【2024年版】東京都内のマンション売却相場と調べ方!高く売るためのコツもわかりやすく解説

東京都のマンション 売却相場やコツがわかる!

東京都は人口1,400万人を超える日本の首都です。特に東京都区内であればアクセスにも優れ、それぞれが思い思いの暮らしを楽しめるエリアとして人気ですが、最新のマンション売却相場はいくらくらいなのでしょうか?

実は、首都圏のPDF中古マンションの売却相場は2013年以降毎年上昇を続けており東京都内の中古マンションの売却相場も過去最高値です。そのため、マンションを売るなら今がチャンスと言えます。

この記事では、「東京都内のマンション売却相場」をはじめ、「マンションの売り時」や「高く売るためのコツ」などについてわかりやすく解説しています。

この記事でわかること
  • 最新の東京都内のマンション売却相場
  • 東京都内のマンションを高値で売却するタイミング
  • 東京都内のマンションを高く売るコツ

マンション売却の流れを詳しく確認したい場合は「【マンション売却の流れ】準備から確定申告までを7ステップで解説」をご覧ください。

なお、マンションの査定基準は不動産会社によってそれぞれ異なります。ですので、あなたのマンションをより高く、早く売るためには複数の不動産会社の査定を比較し、あなたに最適な不動産会社を選ぶことをおすすめします。

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Contents

1.最新版|東京都内のマンション売却相場

東京都内のマンション売却相場は、人気エリアとそれ以外のエリアとでは大きく異なります。

次の3つのポイントから、東京都内のマンション売却相場をしっかりとおさえていきましょう。

  • 東京都でマンション売却相場が一番高いのは千代田区
  • 間取りから見た東京23区のマンション売却相場
  • 面積から見た東京23区のマンション売却相場

それぞれ順に見ていきましょう。

1-1.東京都でマンション売却相場が一番高いのは千代田区

東京都内のマンションの売却相場を2024年5月時点で調査してみたところ、最も高額だったのは「千代田区」でした。

エリアごとの間取りと面積で比較した結果、最も売却物件数の多い3LDKクラスでは36,236万円、さらに80平米クラスでも22,984万円という結果となりました。

千代田区には皇居や国会議事堂、官庁街などが集まっているほか、丸の内・大手町・神田・秋葉原など、政治とビジネス、カルチャーが共存するエリアです。また、番町や麹町といった落ち着きのある高級住宅街があるなど、様々な魅力を持っています。

さらに、東京23区のマンション売却相場をランキング形式で見てみましょう。

比較ポイント 1位 2位 3位 4位 5位
3LDK~4DK 千代田区 港区 渋谷区 中央区 文京区
36,236万円 21,896万円 16,517万円 14,958万円 13,076万円
70平米~80平米 千代田区 港区 中央区 文京区 渋谷区
22,984万円 15,514万円 14,004万円 11,900万円 11,063万円

出典:中古住宅 HOME4U ※2024年5月時点

上記の6区が東京23区の中古マンション市場では特に人気が高く、高額であることがわかりました。

1-2.間取りから見た東京23区のマンション売却相場

東京23区のマンション売却相場を間取り別で比較した場合、1R〜1DKの間取りでは渋谷区の4,489万円が最も高額でした。次いで千代田区の4,480万円という結果になっています。

さらに、4LDK〜5DKの間取りで比較した場合、最も高額だったのは港区の34,992万円でした。

間取りから見た「東京23区のマンション売却相場」は以下の通りです。

エリア 1R~1DK 1LDK~2DK 2LDK~3DK 3LDK~4DK 4LDK~5DK 5LDK~
千代田区 4,480万円 7,319万円 17,060万円 36,236万円
中央区 3,164万円 6,768万円 11,063万円 14,958万円 17,382万円
港区 4,412万円 9,691万円 15,326万円 21,896万円 34,992万円
新宿区 3,618万円 5,471万円 7,319万円 11,159万円 13,262万円
文京区 2,950万円 5,460万円 6,981万円 13,076万円 18,990万円
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エリア 1R~1DK 1LDK~2DK 2LDK~3DK 3LDK~4DK 4LDK~5DK 5LDK~
台東区 2,872万円 4,492万円 5,556万円 7,592万円
墨田区 2,594万円 3,749万円 4,493万円 5,473万円 5,830万円
江東区 2,460万円 4,371万円 5,425万円 6,134万円 8,162万円
品川区 2,997万円 4,948万円 8,853万円 9,478万円 10,585万円
目黒区 3,494万円 5,127万円 6,676万円 11,215万円 19,200万円
大田区 2,058万円 3,288万円 4,522万円 5,486万円 7,552万円
世田谷区 1,920万円 4,086万円 5,975万円 8,672万円 8,894万円 19,150万円
渋谷区 4,489万円 7,832万円 13,073万円 16,517万円 12,940万円
中野区 2,409万円 3,755万円 5,417万円 7,580万円 6,750万円 13,000万円
杉並区 1,709万円 4,017万円 5,286万円 7,003万円 7,945万円
豊島区 2,551万円 4,959万円 7,146万円 9,166万円 7,680万円
北区 2,518万円 3,584万円 4,650万円 5,373万円 5,957万円
荒川区 2,467万円 3,707万円 4,338万円 4,922万円 6,710万円
板橋区 1,536万円 2,888万円 3,970万円 4,687万円 5,195万円
練馬区 1,717万円 3,145万円 3,996万円 5,183万円 6,143万円
足立区 2,014万円 2,895万円 3,183万円 3,586万円 4,681万円 4,099万円
葛飾区 1,596万円 2,402万円 3,104万円 3,715万円 4,348万円 6,980万円
江戸川区 1,612万円 3,647万円 4,069万円 4,275万円 4,843万円

出典:中古住宅 HOME4U ※2024年5月時点

このように、東京23区内の同じ間取りでも、エリアが異なるだけで売却相場に大きな差が生じることがわかります。

1-3.面積から見た東京23区のマンション売却相場

東京23区のマンション売却相場を面積別に比較した場合、40平米以下で最も高額なのは港区の4,876万円でした。次いで、千代田区の4,576万円となっています。

さらに、面積90平米以下で最も高額だったのも港区で20,892万円でした。

面積別に見た「東京23区のマンション売却相場」は以下の通りです。

エリア ~40平米 ~50平米 ~60平米 ~70平米 ~80平米 ~90平米 ~100平米 100平米~
千代田区 4,576万円 5,944万円 9,096万円 19,664万円 22,984万円 16,483万円 26,257万円 47,974万円
中央区 3,476万円 5,390万円 9,387万円 9,795万円 14,004万円 15,646万円 16,222万円 21,890万円
港区 4,876万円 8,136万円 8,489万円 13,234万円 15,514万円 20,892万円 36,838万円 35,864万円
新宿区 3,401万円 5,378万円 5,736万円 7,525万円 10,638万円 12,139万円 14,457万円 20,427万円
文京区 3,600万円 4,679万円 6,023万円 7,676万円 11,900万円 17,545万円 13,927万円 15,149万円
続きを見る
台東区 3,116万円 4,294万円 5,665万円 6,532万円 8,267万円 8,026万円 6,435万円 6,280万円
墨田区 2,314万円 3,661万円 4,394万円 4,798万円 5,901万円 5,550万円 7,380万円
江東区 2,371万円 3,679万円 4,040万円 4,870万円 7,413万円 7,305万円 8,211万円 10,061万円
品川区 2,746万円 4,216万円 6,401万円 8,320万円 9,577万円 15,664万円 9,337万円 16,349万円
目黒区 3,565万円 4,648万円 6,471万円 8,520万円 10,292万円 15,000万円 13,520万円 12,406万円
大田区 2,269万円 3,188万円 3,983万円 5,162万円 5,409万円 6,550万円 8,325万円 10,174万円
世田谷区 2,656万円 3,980万円 4,979万円 5,707万円 7,369万円 8,363万円 10,219万円 14,638万円
渋谷区 3,837万円 5,866万円 11,977万円 9,943万円 11,063万円 20,756万円 20,188万円 25,357万円
中野区 2,498万円 3,989万円 4,537万円 6,227万円 6,789万円 7,569万円 11,001万円 10,572万円
杉並区 2,082万円/td>

3,645万円 4,852万円 6,286万円 6,783万円 7,417万円 7,858万円 8,637万円
豊島区 2,180万円 4,354万円 6,711万円 8,070万円 9,328万円 5,691万円 15,687万円 8,590万円
北区 2,739万円 3,501万円 4,165万円 5,111万円 5,932万円 6,351万円 6,287万円 7,780万円
荒川区 2,453万円 3,516万円 3,948万円 5,211万円 5,005万円 7,480万円 4,847万円 12,300万円
板橋区 1,853万円 2,881万円 3,586万円 4,369万円 4,943万円 6,330万円 5,438万円 6,137万円
練馬区 2,216万円 2,670万円 3,725万円 4,682万円 4,965万円 5,676万円 6,082万円 7,621万円
足立区 2,697万円 2,831万円 3,014万円 3,345万円 3,900万円 4,201万円 5,240万円 5,974万円
葛飾区 1,781万円 2,513万円 2,954万円 3,515万円 4,084万円 4,739万円 3,740万円 5,485万円
江戸川区 1,474万円 2,261万円 3,453万円 4,018万円 4,336万円 5,065万円 6,790万円 4,132万円

出典:中古住宅 HOME4U ※2024年5月時点

このように、東京23区では「千代田区」と「港区」の売却相場が特に高額であることがわかります。

1-4.築年数から見た東京23区のマンション売却相場

東京都内のマンション売却相場として、最後に築年数別の相場を見ていきましょう。

築年数はマンションの価格を左右する重要なポイントでもあるので、しっかりとチェックしておきましょう。

「東京23区」の築年数ごとの売却相場は次の通りです。

築年数 価格 平米単価
~築5年 8,899万円 151.3万円
築6~10年 8,081万円 127.7万円
築11~15年 7,492万円 118.4万円
築16~20年 6,925万円 103.6万円
築21~25年 5,987万円 89.4万円
築26~30年 4,969万円 78.8万円
築31年~ 3,260万円 64.4万円

出典:PDF首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2024年01~03月】|東日本不動産流通機構. 2024-4-18.(参照2024-5-8)

このように、築5年未満のマンションであれば高額での取引が期待できますが、築年数が経過するほど売却相場が下がっていくのがわかります。

特に、「~築5年」と「築6~10年」では600万円、「築11~15年」と「築16~20年」、「築21~25年」と「築26~30年、」では1,000万円以上下がっていますので、売却タイミングの目安にすると良いでしょう。

ここまで東京都内のマンション売却相場について見てきましたが、もし、あなたのマンションの実際の売却価格が気になっているのなら、不動産会社へ査定を依頼してみると良いでしょう。

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2.東京都内のマンション売却価格の今後の動向について

続いては、東京23区のマンション売却価格の今後の動向について、次の3つのポイントに沿って考えていきたいと思います。

  • 東京都内のマンション売却相場は過去最高
  • 人口推移からも今後の売却相場を予想
  • 変動金利が上がれば売却相場は値下がりする

それぞれ詳しく説明します。

2-1.東京都内のマンション売却相場は過去最高

前述のとおり、国土交通省が発表している不動産価格指数によると、以下のグラフのように2013年以降、首都圏のマンション売却相場は右肩上がりに上昇を続けており、過去20年間で最高値となっています。

東京都内のマンション売却相場は過去最高

出典:PDF不動産価格指数(令和6年1月・令和5年第4四半期分)|国土交通省. 2024-4-30.(参照2024-5-8)

さらに、東京23区のマンション売却相場についても2021年3月~2023年2月までの直近2年間を調査してみました。

結論としては、東京23区のマンション売却相場も直近2年間で約500万円~1,000万円も値上がりしており、過去最高値であることがわかります。

2022年5月 ~ 2022年7月 2022年8月 ~ 2022年10月 2022年11月 ~ 2023年1月 2023年2月 ~ 2023年4月 2023年5月 ~ 2023年7月 2023年8月 ~ 2023年10月 2023年11月 ~ 2024年1月 2024年2月 ~ 2024年4月
都心5区 7,877万円 8,286万円 7,983万円 7,894万円 8,349万円 8,555万円 8,414万円 9,584万円
23区東部 4,699万円 4,639万円 4,642万円 4,649万円 5,174万円 5,161万円 5,252万円 5,396万円
23区北部 4,882万円 5,113万円 5,100万円 5,299万円 5,315万円 5,342万円 5,774万円 5,759万円
23区西部 4,174万円 4,217万円 4,219万円 4,407万円 4,622万円 4,536万円 4,563万円 4,582万円
23区南部 5,730万円 5,906万円 5,975万円 6,186万円 6,190万円 6,269万円 6,459万円 6,467万円

出典:レインズマーケットインフォメーション ※2024年5月時点

ただし、東京23区の中古マンション市場における価格上昇がいつまで続くのかはハッキリとはわかりません。

また、築浅のマンションほど売れやすい傾向にあるため、東京23区の中古マンションの売却を検討しているのなら今が売り時だと言えます。

2-2.人口推移からも今後の価格を予想

マンションの価格上昇を予想する上で、売却するエリアの人口推移も一つの要因として捉える必要があります。

というのも、人口が増減するということは、その世帯数分だけ住む家が必要となる、あるいは不要となり、マンションの価格にも影響するからです。

2024年4月時点での東京都の総人口は14,133,086人でした。

以下は、東京都の2015年12月~2024年4月までの人口の推移を示すグラフです。一時的な減少はありますが、毎年約10万人の人口増加を確認できます。

東京都の人口推移

西暦 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
人口 13,533,565人 13,649,120人 13,756,063人 13,859,764人 13,953,972人
増加人口 115,555人 106,943人 103,701人 94,208人
西暦 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
人口 13,962,725人 13,998,001人 14,042,127人 14,031,030人 14,133,086人
増加人口 8,753人 35,276人 44,126人 -11,097 31,503人

出典:東京都の人口(推計) ※2024年5月時点

このように、東京都の総人口はすでにピークを迎えつつあることがわかります。

こうした状況を踏まえると、今後も東京都のマンション売却相場が上昇するとは考えにくく、中古マンションの価格が上昇している今が売り時だと言えるでしょう。

2-3.変動金利が上がれば売却相場は値下がりする

2024年3月19日、日銀はマイナス金利政策の解除を決定しました。

現時点ではまだ大きな変化が見られませんが、今後は利上げによって住宅ローンの変動金利はゆるやかに上昇へ向かうでしょう。

PDF住宅ローン利用者の7割が変動金利を利用しています。
そのため、変動金利が上昇すれば、マンションの購入需要が減り、相場価格が下落に転じるでしょう。

変動金利は金利が安いことが特徴でもありますので、マンションの売却を検討しているのなら利上げの影響が大きく出ていない今のうちが売り時だと言えます。

3.東京都で高く売れるマンションの特徴は?

東京都内でマンションの売却を検討しているのなら、特に東京都で売れやすいマンションの特徴も知っておくと良いでしょう。

東京都内で今売れやすいマンションの特徴は次の4つです。

  • 人気エリアにあるマンション
  • 人気のタワマンや デザイナーズマンション
  • コロナ需要にマッチしたマンション
  • 災害の影響を受けにくいマンション

それぞれ順に説明します。

3-1.人気エリアにあるマンション

東京23区内であればいずれのエリアであっても人気が高く、交通に不便を感じることもまずありませんが、ここでは次の2つの観点から東京都の人気エリアをご紹介したいと思います。

  • ビジネス・商業の拠点が集まる人気エリア
  • 利便性も高く住みやすさが人気のエリア

1.ビジネス・商業の拠点が集まる人気エリア

東京23区でマンションが高値で売れやすい人気エリアは、多くの商業施設やオフィスが集まり、今もなお発展を遂げている次の5区です。

港区
大企業やブランドショップも多く、山手線・銀座線・丸ノ内線・日比谷線・半蔵門線なども乗り入れており、仕事でもプライベートでもアクセスのよいエリアです。青山・六本木・新橋・白金・台場など様々な表情を持っています。
千代田区
皇居や国会議事堂があるほか、丸の内・大手町・神田・秋葉原など、政治とビジネス、カルチャーが共存するエリアです。東京駅をはじめ、地下鉄5路線が走る大手町駅、神保町駅などアクセスも抜群です。
中央区
千代田区や港区とともに商業やビジネスの中心エリアです。日本橋・銀座・築地といった有名スポットがあるほか、JR総武線や東京メトロ6路線・都営地下鉄3路線が走り、子育て支援も充実しています。
渋谷区
最先端文化の発祥地して発展を続ける渋谷をはじめ、原宿・恵比寿・広尾・幡ヶ谷などさまざま表情を持つエリアです。山手線・京王線・田園都市線・半蔵門線・銀座線など鉄道路線も豊富です。
新宿区
渋谷と並ぶ東京の繁華街としてデパートや大型商業施設が集まる新宿駅を中心に、曙橋や早稲田、高田馬場、四谷などが特に人気です。JRや私鉄、地下鉄を合わせて11路線が走っており、どこへ行くにも便利です。

上記のエリアはこれからの発展も視野に入れると、今後も高水準の資産価値を維持していくものと考えられます。

2.利便性が高く住みやすさが人気のエリア

続いては、治安が良く、教育環境や生活利便施設が充実した、子育てしやすいエリアとしても人気の5区です。

目黒区
中目黒駅や自由が丘駅など様々な表情を持っています。山手線・東急東横線・日比谷線・京王井の頭線などが乗り入れており、都心へも郊外へもアクセス抜群です。
品川区
昔ながらの町並みが残る武蔵小山・戸越銀座をはじめ、大崎・大井町・五反田などが人気です。JRや私鉄、地下鉄など都心へのアクセスにも恵まれています。
文京区
東京大学や東京ドームがあり、緑が多く残るエリアです。治安もよく、落ち着いた雰囲気が魅力です。地下鉄6線が乗り入れており、都内各所へのアクセスも便利です。
世田谷区
京王線・小田急線・東急各線など7路線が走っており、都心へのアクセスも抜群です。成城・等々力といった高級エリアをはじめ、三軒茶屋や用賀、下北なども住みやすい街として人気です。
豊島区
渋谷・新宿に並ぶ繁華街として人気の池袋を中心に、駒込や巣鴨、大塚・雑司が谷・護国寺など閑静な住宅街が広がります。鉄道も12路線が乗り入れており、都心へも郊外へもアクセスしやすいエリアです。

この記事の1章でもご紹介しましたが、東京23区の中では、こうした住みやすさを重視するエリアでも、比較的高値でマンションの売買が行われています。

3-2.人気のタワマンや デザイナーズマンション

東京都内のマンション売却で、特に人気が高く売れやすいと言えるのがタワーマンションです。

というのも、タワーマンションは周辺環境が充実しているエリアに多く、「資産価値を維持しやすい」というメリットがあるからです。特に、東京でタワーマンションが多く建ち、売れやすいエリアは「港区」や「江東区」「中央区」「品川区」などです。

また、建築家やデザイナーによって建てられた「デザイナーズマンション」も資産価値を維持しやすく高く売れる傾向にあります。ただし、デザイナーズマンションの場合、その個性によってニーズが限られる場合もあるため注意も必要です。

3-3.コロナ需要にマッチしたマンション

2020年以降に始まったコロナウィルスとの共生の中で、多くの人の暮らしに対する意識に変化が起こっています。

というのも、新型コロナウィルスの感染症対策として、リモートワークが増えたことや外出を控えるという文化が生まれたからです。

ただ眠るためだけの住居ではなく、家族と一緒に豊かな時間を過ごせる場所であり、仕事場としても使える住まいのニーズが高まり始めています。

例えば、マンションの場合なら、ベランダが広く家庭菜園などもできる物件や、リビングが広く人が集まりやすい物件、仕事とプライベートを分けることができる「+1R」ある間取りの物件などが今後より売れやすくなると予想されます。

3-4.災害の影響を受けにくいマンション

マンション選びや購入に影響を与える基準として、災害の影響を受けにくいということも一つの指標となっています。

特にマンションの価値に影響を与えるポイントとして注目されるのが、地震に備えるための「耐震基準」です。

耐震基準とは、地震によって倒壊しないように設定されている建物の強度のことです。現在の「新耐震基準」は1981年に決まったものですが、最大震度7の大地震においても「倒壊しない程度」の強度を基準としています。

PDF東京都都市整備局が行った「地震に関する地域危険度測定調査 [第9回] 」によると、東京都で特に揺れやすいエリアは「荒川区」と「台東区」「墨田区」の一部とされています。特にこのエリアのマンションであれば耐震基準も高いものであると予想されます。

なお、マンションの耐震基準が分からない場合には、管理組合などに問い合わせて、マンション売却の際のアピールポイントにするのも良いでしょう。

4.東京都内でマンションを高く売るための5つのコツ

東京23区でのマンション売却を検討されている方は、高値で売るために必要なコツもおさえておきましょう。

次の5つのコツを知っていれば、マンション売却時に損をすることはまずありません。

  • 売却期間に余裕をもってスケジュールを立てる
  • 築年数が浅いうちに売却する
  • 必ずマンションの売却相場を把握する
  • マンション売却が得意な不動産会社を見つける
  • マンション売却にかかる費用と税金を把握する

それぞれ詳しく説明します。

4-1.売却期間に余裕をもってスケジュールを立てる

一般的にマンションを売却するには3か月~6か月程度かかると言われています。

しかし、マンションを売却するとなると、想像以上に時間や労力を要するものですし、想定外のことが起こる可能性さえあります。

こうしたことを踏まえると、売却期間にはしっかりと余裕を持たせてスケジュールを組むことが大切だと言えます。

以下の表は、マンション売却の流れの目安となる期間です。

マンション売却における各ステップ 目安となる期間
step1 相場価格を把握する 1~2か月
step2 不動産査定を依頼
step3 媒介契約を結ぶ
step4 販売活動をスタート 1~3か月
step5 決済と引き渡しを行う 1か月

特に、なかなか買い手がつかないケースでは、売却期間に余裕を持たせていないと焦ってしまうことになりかねません。結果として相場よりも安く売ることになれば、損をすることになりますので注意が必要です。

なお、マンションを早く売るコツについて詳しく知りたい方は「マンションの売却期間は何か月?早く売るコツはあるの?」も参考にしてみてください。

4-2.築年数が浅いうちに売却する

東京23区でのマンション売却は築年数の浅いうちが特におすすめです。

というのも、 一般的に不動産は築年数が経過するごとに建物の価値が減少するため、売却価格も下がってしまうからです。

2024年3月のPDF「レインズデータライブラリー」の月例マーケットウォッチによると、東京都の中古マンションの在庫状況は平均築年数が23.10年となっています。

つまり、東京都でマンションを売却するなら、築23年までを目途に売却することが高く売る秘訣と言えます。

4-3.必ずマンションの売却相場を把握する

マンションを売却すると決めたなら、まずは「いくらくらいで売れるのか?」売却相場を把握しましょう。

なぜなら、はじめから不動産会社に査定を依頼しても、相場価格を把握していなければ査定額が「妥当かどうか見極めることはできない」からです。

マンションの売却相場は次の2つの方法を使って調べる事ができます。

  • レインズ・マーケット・インフォメーション
  • 不動産情報ライブラリ

それぞれの特徴を見ていきましょう。

レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーション」は、不動産流通機構が運営している不動産売買に関する情報提供サイトです。

これまでに取引されたマンションの売却価格をはじめ、物件の成約時期や築年数、間取りなども公開されていますので、類似物件があれば大体の売却相場を把握することができますよ。

不動産情報ライブラリ

不動産情報ライブラリ」は、国土交通省が公開している不動産取引価格の情報検索サイトです。


不動産情報ライブラリ

不動産売買を実際に行った人を対象にしたアンケートをもとに、その結果をデータベース化してさまざまな情報を公開しています。

実際の成約価格を知ることができるため、売りたい物件の過去のデータがあれば正確な情報を入手することができます。

4-4.マンション売却が得意な不動産会社を見つける

不動産会社によっても得意な物件や不得意な物件があるものです。例えば、土地の売買は得意だけれど、マンションの販売実績は少なく得意ではなかったというケースも考えられます。

そこで、マンションの売却を得意とする不動産会社を見つけるためには、必ず直近の販売実績を見せてもらいましょう。ご自身と同じマンションや類似するマンションの販売実績が豊富な不動産会社なら安心と言えます。

そのほかにも「売却仲介経験の長い担当者が在籍しているか?」「マンション売却への疑問や不安に親身に答えてくれる担当者がいるか?」なども検討材料にしてみると良いでしょう。

4-5.マンション売却にかかる費用と税金を把握する

マンションの売却相場が分かったら、次はマンション売却に伴う仲介手数料や税金についても大まかにイメージしておきましょう。

ここでは「4,000万円」のマンションを売却した場合の費用について見ていきたいと思います。

まず、仲介手数料は以下の通りです。

(売却価格×3%)+6万円+消費税=(4,000万円×3%)+6万円+消費税=126万円+12.6万円=138.6万円

その他に必要な費用は以下の通りです。

仲介手数料 138.6万円
印紙税 1万円(売買金額が1,000万超5,000万円以下)
司法書士への依頼報酬 1.5万円~2万円
登録免許税 2,000円(土地と建物それぞれに1,000円ずつ)
各種証明書類(東京23区) 印鑑証明書300円~400円
住民票300円~400円
固定資産税評価証明書300円~400円
合計 141.39万円~141.92円

その他に、引っ越しやハウスクリーニングなどを行う場合には、追加費用がかかりますので、覚えておきましょう。

マンションを高く売るコツは、以下の記事でより詳しく解説しています。

5.東京都のマンション売却で必ず知っておきたい4つの注意点

東京都内のマンションを高値で売るためには、次の4つの注意点もおさえておきましょう。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • 不動産会社に査定額の根拠を確認する
  • あまりにも高額な査定には裏があるかも
  • 専任媒介契約と一般媒介契約を使い分ける

それぞれ詳しく説明します。

5-1.複数の不動産会社に査定を依頼する

マンションの査定を行う際には、複数の不動産会社へ依頼することがとても大切です。というのも、査定を行う不動産会社はそれぞれ独自の不動産査定基準を設けているため、査定結果も必然的に異なってくるからです。

特に、査定額が数百万円単位で異なってくるケースもあるため、自分で調べた相場も参考にしながら価格の妥当性を見極める必要がありますが、あなたにとって最も納得のいく仲介会社を見つけることが可能です。

そのほかにも、不動産会社によって得意なエリアや物件の種別、売却実績なども異なるため、一社だけの査定依頼では、本当に相性の良い不動産会社を見つけることは難しいと言えるでしょう。

以上のことを踏まえて、数多くある不動産会社の中から自分に合った会社を見つけるためには、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を活用することをおすすめします。

不動産売却 HOME4U」 なら、厳選された優良企業2,300社のうち、最大6社を厳選してあなたのマンションの価値を無料査定してくれます。

マンション売却査定

不動産売却 HOME4U」はNTTデータグループが運営するサービスで、日本最大級規模の不動産一括査定サイトです。

はじめてマンションを売却する方は、「不動産売却 HOME4U」をぜひお試しください。

5-2.不動産会社に査定額の根拠を確認する

不動産会社へ依頼した査定が戻ってきたら、査定額だけでなく「査定額の根拠」を確認するようにしましょう。

それぞれの不動産会社の査定に対して「どうしてこの査定額になったのか?」という根拠を確認し、その査定が妥当なものなのか判断することが大切です。

あなたのマンションに対して適正な査定を行っている不動産会社であれば、査定額の根拠について「その物件のメリット・デメリット」「対象となる買主」「広告を含めた具体的な販売戦略」などについて詳しく説明してくれるはずです。

査定の根拠について、あなたが最も納得のいく説明ができる不動産会社こそが、あなたのマンション売却を任せることのできる業者と言えます。

5-3.あまりにも高額な査定には裏があるかも

不動産査定を依頼して、相場価格と比較してあまりにも高額な査定額を提示された場合、その不動産会社に売却を任せるのは危険かもしれません。

というのも、そもそもマンションの査定額とは「マンションが売れる予測額」であり、その金額で売れることを保証するものではないからです。

極端な高額査定にも関わらず、その額で「買主が見つかる」と見込んで査定している不動産会社がないとは断言できませんが、「その額では売れないことを知りながら高額査定を行う不動産会社もある」ということは覚えておきましょう。

そのような不動産会社の狙いは、高額査定で売主に期待を持たせて、他社よりも先に「専任媒介契約(1社のみとの契約)」を結ぶことにあります。

極端に高額な査定を提示する不動産会社と専任媒介契約を結ぶと?
  1. 価格が高いの問い合わせが来ない。
  2. 早期に売れる機会を逃してしまう。
  3. 値下げしても売れ残りのイメージが…。

専任媒介契約を結んでしまうと、契約期間中は自社以外を介してマンションを売却できませんし、最終的に値下げをしてでも契約期間中に売却できれば「仲介手数料を取りそこなうことはない」というカラクリが待っています。

このように、高額査定を提示する不動産会社が売主の望みを叶えてくれるとは限らないことも覚えておきましょう。

5-4.専任媒介契約と一般媒介契約を使い分ける

あなたのマンション売却を任せるべき不動産会社が決まったなら、まずは「専任媒介契約」を締結し、売り出しをスタートしましょう。

というのも、専任媒介契約の方が「1社のみとの契約である」ため、不動産会社もマンション売却に向けて積極的に動いてくれるというメリットがあるからです。

不動産売却における媒介契約には大きく分けて2種類あります。

  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

専任媒介契約とは、先述の通り不動産会社「1社のみに売却を依頼する」ことです。一方、一般媒介契約とは「複数の不動会社へ同時に売却を依頼する」ことです。

専任媒介契約と一般媒介契約

このように、一般媒介契約は複数の不動産会社が同時に買主を探すため、各社にとっても「積極的に動いても売れないかもしれない」といったリスクが伴います。

ですので、まずは専任媒介契約を不動産会社と締結し、マンションを売り出すことをおすすめします。

なお、専任媒介契約にも次の2種類があります。大きな違いとしては「売主が自分で買主を探せるかどうか」です。

専任媒介契約 専属専任媒介契約
業務の特徴
  • 2週に1回は売主に販売状況を報告
  • 契約から7日以内に「レインズ」に物件登録
  • 週に1回は売主に販売状況を報告
  • 契約から5日以内に「レインズ」に物件登録
異なる点 売主自身が買主を探せる 売主自身が買主を探せない

つまり、自分でも買主を探せる可能性がある場合には「専任媒介契約」を締結すると良いでしょう。

なお、最初の専任媒介契約でマンション売却が上手くいかなかった場合には、先述の「一般媒介契約」も試してみましょう。

確かに、一般媒介契約の場合、販売活動に積極でない不動産会社もいるかもしれませんが、販売活動を「一社に依存せずに幅広く依頼できる」という点は大きなメリットになるため、こうした使い分けがおすすめです。

この記事のポイント まとめ

東京都のマンションって「いくらくらいで売れるの?」「一番高いエリアはどこ?」

東京都内には23の特別区があり、エリアによってもマンションの売却相場は大きく異なります。

東京23区で特にマンションが高額なエリアは「千代田区」です。次いで、「中央区」や「港区」などです。

詳しくは「1.最新版|東京都内のマンション売却相場」をご覧ください。

東京23区のマンションはこれからも「値上がりする?」「売り時は?」

実は、東京都内のマンション売却は今が売り時です。その理由は3つあります。

  • 東京都内のマンション売却相場は過去最高
  • 人口推移からも今後の売却相場を予想
  • 変動金利が上がれば売却相場は値下がりする

詳しくは「2.東京都内のマンション売却価格の今後の動向について」をご覧ください。

東京都で売れやすいマンションの特徴は?

東京都で売れやすいマンションの特徴は次の4つです。

  • 人気エリアにあるマンション
  • 人気のタワマンや デザイナーズマンション
  • コロナ需要にマッチしたマンション
  • 災害の影響を受けにくいマンション

詳しくは「3.東京都で高く売れるマンションの特徴は?」をご確認ください。

東京都内のマンションを高く売るコツってあるの?

東京23区のマンションを少しでも高く売るためのコツは次の5つです。

  • 売却期間に余裕をもってスケジュールを立てる
  • 築年数が浅いうちに売却する
  • 必ずマンションの売却相場を把握する
  • マンション売却が得意な不動産会社を見つける
  • マンション売却にかかる費用と税金を把握する

詳しくは「4.東京都内でマンションを高く売るための5つのコツ」をご覧ください。

東京都内のマンションを売る際の注意点が知りたい

東京23区でマンションを売る際に知っておきたい注意点は次の4つです。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • 不動産会社に査定額の根拠を確認する
  • あまりにも高額な査定には裏があるかも
  • 専任媒介契約と一般媒介契約を使い分ける

詳しくは「5.東京都のマンション売却で必ず知っておきたい4つの注意点」をご覧ください。