IoT住宅は、IoT技術や製品などを取り入れた住宅です。まだ普及率は高くありませんが、外出先からの家電操作や、住宅内の見守りなど、従来の住宅よりも快適な暮らしを実現できるでしょう。
この記事では、IoT住宅の建設を考える方に向け、以下の点を紹介します。
- IoT住宅のメリットとデメリット
- IoT住宅でできること
- IoT住宅の間取り例
ぜひ最後までご覧いただき、快適な暮らしを実現してください。
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主な住宅商品の種類や特徴を比較したい方は「平屋と二階建てどっちがいい?選び方や構造別の特徴」もご覧ください。
Contents
1.IoT住宅とは?IoT化によりできること
Iot住宅は、これまでの住宅とは異なる特徴を持つ新たな住宅です。5Gのような新しい通信規格の誕生やAIが進歩したことなどにより、徐々に普及率が高まってきています。
現状の日本では、まだ普及率が高いとはいえませんが、今後の普及に向けた取り組み次第で普及率の急速な増加も十分に考えられるでしょう。
ここでは、IoT住宅の特徴やIoT住宅でできることを解説します。
- IoT住宅の特徴
- IoT住宅でできること
1-1.IoT住宅の特徴
IoT住宅は、IoT技術やIoT設備を取り入れた次世代住宅です。従来の住宅よりもさまざまな面で利便性が向上し、快適な暮らしを実現できます。
IoTは「Internet of Things」の略称です。日本語では「モノのインターネット」という意味になります。具体的には、パソコンやエアコン、冷蔵庫など、さまざまなものがインターネットに接続された状態がIoTです。
IoT住宅の場合、テレビや洗濯機をはじめとする家電製品や照明器具などが、IoT技術によってインターネットに接続されています。外出先からエアコンの電源を入れる、カーテンを閉めるなどが可能になるため、日々の生活に大きな変化が訪れるでしょう。
1-2.IoT住宅でできること
IoT住宅でできることは以下の4つです。
- モノの遠隔操作
- 家電や設備の連携
- 人やペットの見守り
- AIによるデータの蓄積や活用
それぞれ詳しく解説します。
1-2-1.モノの遠隔操作
IoT住宅は、スマホやタブレットでモノを遠隔操作できます。とくに家電はIoT化が急速に進んでいるため、外出先から自宅の照明を切ったり、エアコンの電源を入れたりすることが可能です。
玄関がIoTに対応していれば、スマホから鍵の状態を確認することもできます。確認だけでなく操作も可能のため、鍵を閉め忘れた場合も安心です。
IoTの普及によって、外出先からでも家電やその他設備の操作が可能になったため、ちょっとした気がかりや心配ごともすぐに解消できるでしょう。
1-2-2.家電や設備の連携
IoT技術によって、家電や設備の連携も可能です。スマホやスマートスピーカーと家電や設備を連携させれば、話しかけるだけで音楽を再生したり、照明のオン・オフを切り替えたりできます。これまでのように手動で操作する必要がなくなるため、非常に便利です。
一つの機器で部屋の家電を一元管理できる場合もあるため、日々の生活がより快適なものとなるでしょう。
1-2-3.人やペットの見守り
IoTはモニタリングを得意としており、実際にIot住宅では見守りサービスを導入しているケースが多いです。見守りサービスを利用すれば、外出先から子どもやペットの様子の確認や電気の使用状況から家族の安否を確認できます。
これまでは、離れて住む家族の様子を確認する際、電話もしくは直接訪問しか確認する手段がありませんでしたが、Iot住宅なら手間をかけることなく見守りを行えるでしょう。
高齢者自身がデジタル機器を使いこなす必要はないため、お互いに安心して生活を続けられるでしょう。
1-2-4.AIによるデータの蓄積や活用
AIが搭載されている家電や設備は、AIによるデータの蓄積や活用が可能です。家電や設備が自動認識や自動制御をすることで、エネルギー消費量や室温などさまざまなデータが蓄積され、毎日の生活をサポートしてくれます。
たとえば、冷蔵庫の場合はAIが使用パターンを学習し、最適な節電プランで運転してくれるため便利です。自律的に機械学習を行うAIであれば、データが蓄積されればされるほど利便性が向上していくでしょう。
2.IoT住宅とスマートハウスの違いとは?
IoT住宅と聞いて、スマートハウスを連想する方も少なくないでしょう。スマートハウスは、家電や設備を管理して生活を快適にすることを目的とした住宅です。
IoT住宅がIoT技術やIoT製品を取り入れた住宅なのに対し、スマートハウスは「省エネを意識した住宅」という違いがあります。具体的には、太陽光発電でエネルギーを作る「創エネ」、エネルギーを蓄える「畜エネ」、エネルギー消費量を抑える「省エネ」の3要素を活用しているのがスマートハウスです。
両者は、もともとは別物として定義されていましたが、近年ではIoTを活用したスマートハウスが増えてきているため、同じ意味として使われる場合が増えています。将来的には、完全に同義語として用いられる可能性が高いでしょう。
「太陽光発電できたら便利そうだけど、いくらかかるかわからない」「省エネな家にしたいけど、どんなオーダーをメーカーにしたらいいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
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3.IoT住宅で暮らす3つのメリット
IoT住宅で暮らすメリットは以下の3つです。
- 快適な暮らしが実現する
- 暮らしの安全性が増す
- 省エネ効果が期待できる
それぞれ詳しく解説します。
3-1.快適な暮らしが実現する
IoT住宅は、家電を遠隔操作できるようになるため、時間を有効に使えるなど利便性の高い快適な暮らしを実現できます。遠隔操作できるのは家電だけではなく、スマートフォンやスマートスピーカーを活用すれば、照明のオン・オフやカーテンの開閉なども可能です。
遠隔地からのモニタリング(継続的な観察や観測など)も得意としているため、IoT住宅に住む家族全員が安心して生活できる点もIoT住宅の魅力といえるでしょう。
AIによる暮らしのサポートも大きなメリットです。AIはデータを蓄積し自動学習するため、利用者にとって最適なサービスを提供してくれます。
3-2.暮らしの安全性が増す
IoT住宅には自動で災害に備えられる技術が用いられているため、暮らしの安全性が増します。気象警報と連動して台風を通知したり、蓄電池への充電をはじめたりといった設定が可能です。蓄電池を利用すれば、停電時でも電気を使用できます。
また、IoT住宅は防犯対策も可能です。IoTに対応した玄関の鍵「スマートロック」を導入すれば、外出先から施錠状況を確認できます。IoTに対応したインターホンなら、玄関に不審な人物がいないかをスマホから確認することも可能です。
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3-3.省エネ効果が期待できる
IoT住宅は、省エネ対策にもつながります。電気や水道の使用量をデータで見える化することで、省エネに対する意識が高まるためです。将来的に技術が進歩すれば、使用していない部屋の照明や家電の電源を自動でオフにする機能が実現する可能性もあります。
月々の電気料金や家電ごとの電気料金も確認できるため、家電を買い替える際の参考としても活用できるでしょう。
4.IoT住宅を建てる2つのデメリット
IoT住宅を建てるデメリットは以下の2つです。
- 建設費用がアップする
- 最新機種への交換や修理が難しい
それぞれ詳しく解説します。
4-1.建設費用がアップする
IoT住宅はIoTに対応したさまざまな設備が付加されるため、建築費用がアップします。基本的に、設備数が多い住宅は従来の住宅よりも費用が高めです。
設備数や機能の豊富さによって費用は上下するため、不要な設備をなるべく少なくして、コストを削減できるかを事前に確認することもポイントとなるでしょう。
また、IoT設備は維持費も必要なため、維持費用や故障時の修理費などが発生する可能性があることも頭に入れておきましょう。
4-2.最新機種への交換や修理が難しい
IoT設備は、はじめから住宅に備え付けられている場合が多いため、最新機種への交換や修理が難しいです。設備のメーカーや大きさも限定されるため、設備が壊れてしまった場合に修理に時間がかかってしまう可能性もあります。
IoTの技術は日々急速に進化しているため、頻繁に設備を交換する事態にならないよう、Iot関連の最新技術や最新機器は、建設会社やハウスメーカーとよく相談して導入したほうがよいでしょう。
ここまで、IoT住宅について、メリットやデメリットをご紹介しましたが、実際に家を建てる際には
・ハウスメーカー複数社のプラン資料から比較検討したい
・経験豊富なプロと会話して、全体のバランスやデザインを決めたい
という方もいるのではないでしょうか。
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5.理想のIot住宅を建てるためのポイント
IoT住宅を建てる際、いくつか注意しなければならないポイントがあります。以下の3つのポイントを意識して、理想的なIoT住宅を建てましょう。
- セキュリティ対策を講じる
- 設備の保証期間やフォロー体制を確認する
- IoT住宅に詳しい住宅メーカーを選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
5-1.セキュリティ対策を講じる
IoT住宅はさまざまな家電や設備がインターネットでつながっているため、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクがあります。万全のセキュリティ対策を講じなければ、サイバー攻撃の標的となる可能性があるためです。
セキュリティ面はIoT住宅における最大の問題ともいえるため、セキュリティに対する意識を高め、万全のセキュリティ対策を講じておきましょう。
5-2.設備の保証期間やフォロー体制を確認する
IoT住宅は設備が多いため、使い続けているうちになんらかの設備が壊れてしまう可能性は十分に考えられます。
新築住宅の場合、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって「住宅の構造上主要な部分」は10年間の保証がありますが、設備は保証対象外です。そのため、メーカーが定めた保証期間を把握しておく必要があります。
保証期間は設備ごとに異なる場合が多いため、保証期間やフォロー体制は確認しておくと良いでしょう。住宅の説明書に保証書が含まれている場合もあるため、住宅の取扱説明書は厳重に保管しておきましょう。
5-3.Iot住宅に詳しい住宅メーカーを選ぶ
IoT住宅を建てる際は、IoT住宅に詳しい住宅メーカーを選ぶようにしましょう。IoT住宅に詳しいメーカーであれば、IoT設備のあと付けや修繕がしやすい設計を心掛けている場合が多いです。
あわせて対応力にも意識を向け、設備になんらかの問題が発生してもすぐに対応してくれるような、対応力のある住宅メーカーを選びましょう。
ここでは、IoT住宅に詳しい住宅メーカーを3社紹介します。
- サンヨーホームズ
- トヨタホーム
- 大和ハウス工業
Iot住宅に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
5-3-1.サンヨーホームズ
サンヨーホームズは、「エコ&セーフティな住まいづくり」を重視している住宅メーカーです。AIスピーカーによる音声認識や、マルチセンサーによる見守りなどさまざまなIoT技術を活用しています。
とくに特徴的な機能は、モバイル型ロボット「ロボホン」です。AIが搭載されたロボホンは、話しかけることで個人を認識し、身振り手振りを交えた会話を行います。健康管理のサポートやスケジュールを知らせる機能もあるため、生活の癒しとなるだけでなく、利便性にも優れた機能です。
5-3-2.トヨタホーム
出典:トヨタホーム 公式HP
自動車製造の技術力を活用しているトヨタホームのIoT住宅は、スマホだけでなく車との連携が可能です。トヨタのカーナビ「T-Connectナビ」からHeMsナビアプリを使うことで、住宅内の機器を遠隔操作できます。
住宅と車を連携できる点は、自動車メーカー「トヨタ」のグループ会社であるトヨタホームならではの強みといえるでしょう。
5-3-3.大和ハウス工業
大和ハウス工業は、工業化住宅のパイオニア的存在といえる住宅メーカーです。安心・安全な暮らしの実現を目的としたIoT住宅、「Daiwa Connect」を提供しています。
出典:大和ハウス工業 公式HP
Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカーによって、音声認識による家電のコントロールが可能です。スマホと連動すれば、外出先から子どもやペットの様子を確認したり、長期不在時に外から照明をコントロールしたりできます。
6.IoT住宅の間取り例
最後にIoT住宅の間取り例をいくつか紹介します。
- 広々としたLDK
- 動線の工夫で家事を効率化
- ストレスフリーな4スタイルリビング
それぞれの間取りの特徴を詳しく見ていきましょう。
6-1.広々としたLDK
畳コーナーと、広々としたLDKが特徴的な間取りです。リビング階段を採用しており、玄関からLDKに入ると光あふれる吹抜けがカウンター上部に広がっています。
スマートスピーカーの置き場所は、リビングがオススメです。少し離れた場所からでも、しっかりと指示を受け取ってくれます。キッチンで作業しながら、声だけでさまざまな操作が可能です。
▶【広々としたLDKの間取り】など、自分の理想を叶える方法をチェック
6-2.動線の工夫で家事を効率化
ダウンライト(天井にはめ込むタイプの照明)にBluetoothスピーカーが搭載されており、降り注ぐ光と音を楽しめます。バルコニーがある主寝室にはウォークインクローゼットが配置されており、洗濯動線が良好です。
住宅設備や家電はインターネットでつながっているため、離れた場所からでもエアコンのスイッチ操作やお風呂のお湯はりが可能となっています。
▶【動線の工夫で家事を効率化した間取り】など、自分の理想を叶える方法をチェック
6-3.ストレスフリーな4スタイルリビング
キッチン、キッチン収納、洗面所が回遊できる間取りです。家族が集中する時間帯でも、迂回経路を通ればストレスを感じません。
洗面所からはウッドデッキに出られるため、洗濯物を干す際に便利です。家事動線がスムーズになることで、家族とゆったり過ごせる時間が増えるでしょう。ウッドデッキには目隠しがあるため、外からの視線も気になりません。
▶【ストレスフリーな4スタイルリビングの間取り】など、自分の理想を叶える方法をチェック
まとめ
IoT住宅は、IoT対応の設備を多数備えた最先端の住宅です。設備の遠隔操作やAIを利用した各種データの利用も可能なため、これまでの住宅を超える快適な暮らしを実現できます。災害対策や防犯対策によって、安心に暮らせる住宅となっている点も特徴的です。
費用は高くなりがちですが、快適な暮らしを実現したい方は、IoT住宅の購入を検討するとよいでしょう。今回紹介したポイントを意識しつつ、理想のIoT住宅を探してみてください。
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