「住み替え」は自分たちの都合が最優先ではありつつも、できるだけ余計なお金がかからないように、タイミングを見計らって行いたいものです。
余計なお金がかからないようにするためには、次の2つのうちのどちらかが実現できるのが望ましいですよね。
- 手持ちの物件をできるだけ高く売る
- 新しく購入する家をできるだけ安価で済ませる
とはいえ、不動産の価格はその物件の立地や広さ以外に「市況」にも影響されますので、いくら皆さんが「高く売りたい」と思っても、実際に高く買ってくれる買い手が見つからなければ実現はできません。
では、最近の市況はどうなっているのでしょうか?
2016年10月に公益財団法人・東日本不動産流通機構から発表されたデータによると、マンションも一戸建ても前年に比べると高値で成約されていて、市況的には「売り時」になっています。
多少古い物件だとしても、今なら期待が持てそうですね。
ちなみに、今後2020年の東京オリンピックまでは新築マンションは増加傾向ですが、徐々に供給が需要を上回る形となり「価格競争(値引き競争)」が発生し、今のような高値での売却は難しくなることが予想されています。
さらに、消費税の引き上げが2019年まで先送りされ、住宅ローン金利も低水準ということから、現在は「買い時」でもあります。
つまり今は「売り時でもあり買い時でもある」ということで、住み替えに適したタイミングといえます。
そこで今回は、この「売り時」「買い時」を逃さずに住み替えを成功させるコツについて、ご紹介してみたいと思います。
ぜひ、住み替え成功の第一歩にしてください!
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Contents
1. そもそも「売却」と「購入」はどちらを優先すべきなのか?
「住み替え」を検討する多くの皆さんが最初にブチ当たる疑問ともいえる「売却が先?購入が先?」という問題。
最終的に新しい物件への満足度が「お金には変えられない」ものであるなら、とびっきり良い物件を探しまくり、理想の住まいに出会えてから持ち家を売却しても良いのですが、購入を先行してしまうと、「持ち家の売却で得られる金額が確定しないまま出費だけが確定する」という流れになるため、よほど資金に余裕のあるご家庭でない限り、現実的とは言えません。
住み替えを無理なく行うには、「売却」を先行し、売却により得られる金額が具体的になってから、それを元手に購入物件を探すという順番が最適です。
詳しい手順はこちらの記事 1-1.「住み替え」の正攻法は「売り先行」! で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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2. 「マンション」と「一戸建て」では、住み替えに適したタイミング(売り時)は違うのか?
「マンション」と「一戸建て」、それぞれで住み替えに適したタイミング(売り時)は違うのでしょうか?
答えは 「違います」。
なぜなら、マンションと一戸建てでは「修繕積立金」の有無など維持費にも差があり、今後の需要と供給のバランスも異なるからです。
各々、主な特徴を見て行きましょう。
(1)マンションの場合
- リフォームなしで売りたい場合は最長でも築10年が目安(日常の手入れをきちんと行っている場合に水回りを新しい入居者がそのまま使用できるとされる一般的な目安です。手入れが行き届いていない場合は、リフォームや交換を視野に入れることになります)。
- 大規模修繕が行われる築10年を経過する前がベターです。大規模修繕を行うとキレイにはなるものの、残念ながら資産価値が大きく上がることはなく、修繕後だと「修繕積立金」が増額になるケースも多く、買い手に敬遠される傾向になります
これらのことから、マンションは築年数が10年以内に売却するのが理想です。
10年以上経過していたり、大規模修繕後の場合には、売出価格で折り合いをつけることが必要になるかもしれません。
※「買い手が見つかる売出価格の決め方」については、「不動産の売り出し価格の決め方と失敗しないコツ|査定価格との違いは?」の記事でも紹介しているので、参考にして頂ければと思います。
(2)一戸建ての場合
- 一般的に「20年で建物の価値は0円になる」と言われています。
- さらなる「少子高齢化」「核家族化」にともない、全国的におしなべて空き家が増加して行き、供給が需要を大きく上回り、好条件で買い手を見つけることが難しくなると予想されています。
このことから、一戸建てを売却しようと考えている場合には、「最長でも築年数が20年を越える前にできるだけ早く売ること」をしっかりと念頭に置いておく必要があります。
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3. サラリーマンが「賃貸」から「持ち家」に住み替える適性年齢はあるのか?
前章では「マンション」と「一戸建て」に分けて特徴を見ましたが、年齢的な「住み替えに適したタイミング」はあるのでしょうか?
特にサラリーマンの皆さんは、同級生や同僚が家を買って賃貸住宅から夢のマイホームへ住み替えたなどと聞くと、自分と重ねあわせて考えたりしますよね。
昨今は昭和のような終身雇用ではないですし、結婚や出産の年齢にもバラつきがあり、一概に「何歳で家族を持ち、何歳でマイホームを持つ」といったプランが立てにくくなりました。
そこで、あくまでも動向のひとつではありますが、国土交通省が2016年7月に公表した「住宅市場動向調査」のデータでの平均像をご紹介したいと思います。
これを見ると、概ね40歳前後が平均年齢と言えそうです。
ただ、「中古マンション」では「50歳代で初めてマイホームを買った」という人が17%もいます。
それまでは賃貸住宅か実家で暮らしていて、50歳代になって初めて住まいの購入に至ったという方が最近では増えているということでしょう。
いずれにしても、以前よりも高年齢化の傾向です。
一昔前とは違い、まわりが家を購入したからといって焦る必要は全くなく、自分の家族構成やライフプランにあったタイミングで住み替えることが重要になります。
4. 何よりも人生の中で「住み替え」が発生するシーンを予測しておくのが成功のカギ!
前章でお伝えしたように、晩婚化が進み、昨今の日本ではライフプランはひとそれぞれ大きく違ってきています。
「住み替え」においてもっとも大切なのは、「住み替えが発生するシーンを予測しておくこと」です。
先々の予測がついていれば、日ごろから資金繰りのことを考えることもできますし、いつ頃から行動を開始すれば良いのかも自然とアンテナが張れるようになります。
例えば、人生の中で「住み替え」が生じるシーンの代表例には、以下のようなものがあります。
- 結婚
- 出産
- 転勤
- 親族の介護
- 相続
- 離婚
これらのことを予測しながら、資金の準備や情報の収集を少しずつ進めておけば、第1章では「売却活動を先に行うべし」とお伝えしましたが、購入を先にしても問題ない状態にできるかもしれません。
独身の方もご家族のいる方も、この機会にぜひ一度、ご自分のライフプランを洗い出し、「いつ頃住み替えが発生しそうなのか」、目安を出してみてください。
「備えあれば憂いなし」です。
5. まとめ
いかがでしたか?
慶事はともかく、「親の介護」や「離婚」などはその時になってみないとわからない要素もありますが、日ごろから心の準備をしておくだけで、とっさの時に機動力をもって住み替えに取り掛かれます。
特に、住み替えの際に持ち家を売ることになる方は、この先のライフプランをきちんと立てておいてくださいね。
皆さんができるだけ余計な出費をすることなく、人生において最適なタイミングで住み替えできるよう、ひっそりとお祈りしています。
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