の主な仕事です。
また、大きなマンションでは夏祭りや餅つき大会等の住民同士の交流を図るイベントも運営していきます。
2-4-1.管理組合の仕事を避けたい方は大規模マンションを選ぶ
戸数の多いマンションは、管理組合の役員が回ってくるまでの期間が少し長くなります。一方、小さいマンションだと、早く順番が回って来てしまいます。
管理組合等が面倒と感じる方は、大規模マンションを選ぶとよいでしょう。
2-5.収納スペースが少ない
マンションは、総じて収納量が少ないというのが特徴です。
戸建ての場合、階段下収納や床下収納もありますし、庭に物置を置くこともできます。子供の遊具も玄関先に置けますし、駐車場の脇にちょっとしたプランターを置くことも可能でしょう。
一方、マンションの収納は、原則としてクローゼットやキッチン、洗面所などに備え付けられた収納スペースのみになります。
マンションは戸建てに比べると収納量が少ないため、荷物を全部持っていけない可能性が高いということが注意点です。
2-5-1.収納の問題の解決策は?
できるだけ収納力のあるマンションを選ぶようにしましょう。マンションによってはウォークインクローゼットがあったり、納戸部屋(サービスルーム・DENなど)を設置している部屋もあります。また、マンションの住人が個別に使えるトランクルームを共用部に用意している物件もあります。
しかし、最もよい方法は戸建てからマンションへの引っ越しを機会に、不要なものは売ったり処分したりすることです。戸建ての場合、使用していないものも保存しがちですが、住み替えを機に荷物の整理をしておくとよいのではないでしょうか。
3.住み替え後の戸建ての活用方法は?
住み替え先のマンションが決まっても、現在お住まいの戸建て住宅についてもきちんと事前にどうするかを考えておく必要があります。
買い替えで、売却したお金をマンションの購入資金に充てたいと思っている方は少なくありません。
あるいは、戸建ては引っ越し後賃貸に出すことを検討している方もいらっしゃるでしょう。
どのような住み替え方法が適しているのかを、本章をお読みいただきご判断ください。
3-1.住宅ローンが残っているとき
住宅ローンが完済となっていれば、マンション購入のタイミングを気にする必要は特にないでしょう。
もしも住宅ローンが残っているとしても、戸建てからマンションへの住み替えができないわけではありません。
この章では住宅ローンが残っている場合の住み替え方法について解説します。
(1) 売り先行が基本
買い替えには、売却を先、購入を後に行う「売り先行」と、購入を先、売却を後に行う「買い先行」の2種類があります。
売却する戸建てに住宅ローンが残っている場合には、売り先行を選択するのが基本です。
売り先行を選択すれば、売却によって一旦住宅ローンを完済できるため、購入物件との間で二重ローンが発生することを回避できるためです。
ただし、売り先行は売却が終了するまで購入ができないというデメリットがあるため、購入物件の時期が決まっているような場合には利用しにくいです。
また、住みながら売却することになるため、売主として内覧対応が必要となります。
内覧とは、購入希望者に家の中を実際に見てもらう販売行為です。
内覧の前には掃除も行う必要があり、また内覧は土日に集中するため、売却期間中は休日が潰れるといったデメリットも生じます。
そのため、売り先行には「購入のタイミングが合わせにくい」、「売却に手間がかかる」といったデメリットもあるのです。
一方で、買い先行であれば、先に購入することができるため、好きなタイミングで物件を購入することができます。
売却においても、引っ越し後、空き家の綺麗な状態で売却活動することが可能です。
内覧も不動産会社に任せてしまうこともできますし、内覧の度に毎回掃除する必要もありません。
よって、購入も売却もやりやすいのは、買い先行になります。
ただし、住宅ローンが残っている場合、買い先行には二重ローンが発生してしまうというデメリットがありました。
二重ローンを避けたい場合には、やはり売り先行を選択することになります。
(2) つなぎ融資も検討してみる
新築マンションに住み替える場合には、購入時期が確定してしまっているため、売り先行を選択したくても、購入のタイミングが先に来てしまうことがあります。
このような場合には、つなぎ融資の存在を知っておくと便利です。
つなぎ融資とは、買い替えにおいて購入物件の代金支払いが売却物件の代金入金よりも先に来た場合など、一時的な資金不足を解消するために利用できるローンとなります。
売却で入金される予定の金額を一旦借り、売却が完了したらその融資を一括で返済するというタイプのローンです。
住宅ローンのように毎月の返済額が発生するのではなく、例えば2,000万円を借りたら、売却が完了した時点で2,000万円を一気に返済するという「つなぎの役割」を果たすローンとなります。
つなぎ融資を借りれば、売却する物件のローンは返済できますので、二重ローンを回避することが可能です。
最初からつなぎ融資の利用を前提とすると、例えば新築マンションへの住み替えなどにも利用できます。
新築マンションは、分譲時期が決まっていますので、売り先行を選択するとそこまでに売却しなければならないという難しさが生じます。
そこで、つなぎ融資を組む前提で売却活動をしておけば、新築分譲のタイミングまで売却が間に合わなかった場合でも、つなぎ融資で売却物件のローンの返済ができるのです。
ただし、つなぎ融資は、つなぎ融資のサービスを提供している不動産会社に売却依頼しないと使えません。
理由としては、つなぎ融資は不動産会社の買取保証サービス(一定期間、仲介で売却し、最終的にはその不動産会社が仲介で売却する価格の80%程度で転売用に買い取る)の利用が前提となっているためです。
銀行は、最終的には不動産会社が買い取ってくれるため、その買取価格を担保につなぎ融資を実行します。
売れるか売れないか分からないものに対して、融資してくれるわけではないのです。
つなぎ融資は普通に売却活動をしていて、突然使える融資ではないので、利用を希望する場合は、最初からつなぎ融資サービスを提供している不動産会社に売却を依頼する必要があります。
3-2.戸建てを賃貸に出すことも検討する
住み替えでは、持っている戸建てを賃貸に出すという考えもあります。
貸しておけば、思い出の詰まった家を残すことができ、寂しい思いをしないというメリットもあります。
ただし、もしも将来的に売却する可能性のある場合には、売却のタイミングを注意するようにしてください。
マイホームは、居住用財産と呼ばれ、売却時に税金の特例を利用することができます。
例えば、売却では「3,000万円特別控除」と呼ばれる特例を使うことがあります。
3,000万円特別控除の特例とは、売却で発生した譲渡所得から3,000万円を控除することで節税ができる特例です。
ここで、3,000万円特別控除を適用するには、「以前に自分が住んでいた住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に譲渡されるもの」という要件があります。
住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に他人に貸しても良いのですが、3年後の12月31日を過ぎてから売却してしまうと要件を満たさなくなり、特例を利用することができません。
他人に貸しても近い将来売却したいと考えている場合には、特例の要件を満たすタイミングで売却した方が得です。
マイホームの売却では、他にも様々なお得な特例があります。
後から「知らなかった」となるのはもったいないので、それぞれの特例の要件を良く確認した上で貸すようにしてください。
4.売却と賃貸どちらもHOME4Uにお任せ
戸建てを売却したり、賃貸したりする場合には、NTTデータグループ運営の不動産関連サービス「HOME4U」がおススメです。
売却では「不動産売却 HOME4U」、賃貸では「賃貸経営 HOME4U」を利用します。
「不動産売却 HOME4U」は、売却価格の一括査定の依頼ができるサイトです。
戸建てを選択すると、その地域で戸建て売却を得意とする最大6社の不動産会社に査定依頼することができます。
いざ戸建てを売却しようとしても、どこの不動産会社に依頼して良いのか分からない人も多いと思います。また、売出価格を決めるうえで参考になる査定価格は、複数社から出してもらっておきたいものです。
「不動産売却 HOME4U」なら運営会社であるNTTデータスマートソーシングが不動産会社を厳選して登録していますので、安心して売却を任せることができる不動産会社を見つけることが可能です。
「不動産売却 HOME4U」にはつなぎ融資サービスを展開している不動産会社も多く登録されていますので、つなぎ融資を使う可能性のある人にもおススメです。
また、「賃貸経営 HOME4U」は、仲介・管理を行う不動産会社を探すことができます。
家を貸す場合は、通常、仲介・管理を手掛ける会社に依頼します。
入居者を見つけてくれますし、入居者との賃貸借契約の締結業務も行ってくれます。
賃貸を希望する場合、仲介・管理会社を決めてしまえば、後は全てお任せすることが可能です。
「賃貸経営 HOME4U」では、戸建てのような1戸だけの管理も行ってくれる管理会社も見つけることができます。
管理メニューなど、複数の管理会社に無料でプラン請求できますので、条件面の優れている管理会社を選ぶようにしてください。
5.老後を見据えたマンション選びのポイント
戸建てからマンションへの買い替えは、シニアや子育てがひと段落したプレシニア世代(50代)も多く行っています。
この章では老後を見据えたマンション選びのポイントについて紹介します。
5-1.買い物のしやすさと医療施設の充実を重視する
不動産の購入は、「環境の購入」ともいわれます。
新たなマンションを購入するには、周辺環境を十分調べた上で購入するようにしてください。
周辺環境で特に重要なのか、「買い物のしやすさ」と「医療施設の充実」の2点です。
徒歩圏内に買い物がしやすい食品スーパーがあると便利です。
単にスーパーがあったとしても、「肉がいまひとつ」、「良い魚が売っていない」といったこともあるので、何軒か実際に購入してみるのも良いと思います。
また、数件の診療所が集積しているような医療モールがあると便利です。
今は元気でも、65歳を超えると急に病院に行く機会が増えます。
高齢者の方の中には、病院へ通うためにわざわざ病院の近くに引っ越す人もいるくらいです。
健康なうちに病院が少ないところに引っ越してしまうと、将来、再び引っ越しをしなければいけない可能性も出てきます。
将来を見据えて医療機関がある程度充実している街に引っ越すことをおススメします。
尚、シニア世代の方は、同じ街の中で新しいマンションに引っ越す人が多いです。
同じ街の中での引っ越しであれば、環境は十分に把握しているはずですので、環境で失敗することはあまりないと思われます。
現在のお住いの環境がベストな場合は、周辺マンションに住み替えがおススメです。
不慣れな土地へ引っ越しをする人は、周辺環境を十分に調べた上で購入するようにしましょう。
5-2.駅から徒歩5分以内の物件を選ぶ
マンションを購入する場合、駅から徒歩5分以内の物件を選ぶのが鉄則です。
駅から徒歩5分以内の物件は、資産価値があり、将来売却しやすいという特徴もありますが、何よりも便利であるというのが最大のメリットです。
駅から徒歩5分以内の物件を購入しておくと、将来、車を手放すこともできます。
電車の移動が容易なところに住めば、車を持つ必要もありません。
近年は、高齢者も車の免許を返上する人が増えてきました。
自分が免許を返上したいと思っても、車が必要不可欠なところに住んでしまうと返上できなくなってしまいます。
また、車を持たなくなると、維持費がかからなくなるため、経済的なメリットがあります。
たまにタクシーに乗る程度であれば、車を持つよりもタクシーを利用した方が安かったりもします。
免許は今すぐ返上する必要はありませんが、将来、返上できるような選択肢を持っておくことは必要です。
今回の買い替えによって、将来的には車を手放しても良いように、駅に近い物件を選ぶようにしましょう。
5-3.適切な間取りの物件を選ぶ
子育てが終わった世代の方にとっては、マンションへの買い替えは適切な部屋の数や広さを選ぶことができるというメリットがあります。
夫婦2人で住むのであれば、2DKや広めの1LDKといった間取りがおススメです。
広すぎない部屋に住むと、掃除も楽になりますし、無駄な水道光熱費も発生しなくなります。
また、面積の小さい物件を選ぶことで、購入金額を安く抑えることもできるので、予算によっては、今のお住まいより条件が良く便利なエリアのマンションも購入できるようになるかもしれません。
さらに、最近のマンションであれば、共用部にゲストルームがあることも少なくありません。
ゲストルームがあれば、子供たち家族が泊まりに来ることができるので、孫たちが来なくなるという心配もありません。
また、孫たちも不便な郊外の戸建てよりは、便利なマンションの方が行きやすくなります。
利便性の高いマンションに引っ越した方が、実は子供たち家族が来やすかったりもするのです。
家族構成の変化に応じて、部屋をダウンサイジングすることは、相応のメリットがありますので、部屋の数や広さは家族の人数に応じたものを選ぶようにしてください。
5-4.管理費や修繕積立金が安い物件を選ぶ
これからマンションを購入するのであれば、管理費や修繕積立金が安い物件を選ぶのがポイントです。
管理費と修繕積立金が安い物件の特徴を挙げると、以下のような物件になります。
- 築年数が新しい物件
- 戸数の多い物件
- タワーマンションではない物件
修繕積立金は、5年おきに増額されていくマンションが多いので、築年数が新しい物件ほど安くなります。
長く住むほど修繕積立金は上がっていきますので、購入するならできるだけ築年数の新しい物件の方が安く抑えられます。
また、管理費や修繕積立金は、戸数の多いマンション程安くなります。
修繕積立金は、共用部の修繕のために積み立てる費用です。
戸数が多いと、1戸当たりの負担が安くなりますので、結果的に修繕積立金が安くなっていきます。
40~50戸程度以下のマンションだと、管理費と修繕積立金が割高となっていますので、戸数が少ないマンションは避けた方が無難です。
ただし、戸数が多いといってもタワーマンションは管理費及び修繕積立金は高いです。
タワーマンションは、外壁の清掃もゴンドラを使って行いますし、コンシェルジュが常駐している場合もあり、通常のマンションよりも管理費が割高となります。
エレベーターも本数が多く、大規模な機械式駐車場となっていることが多いため、設備の入れ替え時の修繕費用も高いです。
尚、新築物件では、修繕積立一時金というものを支払うことで修繕積立金が非常に安くなっています。
マンションディベロッパーが販売時に修繕積立金を安く見せるために、修繕積立一時金を徴収することで安くしているのがカラクリです。
そのため、タワーマンションでも新築物件の場合は、修繕積立一時金がかなり安くなっている場合も少なくありません。
ほとんどのマンションは5年後に修繕積立金が跳ね上がりますので、新築時の金額はあまり参考にはなりません。
これからマンションを選ぶのなら、管理費と修繕積立金も意識して物件を選ぶのが良いでしょう。
5-5.相続を見据えた物件を選ぶ
近年、子供たちがマンションを相続放棄するケースが増えています。
子供たちが相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったことになるため、遠戚の甥や姪に相続権が波及し、突然相続人となってトラブルとなってしまうことがあります。
マンションは、相続してしまうと、管理費と修繕積立金を毎月支払って行かなければならないため、相続人にとっては戸建てよりも負担感は大きいです。
マンションを相続した人は、売却するケースも多いのですが、売れないまたは貸せないマンションだと、管理費と修繕積立金を払い続けることになります。
また、マンションは戸建てとは異なり、簡単に建て替えることができません。
戸建ては、古い物件であっても、取り壊して更地にして売却したり、相続人が新築物件を建て直したり等の利用価値があります。
しかしながら、マンションの建て替えでは、原則として区分所有者の5分の4以上の同意が必要です。
古いマンションは容易には建て替えられないため、相続人は戸建てのように更地にしたり、新築にしたり等の手を加えることができないのです。
よって、相続を考慮すると、マンションは売却しやすい物件を購入しておく必要があります。
売却しやすいマンションとは、まさにここまで紹介した「買い物のしやすさと医療施設の充実した物件」、「駅から徒歩5分以内の物件」、「管理費や修繕積立金が安い物件」という条件を備えた物件です。
自分たちが住んで、住みやすいと思える物件は、まさに将来、売却しやすい物件になります。
特に、「駅から徒歩5分以内の物件」は重視するようにしてください。
将来の売却のことを考えると、当然、築年数は古くなり、どの物件でも売却しにくくなります。
しかしながら、駅から近い物件は築年数が古くてもなんとか売却できる物件が多いです。
相続人が相続放棄という手段を取らなくても、売却すればその現金を相続人同士で分け合うことができます。
また、良い物件であれば誰かが相続して賃貸することも可能です。
マンションは将来の相続を見越して、売却しやすい物件を購入するようにしてください。
まとめ
いかがでしたか。
戸建てからマンションの住み替えのメリットや注意点、ベストな住み替え方法、さらには将来を見据えたマンションの選び方について解説してきました。
住宅ローンが残っている場合には、売り先行によって住み替えすることが基本です。
場合によってはつなぎ融資の利用も検討してみてください。
もし今持っている戸建てを売却するなら「不動産売却 HOME4U」、賃貸するなら「賃貸経営 HOME4U」の利用がおススメです。
また、マンションにはフルフラットの家に住める等のメリットもありますが、駐車場が使いにくくなる等のデメリットもありました。
駐車場やトランクルームについては、物件を選ぶ際、良く確認するようにしてください。
さらに、シニア世代の方は、買い物がしやすい、病院に行きやすい、駅から近い、管理費や修繕積立金が安いといった条件を備えた物件がおススメとなります。
良い物件は自分たちが住みやすいだけではなく、将来、相続が発生したときも売却や賃貸がしやすいです。
現在戸建てにお住まいで、これからマンションに住み替えようと考えている方は、将来を見据えて、賢く物件選びをしてみてください。
この記事のポイント まとめ
主に以下の5つがあります。
- フルフラットの部屋に住める
- セキュリティが向上する
- 部屋全体の温度を比較的均一に保つことができる
- ゴミステーションの当番がなくなる
- 外構や外壁等の維持管理の手間がなくなる
詳しくは「1. 戸建てからマンションに住み替えるメリット」をご覧ください。
戸建てからマンションへの住み替えなら、以下の点に注意が必要です。
- 管理費及び修繕積立金・駐車場代がかかる
- 駐車場までが遠い、または入出庫に時間がかかる
- 守らなければいけない管理規約がある
- 管理組合の役員が回ってくる
- 収納スペースが少ない
詳しくは「2. 戸建てからマンションに住み替えるときの注意点」をご覧ください。
住み替えで住まなくなる戸建ては、売却するか賃貸にするか、状況によって選ぶとよいでしょう。
「3.住み替え後の戸建ての活用方法は?」では、住宅ローンがある場合や、家を売却したくない場合など、戸建ての活用方法を詳しく説明しています。
戸建てを売却したり、賃貸したりする場合には、NTTデータグループ運営の不動産関連サービス「HOME4U」がおススメです。
「HOME4U」を利用するメリットは「4. 売却と賃貸どちらもHOME4Uにお任せ」をチェックしてくださいね。
不動産の住み替えは、将来を見越して選ぶことが大切ですね。以下のポイントを抑えたマンションを選ぶのがおすすめですよ。
- 買い物のしやすさ
- 医療施設の充実
- 交通アクセス
- 適切な間取り
- 管理費や修繕費
- 相続を考えた物件
詳細は「5. 老後を見据えたマンション選びのポイント」で確認してください。