相続した不動産を売却するときに、これだけは知っておきたいこと

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親が亡くなって財産を相続した際、実家や土地など不動産が含まれている場合もあるでしょう。

その財産を今後利用する機会がないのであれば、売却することをおすすめします。

なぜなら、そのまま放置していると税金が高くなったり、維持費がかかったりと金銭的にデメリットがあるからです。

では、相続した不動産を売却するには、どんな点を押さえておけばいいのでしょうか。

手続きや税金などについて、詳しく説明します。

1.相続した実家をそのままにした場合のデメリット

相続した実家が一戸建ての場合、メンテナンスをしないでそのまま放置していると、次のような状態になるおそれがあります。

  • 屋根、外壁、柱の老朽化による倒壊
  • ゴミの不法投棄による衛生面の悪化
  • 人の侵入による犯罪
  • 景観の悪化

このような状態になってしまうと、近隣の人たちに大変迷惑がかかってしまいます。

それに、空き家対策の法律「空家等対策の推進に関する特別措置法 」で指定される特定空き家に指定されてしまうと、実家が建っている土地の課税標準(※固定資産税を計算する元となる固定資産税評価額のこと)が6分の1に軽減される特例住宅用地に対する課税標準の特例」が受けられなくなります

「空家等対策の推進に関する特別措置法」について、詳しくはコチラをご覧ください。

つまり、メンテナンスをしないで実家を放置していると、固定資産税が高くなってしまうのです。住んでいない家のために高い維持費を払うのはナンセンスだと思いませんか?

マンションの場合は、一戸建てと違って老朽化して特定空き家等に認定されることは考えられません。

けれども、留守にしていると、鳩やカラスなどが飛来しやすくなります。鳥が集まってくるようになると、フンを落として階下や隣家に迷惑をかけることになってしまいます。

また、一戸建てと同じく、固定資産税などを払い続けることになります。

2.相続した実家を売却する場合のメリット

誰も住まなくなった実家を売却すると、次のようなメリットが得られます。

  • 維持費を払い続ける必要がなくなる
  • 売却し現金化することで、遺産分割がしやすくなる
  • 相続税の資金として利用できる

実家を売却することで、家を維持してきた両親との思い出がなくなってしまうような気になるかもしれません。また、家と土地の所有権を手放すことで、大きな財産がなくなってしまうというデメリットもあります。

しかし、長い眼で見てみると、実家の維持費は大きな出費となります。そこで、次のような状況の場合は、実家の売却を検討してみてもよいのではないでしょうか。

  • 実家を継ぐ人がいない
  • 遺された財産は現金よりも不動産のほうが多い
  • 相続税が支払えない

実家を売却することで、税金の負担が軽くなり、スムーズに遺産分割できるようになるのです。売却に迷われている方は、将来的に固定資産税や都市計画税などの負担がどれくらいになるのか試算してみましょう。

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3.相続した不動産を売却する前の手順

相続した不動産を売却するときは、不動産会社へ相談する前にやっておかなければならないことがあります。

それは名義の確認 と、相続した人の名義に変更すること です。

そのうえで必要書類を揃え、不動産会社に売却を依頼しましょう。

3-1.不動産を売却するなら、まずは相続登記

相続した不動産は、親名義のままになっていませんか?

家や土地を売却する場合は、売る人の名義に変更する必要があります。

まずは、実家を相続する人の名義に変更する手続きを行いましょう。その手続きが、相続登記です。

相続登記は、次の手順で行います。

相続登記の手順

相続登記の手続きは自分でもできますが、亡くなった方の戸籍謄本除籍謄本改製原戸籍謄本など、出生から亡くなった時点までのものをすべて揃える必要があります。また、遺産分割協議書など書類の作成もあるため、少々手間がかかるかもしれません。

もし専門家の力を借りたい場合は、司法書士に依頼しましょう。おおよその費用は、5万円~10数万円の司法書士報酬と、収入印紙代、交通費などの実費となります。

3-2.共有名義にした場合、全員の同意を得ておこう

不動産を相続したとき、場合によっては兄弟姉妹で共有名義にするケースもあるでしょう。共有名義での注意点は、不動産全体を売却する際は共有名義者全員の同意が必要だということです。

不動産の売却で共有名義者全員の同意を得たうえで、不動産会社に売却を依頼します。

ちなみに、相続した不動産が売れた場合の代金は、共有名義者の持ち分通りに分配しなければなりませんので、注意しましょう。売却にかかった経費も、持ち分の割合で分配して負担してくださいね。

3-3.不動産売却に必要な書類を揃えよう

不動産を売却する際、次の必要書類を準備します。

  • 登記済権利証または登記識別情報
    ※2006年(平成18年)以前に購入した不動産には登記済権利証が交付され、2006年以降の場合は、12桁の英数字からなる登記識別情報が発行されています。
  • 土地測量図・境界確認書
  • 実印、印鑑証明書、住民票の写し、本人確認書類(運転免許証など)
    (※共有名義の場合、上記の書類は全員のものが必要です。)
  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 固定資産税納税通知書、および、固定資産税評価証明書
  • 物件の図面、設備の仕様書
  • 建築確認済証、および、検査済証
  • 建築設計図書、工事記録書
  • マンションの管理規約、使用細則、維持費関連書類
  • 耐震診断報告書、アスベスト使用調査報告書

相続人の名義に変更し必要書類を揃えたら、不動産会社に売却を依頼しましょう。

4.相続した不動産を売却したときにかかる税金

相続した不動産を売却する際には、次のような税金がかかります。

  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 消費税(建物の場合のみ。ただし、個人間での売買ではかからない)

不動産売却以外でも、相続して財産を受け継いだ場合には、相続税がかかる場合があります。

どのような税金がかかるのか、また、どれくらいの金額になるのかを事前に知っておけば、税金対策ができますね。

では、相続した不動産を売却する際にかかる税金を見てみましょう。

4-1.不動産の売却益が出たら納める譲渡所得税

相続した不動産を売却した際、買ったときの価格よりの高く売れた場合は、所得(譲渡所得)を得たことになるので、譲渡所得税がかかります。

買ったときの価格は、亡くなった父母(あるいは祖父母)がその家を購入したときの金額のこと。そのときの売買契約書が残っているか、確認しておきましょう。

譲渡所得税について、詳しくはコチラをご覧ください。

4-2.売買契約書を作成する際にかかる印紙税

不動産を売る場合には、買主との間で不動産売買契約を結びます。その際、契約書には収入印紙を貼付することになっています。貼付する収入印紙の金額が、印紙税に当たります。

貼付する収入印紙の金額は契約金によって決められています。

また、2018年(平成30年)3月31日までは、不動産売買契約書に記載された契約金額が10万円を超える場合は印紙税が軽減されますのでチェックしておきましょう。

軽減される印紙税の税率は、次の通りです。

契約金額 本来の税率 軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 1,000円 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 2,000円 1,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの 1万円 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの 2万円 1万円
5,000万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 20万円 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

4-3.不動産売却の場合、消費税はどうなる?

不動産売却では、消費税がかかるものと、かからないものがあります。

◇消費税がかかるもの

  • 建物

建物の売買では消費税がかかります。不動産会社など課税対象者を通して売却する際には消費税がかかりますが、個人間で売買する場合は、消費税は非課税になります。

◇消費税がかからないもの

  • 土地

土地の売却では、消費税はかかりません。

ただし、建物や土地を不動産会社に仲介を依頼して売却する場合には、仲介手数料に消費税がかかるので留意しておきましょう。

5.相続した不動産はいつまでに売却するのがいい?

相続した不動産には、特に売却期限はなく、自分の思い立ったときに売ればいいのですが、

場合によっては、譲渡所得税を納めなければならなくなることがあります。

とはいえ、ある一定に期間内に売却すれば、譲渡所得税が節税できるのです。

では、いつまでに売却すれば譲渡所得税を安くできるのか、見ていきましょう。

5-1.譲渡所得税を節税できる売却期限

基本的には、不動産を売却して、買ったときよりも高く売れた場合は譲渡所得税を納めなければなりません。

もしも相続した土地の生活環境が良く、地価が上がっている地域の場合は、売却益が出る可能性があります。でも、できるだけ税金は低く抑えたいですよね。

そんなときは、次のいずれかの特例が利用できるかチェックしましょう。譲渡所得税を節税できるかもしれません。

◇譲渡所得税を節税できる2つの特例と売却期限

1)相続税の取得費加算の特例

この特例は、相続で受け取った土地・建物・株式などを、相続したときから一定の期間内に売却した場合、相続税額の一定額を、譲渡所得を計算するときの取得費に加算することができるというもの。

この特例を利用する場合の売却期限は、【3年10ヶ月 です。

2)空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例

この特例は2016年(平成28年)4月から始まったもので、親が住んでいた家を空き家にしていた場合、相続した年から一定の期間内に売却すれば、譲渡所得から3,000万円を差し引くことができる というもの。(3,000万円の特別控除)

この特例を利用する場合の売却期限は、【3年(相続した年から3年目の12月31日まで)】 です。

ご紹介した「相続税の取得費加算の特例」と「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」は併用できません ので、ご注意くださいね。

6.相続した不動産を売却する方法

相続した不動産を売却する場合は、売却のプロである不動産会社やコンサルティング会社に依頼するのが安心です。

でも、不動産会社やコンサルティング会社のどちらを選べばいいのか迷うかもしれませんね。

不動産会社の場合は、複数の会社にコンタクトを取り、比較したうえで依頼先を選ぶことができるので、自分で納得のいく選択ができます。

不動産コンサルティング会社の場合は、相続登記から売買まで一括して依頼できるところがあります。また、相続した土地を活用したい、あるいは不動産投資に興味があるなど、売買以外の相談にも乗ってほしいときに利用するとよいでしょう。

では、それぞれの会社に依頼する場合の特徴を見てみましょう。

6-1.不動産会社に売却を依頼する

不動産を売却する際は、不動産会社に依頼するのが一般的です。

不動産会社に売却を依頼する場合は、次のような手順で行います。

1)相続登記をする

2)不動産会社を複数ピックアップし、コンタクトを取る

3)信頼できる不動産会社に絞って、売却を依頼する

不動産会社を選ぶ際は、最初から1社に絞るのではなく、複数の会社に査定を依頼するのがおすすめ です。

そのうえで、担当者が自分と合うかどうか、そして信頼できるかどうかを見極めてから、依頼する会社を選びましょう。

査定を依頼した場合でも、単に査定価格が高いという理由だけで会社を選ぶのはおすすめできません。その価格になった根拠を納得できるようていねいに教えてくれる会社であれば安心です。

また、不動産会社には、大手不動産会社もあれば、大手ではないが地域に密着した会社もあります。大手の場合は販売活動する手段も多く、広く活動してもらえます。地域密着型の場合はその地域での信頼度が高く、地域に特化した購入希望者の情報を持っている可能性があります。

そこで、複数の会社を選ぶ際には、大手と地域密着型のどちらも候補に入れておきましょう

不動産会社を探すには、以下のような方法があります。

  • 不動産売買の一括査定サイトで探す
  • 新聞折込広告やポストに投函されるチラシで探す
  • インターネットで検索して探す
  • 売却物件のある地域に特化している不動産会社を探す
  • 知人に紹介してもらう

売却を成功させるために、担当者とじっくり話をして、信頼できる不動産会社をしっかりと見極めてくださいね。

6-2.不動産コンサルティング会社に売却を依頼する

最近では、不動産売買のコンサルティングを専門にしている会社が増えています。

不動産コンサルティングを行う会社には、相続財産に特化した会社、士業と組んで相続問題の解決や相続登記なども行っている会社、不動産投資専門の会社などさまざまあります。

会社によっては得意分野があるので、依頼する場合は相続を扱っている会社であるかどうかを確認しましょう。また、相続登記の手続きはコンサルティング会社で行ってくれるのかどうかもチェックしておきたいですね。

さらに、不動産会社と同じく担当者と話をしてみて、自分に合っているかどうかを見極めることも大切です。

もし、この記事をお読みの方の中に「これから不動産を売ろうと思っているけど、何から始めれば良いかが分からない」とお悩みの方がいらっしゃいましたら、こちらの「利用した人だけ得をする!不動産を売るなら一括査定すべき2つの理由」の記事をご参照下さい。


7.まとめ

相続した不動産を売却するときに知っておきたいことをご紹介してきました。

売却を決めたら、まずは相続登記が必要でしたね。そのうえで、売却したときにはさまざまな税金がかかるかもしれません。

けれども、不動産を売却する際に特例を利用すれば、譲渡所得税を節税することも可能です。

それぞれの特例には売却期限があるのでしっかりと押さえておき、不動産会社や不動産コンサルティングを行う会社など、売却の専門家に依頼をしましょう。

ご参考までに、不動産以外の遺産を受け継いだ場合の手続き方法は、「これで解決!遺産相続の手続きの早わかり5つのステップ」をご覧くださいね。

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