「ホームステージング」をご存知ですか？

簡単にいうと、家やマンションなどの不動産を売却する際、家具やインテリア、観葉植物を使って、モデルルームのように演出するサービスのことです。

できるだけ早く高く物件を売りたい方や、売りに出したもののなかなか物件が売れなくて困っている方にお勧めの手法 です。

欧米では、中古住宅や中古マンションを売却する際、ホームステージングが行われることが一般的になっています。
日本でも徐々に増えてきていますが、ホームステージングを知らない人も多く、またホームステージングをしてくれる業者が少ないこともあり、まだまだ普及していません。

ということは！！！
中古物件を早く高く売りたい方にとって、ホームステージングをして売り出すことは、ライバルに差をつけるチャンスということになります！！

そこで今回は、ホームステージングについてよくある５つの質問にお答えしてみたいと思います。

それでは、ひとつひとつの疑問にお答えして行きましょう。

不動産の売却について基礎から詳しく知りたい方は『不動産売却の基本』『マンション売却の注意点』をご覧ください。

【質問1】ホームステージングとは何ですか？

ホームステージングとは、中古住宅や中古マンションを売り出す際、ガランとした空き家のままにしておかず、家具や小物などのインテリアをトータルコーディネートした状態で販売する手法 です。

新築マンションのモデルルームや住宅展示場では、かならず室内に家具や小物、観葉植物などが置かれた状態になっていますが、それをイメージして頂くと分かりやすいと思います。

基本的には、空き家をホームステージングすることが多いのですが、住居中の部屋でも、ホームステージングすることは可能です。

ホームステージングを請け負う業者に依頼すれば、簡単にホームステージングすることができます。

具体的には、リビングに家具を配置したり、キッチンにインテリアを置いたり、お風呂場に小物や水をはってライティングするなど、さまざまなコーディネートがあります。

これらの家具やインテリアなどは、自分の持っているものを使うこともありますが、ホームステージングを請け負う業者からレンタルすることがほとんどです。
レンタル期間は、業者によって変わりますが、10日間ごとに料金が発生したり、最短契約期間が3ヵ月といった場合があります。

また、現在、日本には日本ホームステージング協会が設立されています。
ホームステージャー1級、2級の資格制度があり、認知度や対応してくれる業者が少しずつ増えていている段階です。

【質問2】ホームステージングはいつどこに相談したらいいのでしょうか？

まず、「いつ」のお話しからしましょう。
ホームステージングをするタイミングは、大きく分けて２つあります。

ひとつ目は、「物件を売り出す前 」です。
たとえば、人気のエリアにある新しい物件であれば、ホームステージングをしなくても、早く買い手がつく可能性は高いでしょう。
逆に、少し不便な場所にあったり、古い物件だったりすると、なかなか買い手がつかないことがあります。
そういった場合は、最初からホームステージングをして売り出したほうが、他の物件との差別化ができ、早く物件が売れる可能性が高まります。

ふたつ目は、「売り出してはみたものの、なかなか物件が売れない場合 」です。
たとえば、値下げ交渉を頻繁にされたり、何人も内覧に来てくれるのに購入まで至らないという場合です。

どちらのタイミングでホームステージングする場合でも、まずは売却を依頼している不動産会社に相談 してみると良いでしょう。
ただし、まだまだホームステージングに精通していない不動産会社もあると思います。
その場合は、ホームステージングをしてくれる会社を自分で見つけて、直接相談することになります。
そこで、ホームステージングを請け負っている会社を、ここでいくつかご紹介しておきたいと思います。

▶ ホームステージング・ジャパン

▶ ホームサポーター

▶ ホームステージングウェスト

▶ エイトレント

▶ サマンサネット

ホームステージングをする業者には、ホームステージャーと呼ばれるホームステージングのプロがいることがほとんどです。
どの会社を選ぶかは、実際に問い合わせをして事例を見せてもらったり、話を聞いてみて、判断するのが良いでしょう。
無料である程度提案を出してもらえそうなら、より具体的なイメージもわきますね。

ホームステージングを決めよりも前に、不動産会社の査定を受けておくと安心です。
早期、あるいは高額での売却見込みが高い不動産であれば、ホームステージングを行わなくてもよいかもしれません。

また査定額はもちろん、売却に対する見込みも不動産会社により異なります。
最大6社の不動産会社にまとめて査定依頼ができる不動産売却 HOME4U（ホームフォーユー）などを利用して、効率よく、複数社を比較してみましょう。

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【質問3】ホームステージングすると費用はどれくらいかかりますか？

ホームステージングにかかる費用は、部屋数や規模により、無料～数百万程度 となっています。

たとえば、「ホームステージング・ジャパン」の場合、4つのプランを用意しています。
コンサルティングサービス（5万円～）であれば、売却のアドバイスやコーディネートのみとなっており、実際のホームステージングは自分で行うことになります。
フルパッケージ（物件価格の1～2％）であれば、物件の清掃から物件全体の演出、家具や小物のレンタル、写真撮影まで、すべてホームステージング・ジャパンが行ってくれます。

また、「野村のステージングサービス」のように、「野村の仲介＋と専属専任・専任媒介を締結すること」など複数の適用条件はあるものの、無料でホームステージングを行っているところもあります。

ホームステージングの目的は、「物件をできるだけ高く売ること」です。
もし物件価格を少しだけ値引きすればすぐに買い手が見つかりそうな場合には、大掛かりなホームステージングをしてしまうと、損をする可能性があります。
ホームステージングを検討する際は、予算や「どれくらいの規模で依頼するのか」を、複数のパターンで試算してみる  ことをおススメします。

【質問4】ホームステージングをするメリットは何ですか？

ホームステージングをするメリットは、主に次の3つです。

（1）高く 売れる（値引き交渉されにくくなる）
（2）早く 買い手が見つかる
（3）買い手の満足度 にも寄与する

それでは、ひとつずつ見て行きましょう。

（1）高く売れる（値引き交渉されにくくなる）

物件が美しく見えれば、内覧者の満足度や購入意欲が高まり、売出価格のまま購入してもらえる可能性が高まります。
アメリカでは、ホームステージングを行った場合、行わない物件に比べて6％以上高く売れる というコールドウェル銀行の調査データがあります。

（2）早く買い手が見つかる

まず、インターネットやチラシに掲載する写真の見栄えが劇的に変わります。
そのため、「一度内覧してみようか」と、購入物件を探している人たちの関心をひくことができます。
そして、実際に内覧に来てキレイな物件を見て「良いな」と思ってもらえれば、「早く買わないと他の人が買ってしまうかも」という気持ちも喚起でき、購入意思を早く固めさせることができるのです。
ちなみに、156日間売れなかった物件にホームステージングをしたら平均42日間で売れた という、ホームステージング・ジャパンのデータもあります。

（3）買い手の満足度にも寄与する

ホームステージングは売る側にばかりメリットがあるように思えるかもしれませんが、実は買う側にもメリットがあります。
それは、家具やインテリアが置かれた状態の物件を見ているため、思ったより部屋が狭かった、思ったより物が置けなかった、ということが、少なくて済むからです。
しかも、自分が住みたいと思い納得した物件を購入しているため、自ずと満足度も高くなります。

以上のように、売り手だけでなく買い手にもメリットがある「ホームステージング」。
日本ではまだまだ知らない人が多いこのサービスは、他の類似物件との差別化ができる「知る人ぞ知る裏ワザ」ですね。

【質問5】ホームステージングは自分でできますか？

可能か不可能かだけでいえば、自分でホームステージングをすることは可能です。

ただし、ホームステージングは、中古住宅や中古マンションを少しでも高く、早く売るためにする手段です。センスがいいからといって、自己流でホームステージングしても、それが物件の売却につながるとは限りません。

なぜなら、ホームステージングのプロは、各物件にたいして、どのように見せれば内覧に来た人が気に行ってくれるか、自分が住んだときのイメージが沸くか、ということを考えてコーディネートしてくれるからです。

また、ホームステージングするための家具やインテリアは、ホームステージングを請け負う会社に依頼した場合、レンタルすることもできますが、自分で行う場合、新たに購入しなければなりません。

つまり、自分でやるのではなくプロに頼むほうが、結果的には手間も時間もお金も負担が少なく効果は高い と考えられます。

まとめ

いかがでしたか？
ホームステージングは、「早く高く物件を売りたい人」や「物件がなかなか売れない人」、「値下げ交渉されてばかりで困っている人」にぴったりの手法です。
ホームステージングすることで、物件が早く高く売れたり、なかなか売れない物件でも価格を下げずに売れるというメリットが期待できます。
まだ日本ではなじみがないサービスだからこそ、他の類似物件と差をつけるチャンスです。
ぜひホームステージングを検討してみてはいかがでしょうか？

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