インターネット経由でマンションの売却査定をする方法は、大きく分けると「AI査定」と「一括査定」の2種類があります。
前者は匿名で査定額の概算がわかるサービス。後者は複数の不動産会社に査定依頼を一括で送信し、担当者がデータや現地の物件を見て査定額を出すサービスです。
この記事では、今すぐ手間なくマンションの査定額を知りたい方のために、2種類の査定サービスを目的に応じてご紹介します。
- 今すぐマンション売却査定ができるサイト
- マンションの査定価格を上げる方法
- マンション売却査定で失敗しないためのポイント
マンションの売却について基礎から詳しく知りたい方は『マンション売却の流れ』もあわせてご覧ください。
Contents
1.マンション売却査定でおすすめのサイトを紹介!
インターネットからマンション売却査定をする主な方法は、「AI査定」「一括査定」の2つ です。
両者の違いを一覧表にまとめました。
AI査定 | 一括査定 | |
---|---|---|
特徴 | 過去の売却事例からAIが査定額をシミュレーションする | 複数の不動産会社へ一括で査定依頼。担当者が査定額を算出する |
所要時間 | 5分~30分程度 | 3~12営業日程度 (机上査定は3日、訪問査定は1~2週間が目安) |
個人情報の登録 | 登録不要 | 必要(氏名・住所・連絡先) |
メリット |
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デメリット |
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2つのサービスをどう使い分ければいいのでしょうか。
以下のように、目的に合わせて選ぶことをおすすめします。
1-1.今すぐおおよその査定額を知りたい:AI査定(匿名査定)がおすすめ
今すぐおおよその査定額を確認したい方におすすめなのが、AI査定(匿名査定)です。特に「マンションの査定だけしたい方」や、「査定額を見てから売却を検討したい方」が利用すると、売るかどうかを判断する目安になります。
マンションのAI査定は、匿名でマンション名を入力するだけで、過去の売却事例から査定額のシミュレーションができます。
数あるマンションのAI査定ができるサイトの中でもおすすめなのが、NTTデータグループが運営する「マンションプライス」です。
無料で利用でき、24時間いつでも査定額の概算がその場で確認できます。
個人情報は登録不要。サービス利用時に人を介さないため、不動産会社から営業の電話やメールが来ることもありません。
「マンションプライス」の使い方は非常にかんたんです。
「マンションプライス」のページにアクセスし、右上の検索窓にマンション名を入力して検索します。または「マンション名から調べる」という検索窓にマンション名を入力してください。
所有しているマンションの情報が表示されたら、マンション名をクリックしましょう。
たったこれだけの操作で、マンションの査定額のシミュレーションが開始します。
査定額だけでなく、相場価格の推移や売却時に手元に残る金額の情報まで確認できます。
所有するマンションの価格が気になったらぜひ「マンションプライス」をご活用ください。
1-2.より正確な査定額が知りたい:一括査定がおすすめ
より正確な査定額が知りたい方には、一括査定をおすすめします。
一括査定は、一度の入力で複数の不動産会社にまとめて査定依頼を送信できるサービスです。
一括査定では、「机上査定」と「訪問査定」を選べます。
「机上査定」は、不動産会社の担当者が現地のマンションへ訪れずに、住所・面積・築年数などのデータから価格を算出する査定方法。
「訪問査定」は、不動産会社の担当者がマンションを訪問し、実際に物件を見たうえでデータとあわせて査定額を出す方法です。
いずれも根拠のある査定額が算出されますが、査定の精度を重視するなら、物件の状態や周辺環境まで価格に反映される「訪問査定」をおすすめします。
なお、マンションを査定してから売却するまでは、以下のような流れになっています。
マンションのより正確な価値を知りたいなら、まずは一括査定を受けて複数の不動産会社の査定額を比較することから始めましょう。
一括査定で複数社に査定を依頼する際に便利なのが、NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」です。
「不動産売却 HOME4U」はカンタンな情報を入力するだけで、全国の優良な不動産会社2,300社のなかから、最大6社に査定依頼ができます。
信頼できる不動産会社を探すなら、「不動産売却 HOME4U」をぜひご活用ください。
2.マンションの査定価格を上げる6つのポイント
マンションの査定時には、価格を上げられるポイントがいくつかあります。
希望通りの査定額が出ないと売却の出鼻をくじかれるため、不動産会社がマンションの査定でどこを見るのかを押さえて、事前に対策をしておきましょう。
- リフォーム・掃除はせず「修繕」だけする
- 地域の事情に精通した不動産会社に査定依頼する
- 「訪問査定」を受ける
- 必要な書類をそろえておく
- 居住者の観点でメリットをまとめておく
- 複数の不動産会社から査定を受ける
2-1.リフォーム・掃除はせず「修繕」だけする
マンションの査定時には、基本的にリフォームと掃除は必要ありません。
リフォームが不要な理由は以下の2つです。
- リフォーム費用が赤字になるおそれがある
- 購入後にリフォームしたいと考える買主が多い
リフォームが査定額に影響を及ぼすこともあります。
しかし、査定額が大きく上がらないケースや、赤字になるケースも多いのです。
たとえば、300万円の費用をかけてリフォームをしたとします。
それでも査定額が100万円しか上がらなかったとしたら、200万円の赤字です。
また、近年はマンション購入後にリフォームしたいと考える買主が多いため、リフォームによってかえって売れにくくなるおそれもあります。
このようにメリットよりデメリットのほうが大きいので、査定前のリフォームは原則不要です。
同様に、掃除をしたかどうかも、査定額にほとんど影響しません。
マンションの査定では、内装や設備などの「傷み具合」を見ます。
そのため、これらに傷や不具合がある場合は、前もって修繕しておくと査定額が上がる可能性があります。
2-2.地域の事情に精通した不動産会社に査定依頼する
査定を依頼する不動産会社は、マンションの所在するエリアに精通しているかどうかを考慮して選びましょう。
そのエリアの情報を豊富に持っている不動産会社に依頼すると、地域特有の事情を加味して査定額を出してくれる可能性があるからです。
不動産会社のホームページに「〇〇エリアの不動産売却ならお任せください」といった得意とする地域をアピールする文言があるかどうかで見極めるといいでしょう。
2-3.「訪問査定」を受ける
売却することを決めている方や、売却すべきか最終判断をしたい方は、「訪問査定」の依頼をおすすめします。
訪問査定は、不動産会社の担当者が現地へ足を運び、目視確認やヒアリングをしたうえで価格を算出する査定方法です。
物件の状態や周辺環境なども踏まえた査定価格が出るため精度は高くなります。
訪問査定では以下のような項目を評価します。
評価する項目 | 概要 |
---|---|
立地 | 駅までの距離や周辺環境 |
間取り | 1平米あたりの単価を合計。 専有面積が広いほど価格が上がる |
内装・設備 | 不具合や故障がないかなど室内の状態を見る |
眺望 | 眺望の良さを評価。高層階はプラス評価を受けやすい |
階数・日当たり | バルコニーの方角や角部屋かどうか、 階数が高いかなどを評価 |
築年数 | 築年数が新しいほど査定価格が高くなる |
耐震性 | 耐震・免震・制振など、地震に強い構造のマンションは 査定価格が高くなる |
共用部分の設備・施設 | エントランスの広さやラウンジ、多目的スペース、 駐車場など共用部分の利便性を評価 |
管理体制 | マンション管理員の常駐、セキュリティ、 共用部分の清潔さなどを評価 |
施工・販売会社 | デベロッパーの知名度・人気度を評価。 ブランドマンションは評価が高い傾向 |
修繕積立金 | 修繕積立金の負担額を周辺のマンションと比較して評価 |
2-4.必要な書類をそろえておく
マンションの査定時には、必要な書類をできるだけ準備してきましょう。
なかには査定額を上げられる書類もあるからです。
査定時に確認を求められる書類は以下のようなものがあります。
- 購入時の売買契約書
- 重要事項説明書
- 間取り図・パンフレット
- 設備の仕様書
- マンション管理規約・使用細則
- マンション維持費の関連書類
- 耐震診断報告書
- アスベスト使用調査報告書
査定前には、これらの書類をどこに保管しているか確認しておきましょう。
なお、マンション売却の必要書類については、以下の記事で詳しく解説しています。
2-5.居住者の観点でメリットをまとめておく
マンションの魅力を居住者ならではの観点で伝えることも、査定額を上げる重要なポイントです。
たとえば、「天気がいいとバルコニーから富士山が見える」といった眺望の良さや、近くの商業施設の利便性などは、実際に居住している人なら日ごろから実感していることでしょう。
このようなメリットを査定の担当者へ伝えると、評価項目が増え、査定額が上がる可能性があります。
そのため、査定日までにマンションのアピールポイントを整理しておきましょう。
一方で、マイナス要素もしっかりと伝えておく必要があります。
たとえば、設備の不具合や欠陥がある場合は必ず伝えましょう。
万が一、契約時に伝えられていない瑕疵などが見つかると、契約不適合責任により損害賠償や契約解除などに応じなければいけません。
2-6.複数の不動産会社から査定を受ける
マンションをより高く売るためには、複数の不動産会社に査定を依頼することが大切です。
不動産会社によって査定で重視するポイントが異なるため、査定結果にも差が生じます。
ときには数百万以上もの差が出るので、複数社の査定価格を比較した上で不動産会社を選ぶのが得策です。
複数社に査定を依頼する際に便利なのが、NTTデータグループが運営する一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」です。
「不動産売却 HOME4U」はカンタンな情報を入力するだけで、全国の優良な不動産会社2,300社のなかから、6社を選んでまとめて査定依頼ができます。
1社だけの査定を受けた場合は、妥当な査定価格なのかどうかわかりませんが、複数の会社の査定価格を比べてみると適正相場が見えてきます。
複数の企業の査定を受けて、査定結果・査定の根拠・担当者の対応をじっくりと比較検討すれば、マンション売却が初めての方でも信頼できる不動産会社を見極めやすくなります。
信頼して任せられる担当者を見つけることが売却を有利に進める近道です。
「不動産売却 HOME4U」は、簡単に査定を依頼できることだけがメリットではありません。
お住まいのマンションの立地に応じて、売却を得意とする最適な複数の不動産会社を自動的にピックアップできるシステムになっています。
しかもNTTデータグループの運営企業による厳しい審査を潜り抜けた企業だけが提携しており、大手不動産会社から地域密着型の不動産会社まで豊富に査定依頼できます。
自分にぴったりの優良企業に出会うために、ぜひ活用ください。
この記事のポイント
おすすめのマンションAI査定サービスは以下の2つです。
詳しくは「1.マンション売却査定でおすすめのサイトを紹介!」をご覧ください。
マンションの査定価格を上げる6つのポイントは、以下の6つです。
- リフォーム・掃除はせず「修繕」だけする
- 地域の事情に精通した不動産会社に査定依頼する
- 「訪問査定」を受ける
- 必要な書類をそろえておく
- 居住者の観点でメリットをまとめておく
- 複数の不動産会社から査定を受ける
詳しくは「2.マンションの査定価格を上げる6つのポイント」をご覧ください。