中古マンションに住み替えるメリット|失敗しない選び方やポイント

中古マンション 住み替えのメリット

マンションの住み替えで「新築」と「中古」のどちらにするべきかお悩みではないでしょうか?

マンションの購入には大きな費用がかかるため、絶対に失敗は避けたいものです。

そこでこの記事では、中古マンションに住み替えるメリットや住み替えに最適なタイミングを解説します。

この記事を読んでわかる3つのこと
  • 中古マンション住み替えのメリット
  • あなたにとっての最適な住み替えのタイミング
  • 住み替えの手順と注意したいポイント

マンション売却について基礎から詳しく知りたい方は『マンション売却で失敗・損しないための注意点』も併せてご覧ください。

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1.中古マンションに住み替えるメリット

中古マンションに住み替えるメリット

マンションの住み替えを検討する際に、まずは新築か中古かで悩む方が多いのではないでしょうか。

「マイホームなら新築」と考えられていた時代もありましたが、価値観の多様化や、住宅ローンが低金利で推移していることから、最近では中古マンションが人気を集めるようになりました。

中古マンションを選ぶメリットは、新築マンションと比較すると、価格の安さの他に次の3点がメリットとして挙げられます。

【住み替えに中古マンションを選ぶメリット】

  • 中古マンションは資産価値が下がりにくい
  • 中古マンションは物件が豊富で選びやすい
  • 同じ予算でも新築よりグレードのいい物件を購入できる

ひとつずつ見ていきましょう。

1-1. 新築マンションより価格が安い

中古マンションの魅力は、何と言っても新築マンションより購入費用を抑えられる点です。

新築の場合、売主である不動産会社の事業利益・広告宣伝費・人件費などのコストが価格に上乗せされるため、中古マンションよりも割高になる傾向があります。

東日本不動産流通機構のデータによると、2020年度の中古マンションの平均成約価格は3,599万円(63.9平米)でした。

一方、不動産経済研究所が発表した2020年の新築マンションの平均価格は6,084万円(1平米単価92.6万円)となっています。

中古マンションの価格を左右する大きなポイントは大きく立地と築年数ですが、他にも、物件の管理状況、耐震性、リフォーム/リノベーションの有無などがあります。
新築に比べて物件自体の価格が安い分、リフォームやリノベーションに資金を回して、ご自身で理想の家を作ることも可能です。

そのため、あえて20年、30年経ち、新築当時よりも価格が下がった中古マンションを購入する方も少なくありません。
しっかりと管理されているマンションであれば、リフォーム/リノベーションを施すことで新築同然、もしくはそれ以上の暮らしを実現できると考えられるためです。

さらに、消費税の観点からも中古マンションにはメリットがあります。
消費税は売主が個人か法人かによって異なりますが、売主が個人の場合は非課税、法人の場合は課税対象となります。

1-2. 資産価値が急落しにくい

新築マンションに比べ、中古マンションは資産価値が落ちにくいと言われています。

新築マンションはまさに「新しく建てられた」という点に価値が見出されやすいので、購入して住み始めた瞬間から資産価値が下がります。
数年で2~3割下がってしまうというケースも珍しくありません。

この点、中古マンションは、築年数とともに資産価値は低下しますが、緩やかな低下となる場合がほとんどです。
そのため、「将来の資産価値」の観点からも安定していると言えるでしょう。

1-3. 物件数が豊富で選びやすい

都心部にアクセスの良い人気の高いエリアは、すでに街が形成され、新築を建てられる余地がほとんどありません。
そのため、立地を重視するなら、新築よりも中古の方が選択肢は多いのです。

下表を見ると、中古マンションの在庫件数は増加していることが分かります。

出典元:東日本不動産流通機構 「月例速報 Market Watch サマリー・レポート 2023年1月度

2021年1月の時点で10,000件だった在庫数が、2年後の2023年1月には2倍に届く勢いで伸びています。

1-4. 購入後の生活がイメージがしやすい

中古マンションには、契約前の内覧時に今後の生活がイメージしやすいメリットがあります。

新築マンションでは、モデルルームで該当する部屋をイメージし、物件の完成前に契約するのが一般的です。
しかも、モデルルームでは購入予定の部屋タイプではないことが少なくありません。

一方、中古マンションでは部屋の間取り、生活動線や日当たりも事前に確認できます。
また、建物の外観や共用部の現況はもちろん、住民のコミュニティ・管理の実態や周辺の治安もすべて確認することが可能です。

様々な条件を確認して納得してから購入することができると、今後の生活のイメージがしやすく安心感につながります。
事前の内覧でご自身に合ったリフォームやリノベーションを具体的にイメージすることも可能です。

2.住み替えを検討する最適なタイミング

住み替えを検討する最適なタイミング

住み替えを検討する最適なタイミングとして、結婚・子供の誕生・転職・定年退職などのライフスタイルの変化に伴う機会を挙げるケースが少なくありません。

次に挙げる要因をご自身に当てはめて、住み替えの最適なタイミングを検討してください。

2-1. もっと広い家に住みたくなったとき

結婚・子供の誕生や子育ては、もっと広い家に住みたいと思う主な要因です。

今まで単身で暮らしていた方が結婚した場合は1人から2人に増えますし、子供の誕生でもう1人以上増えることになります。
初めはワンルームで十分だった住まいも、リビングと寝室、そして子供部屋など、複数の部屋数が必要になるでしょう。

人数が増えなくても、趣味が増えたり、昨今のコロナ事情で自宅での集まりが増えたりした場合も、広い家に住みたくなる要因の一つです。

2-2. 住まいの老朽化

当然のことながら、住まいは時間経てば老朽化します。
家の設備や維持費の増加も住み替えのタイミングの一つです。

共働き世帯にとっては、最新の便利家電が使えないと非常に不便です。
古い物件だとキッチンに食洗機が置けない、ドラム式の洗濯機が置けない、浴室乾燥機がないケースも少なくありません。

古いマンションでは仕様が古いだけでなく、修繕積立金も上がり、維持費も高くなることがあります。
マンションを住み替えることによってこのような不便・不満を解消することが可能です。

2-3. 定年退職時

定年退職も住み替えのタイミングの一つです。
最近では、郊外から、より利便性の高いエリアへの住み替えが増えてきました。

車が不要な場所に引っ越せば、免許を返納して車を持たずに生活することができます。
便利な場所なら病院等も多いため、通院等もしやすいでしょう。

子供が独立して家を出れば子供部屋が不要になりますので、よりコンパクトな住まいを求めて住み替えをするケースもあります。

2-4. 収入が増加したとき

転職や起業などにより収入が増加したときも、住み替えのタイミングの一つです。
収入が増加した理由にもよりますが、転職の場合には収入が増えるだけでなく、転勤なども要因の一つになり得ます。

起業により収入が増加した場合には、自宅をオフィスとして使用する場合や接客用に間取りを変えたりすることもあるでしょう。

2-5. 子供の入学・卒業時

出産や進学は住み替えのタイミングの一つです。
妊娠や出産を機に広い家に住み替えたり、進学では、子どもが高校に入学する時点で住み替えたりするケースが少なくありません。
高校は電車通学になることも多いため、今の家が駅から遠い場合には駅の近くに住みかえるケースもあります。

小中学校へ進む際にも、防犯意識の高いエリアへ住み替えを検討するご家族も多くいらっしゃいます。
子供が卒業するタイミングでは家をでることもあり、子供部屋が不要になるケースもあります。

このように、子供に関する様々なタイミングで住み替えを検討する方は少なくありません。

2-6. もっと交通の便がよい場所に住みたいとき

家族構成が変化しなくても、家庭の事情によって、もっと交通の便が良い場所に住みたくなることもあるでしょう。
ご自身が病気になったり、介護が必要になった場合、あるいは高齢になり車を手放すなど、様々な状況があり得ます。

周辺環境の変化も考えられるでしょう。
今まで定期バスが通っていたのに、ルート変更で不便になってしまった、近くのスーパーが閉鎖になってしまい遠くまで買い出しに行かなければならなくなるケースもあります。

2-7. リモートワークの増加

3年にわたるコロナ事情で増加したリモートワークも住み替えの要因の一つです。
政府だけでなく多くの企業がリモートワークを推奨するようになりました。

週1回程度の出社で良いのであれば無理して都心の新築マンションを購入する必要はないため、手頃な価格で購入できる郊外の中古マンションがますます見直されています。

また、リモートワークのためにはパソコンなどのIT機器の準備だけでなく、ZOOM会議等で必要な個室も必要です。
そこで、部屋数の少ない都市部のマンションから部屋数の多い郊外のマンションに引っ越すケースも増えてきました。

首都圏においては、東京から千葉や埼玉等の郊外に移り住む人の動きが一部に見られます。

3.住み替えは「売り」「買い」のどちらを先にするべき?それぞれのメリットを解説

住み替えは「売り」「買い」のどちらを先にするべき?それぞれのメリットを解説

住まいを買い替える場合、現住居の売却(売り先行)と新居の購入(買い先行)を同時並行で進め、現住居を引き渡したすぐ後に新居の引き渡しを受けるのが理想の形です。

しかし、実際にはなかなかそうはいきません。そこで、売却と購入のどちらを優先するのかを決めることが大切です。

ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説しますので、ご自身の状況や希望に応じて、より適した方法を選部参考にしてください。

3-1. 「売り先行」のメリット・デメリット

まずは、売り先行のメリットとデメリットを見ていきましょう。

売却を先行すると、売却代金を受け取ってから購入代金を支払うため、資金面での時間の余裕ができます。

3-1-1. 【メリット】資金計画を立てやすい

買主と売買契約を結んでから新居を探しますので、すでに売却代金が確定しています。
そのため、確実な資金計画を立てることが可能です。

2つの物件を同時に保有しなくてもよいので、維持費の負担が軽減されます。
新居のためのリフォームやリノベーションの価格を計画しやすいのもメリットです。

3-1-2. 【メリット】売却資金で新しく住宅ローンを組める

売却のための資金をもとに新たに住宅ローンを組むことも可能です。住宅ローンの借り換えの際には、審査などの時間もかかりますので、早めにローン審査を通すことにより安心して次の住まいの購入に進めます。

3-1-3. 【デメリット】仮住まいを用意する必要がある

売却と購入のタイミングが合わないと、購入までの間の仮住まいが必要です。一般的に、この期間は賃貸マンションに入居する場合が多く、賃料だけでなく敷金・礼金がかかるため、新居探しに時間がかかるほど賃料負担が増していきます。

また、現在の住まいから仮住まい、仮住まいから新居への引越しが最低でも2回必要であり、引越しに伴う費用や労力が2倍かかります。
住みながら売却するために、内覧に備えて現在の住まいの掃除等も適宜必要です。

3-2. 「買い先行」のメリット・デメリット

次に、買い先行のメリットとデメリットを解説します。
すでに住宅ローンの残債がない、もしくはほとんどなく、資金に余裕があるという場合には、買い先行でも良いでしょう。
気に入った物件をじっくり検討することができ、転居後の不安要素が軽減されます。

3-2-1. 【メリット】余裕をもって住み替え先を探せる

新居探しに時間をかけられますので、余裕をもって住まい探しが可能です。
住み替え先物件の周辺状況や時間帯によって変化する環境をチェックできます。

新居への引越しが先行しますので、現在の住まいを売却する際には空き家となります。
そのため、売却に向けた写真撮りなどもスムーズですし、売りやすい物件にできます。

3-2-2. 【メリット】仮住まいの必要がない

先に新居へ引越すため、仮住まいの必要がなく、引越しも1回で済みます。
仮住まいに必要な賃料や敷金・礼金も不要ですので、その分マンション購入の費用に充てることが可能です。

3-2-3. 【デメリット】ダブルローンに陥るおそれがある

売却予定の物件に住宅ローンが残っている場合には、売却するまで二重ローンになってしまう可能性があります。

しばらくの間は売却物件と購入物件の2つの維持費や、修繕積立金も重複する可能性があるため注意してください。

3-2-4. 【デメリット】資金計画を立てにくい

マンションの売却には時間がかかります。
一般的には3ヶ月から半年、長ければさらに時間がかかるケースも少なくありません。

売却までの時間が長くなってしまうと、価格を見直したり、リフォームやリノベーションしたりすることも検討する必要が出てきます。
運良く売却できても、売却代金を受け取る前に購入代金を支払いますので、資金繰りには注意が必要です。

4.中古マンションに住み替える手順

中古マンションに住み替える手順

次に、中古マンションに住み替える際の手順を解説します。
ほとんどの場合、売却と購入のタイミングが異なりますので、手順は同じでも、かかる期間が変わることを念頭に置いてください。

4-1. 売却する手順

売却の主な手順は以下の通りです。

  1. 価格査定依頼
  2. 資金計画
  3. 売却活動
  4. 契約条件の交渉
  5. 売買契約の締結
  6. 引き渡し

「価格査定」は一般的に不動産会社に依頼しますが、ご自身の目でも相場を確認しておくことが重要です。

インターネット上ではいくつもの相場情報が掲載されていますので、現在お住まいの物件の立地条件、築年数、耐震性などを事前に把握するのをおすすめします。

査定が完了したら、価格の設定・内覧の準備・価格交渉といった売却活動を始めましょう。
無事に買い主が見つかり条件に合意したら、売買契約を締結しマンションの引き渡しを行います。

売却をスムーズい行い方は、最大6社の不動産会社にまとめて査定依頼ができる不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)をご活用ください。
売却に重要な不動産会社選びを、スムーズに済ませられます。

4-2. 購入する手順

中古マンションを購入する際の主な手順は、以下の通りです。

  1. 資金計画
  2. 物件探し
  3. 契約条件の交渉
  4. 売買契約の締結
  5. 住宅ローンの手続き
  6. 引き渡し
  7. 引越し

物件探しや住宅ローンの手続きはそれぞれ1ヶ月程度を見込んでおきましょう。
売却が済んでいない場合には、一時的に二重ローンを組まなければならない必要性もでてきますが、その際には、住宅ローンの審査はより厳しくなることが想定されます。

5.中古マンションを選ぶときに確認したいこと

中古マンションを選ぶときに確認したいこと

中古マンションを選ぶときに確認しておきたい点は少なくありません。
マンションの資産価値にも密接に関係しますので、一つずつ確認することをおすすめします。
主なものは以下の3点ですが、その他にも確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

【中古マンションを選ぶ時に確認したいこと】

  • 耐震性を確認する
  • 管理が行き届いているかどうか確認する
  • 修繕計画を確認する

ひとつずつ見ていきましょう。

5-1.耐震性を確認する

中古マンションを購入する際に、最も気になるポイントの一つが建物の耐震性です。

マンションの耐震性には旧耐震基準と新耐震基準があります。
耐震基準は1981年の建築基準法改正により強化されました。
そのため、1981年6月1日以降に建築確認申請が受理された建物は新耐震基準です。

ただし、法改正前に建築確認が完了している場合には、1981年6月以降に売り出していても旧耐震の建物があるため、注意してください。

新耐震基準は、震度6強や7の大きな地震が発生しても、建物の倒壊を免れられるレベルと規定されていますが、旧耐震基準は震度5程度の地震を基準としていました。

耐震基準は住宅性能評価書で確認することが可能です。
1981年6月1日以降に創設された制度ですので、新築で住宅性能評価書を取得した建物はすべて新耐震基準かつ耐震等級1以上の建物となります。

中古マンションで住宅性能評価書を取得した建物でも、新耐震基準時代に建てられた場合はすべて耐震等級1以上です。中古マンションの場合、管理組合が住宅性能評価書を取得していれば耐震等級を知ることができます。

5-2.管理が行き届いているかどうか確認する

中古マンションの場合、管理が行き届いていることは資産価値に密接に影響しますので、必ず確認してください。
管理体制が整い、メンテナンスが行き届いている物件は、外観や構造の劣化が最小限に抑えられています。

物件購入時には信頼のおける管理会社もしくは管理組合による管理が実施されているか確認することは、非常に重要です。

令和4年12月の閣議で、令和5年度税制改正の大綱において、「マンション長寿命化促進税制」の創設が決定されました。
多くの高経年マンションにおいて、必要な積立金の確保や適切な長寿命化工事の実施に向けた管理組合の合意形成を後押しすることを目的としています。
具体的には、管理計画の認定を受けたマンションにおいて、長寿命化工事が実施された場合、その翌年度に課される建物部分の固定資産税額が減額されます。

出典元:国土交通省「マンション長寿命化促進税制_報道発表記事

5-3.修繕計画を確認する

マンションの資産価値を守るために、通常10~15年おきに外壁や屋上の補修、塗装などの大規模な工事を実施します。
補修工事の内容やマンションの規模によっては数千万円を超える多額の費用がかかることも珍しくありません。

大規模修繕は高額な費用がかかるため、ほとんどのマンションでは長期修繕計画を立て、計画的に進められます。

そのため、購入前には修繕計画の有無や内容、金額等を確認してください。
特に、中古マンションは入居のタイミングが各々異なります。

次の大規模修繕の計画や直近で入居した場合の費用の算出方法なども合わせて確認することが大切です。

5-4.立地条件を確認する

不動産の価値を決定づける重要な要素が「立地」です。

都心部に位置するマンションほど、最寄り駅からの距離が重視されやすいため、駅から徒歩圏内であれば資産価値は高くなる傾向があります。

将来的に売却や賃貸として活用する際にも、駅から徒歩圏内で交通の利便性に優れていれば、資産価値のある物件として買主・借主が見つかりやすいでしょう。

交通の利便性に優れている立地の条件として、一般的に「最寄り駅に複数の路線が交わっている」「最寄り駅がターミナル駅」「最寄り駅が急行・特急の停車駅」などが挙げられます。

また、「高級住宅街」「景観が優れている」「通勤・通学の利便性が高い」「再開発が進んでいる」等のエリアは、人気が高く土地の価格が下がりにくいことから、資産価値も維持しやすいと言えるでしょう。

5-5.リフォーム・リノベーションの有無を確認する

従来は、リフォームやリノベーションなどは行わずに住み替える中古マンションが多かったのですが、最近ではリフォームやリノベーション済みの物件も人気です。

設備や内装など、新築同様の性能を備える物件も多いですが、見えない部分がどういう状態になっているのか、忘れずに確認しましょう。

リノベーションで表面的には新築同様になった物件も、築30年を超えるような場合、上下水道の配管、電気配線など、見えない部分に不具合があるケースは少なくありません。
1年、2年などの瑕疵保険がついている場合でも、物件が万全の状態であるという保証にはならないため注意が必要です。

目に見えない部分については、事業者が物件の状態をどのように見立てて、どのような工事を行ったかなども確認する必要があります。

中古マンションであれば追加の費用は発生しますが、ご自身でリフォームやリノベーションすることも可能です。
その際にはリフォームやリノベーションできない部分も確認してください。

5-6.築年数を確認する

中古マンションの価格は、一般的に新築でなくなった時点で当初建物価格の2割ほど安くなると言われています。

例えば、6,000万円の新築マンションであれば、土地と建物の価格がそれぞれ3,000万円だとすると、600万円安くなって5,400万円になるというイメージです。

その後は徐々に価格が下がり、築20年ほどで下げ止まると言われています。

そのため、築年数の把握は中古マンションを選ぶ際の肝となります。

5-7.住み替えにかかる費用・税金を確認する

住み替えには売却代金や購入代金の他にも様々な費用が発生します。

売却時・購入時・その他の観点からの費用は以下の通りです。

【売却時に必要な費用】

  • 不動産会社に支払う仲介手数料
  • 売買契約書にかかる印紙税
  • 住宅ローンの残債がある場合にかかる費用として、抵当権抹消費用、ローン完済手数料

【購入時に必要な費用】

  • 不動産会社に支払う仲介手数料
  • 売買契約時に売主に支払う手付金
  • 売買契約書にかかる印紙税
  • 登記費用
  • 不動産取得税(不要となる可能性もあります。)
  • 火災保険料
  • 住宅ローンを利用する場合にかかる費用として、印紙税、抵当権設定費用、ローン手数料

【その他】

  • 引越し代
  • 買い先行の場合の仮住まいの費用
  • 必要に応じてリフォーム・リノベーション費用

不動産取得税とは、中古マンションなどの不動産を取得した方に対して、都道府県が課税する税金です。
軽減措置がありますので、条件に合致すれば税金を大幅に抑えることが可能。
0円になるケースも多いですが、申請の手続きは必要です。

登記手続きや引き渡しが完了したら、自治体の担当窓口に連絡して手続きを開始してください。

【不動産取得税 軽減措置の条件】

建物
  • 床面積が50平米以上240平米以下
  • 取得者の居住用、またはセカンドハウス用の住宅
  • 1982年1月1日以降に建築されたもの、または新耐震基準に適合しているもの
土地 建物が条件に合致している場合に一定の計算金額を控除

6.住み替えを行うときに気をつけたいポイント

住み替えを行うときに気をつけたいポイント

住み替えには時間も費用も多くかかるため、絶対に失敗は避けたいものです。

住み替えで失敗しないために注意したい主なポイントは、以下の2点です。

【住み替えを行う時に気をつけたいポイント】

  • 売却と購入は同じ不動産会社に任せた方が便利
  • 住み替えローンは審査が厳しい

それぞれ見ていきましょう。

6-1.売却と購入は同じ不動産会社に任せた方が便利

住み替えは売却と購入がほぼ同時進行します。

売却と購入で不動産会社を分けてしまうと、スケジュールの管理や調整が難しくなるでしょう。

一つの不動産会社に売却と購入をまとめて頼めば、依頼する側としても連絡する手間が少なくなり便利です。

6-2.住み替えローンは審査が厳しい

住み替えローンとは、現在の自宅を売却してもローンが残っている場合に、次に購入する家の購入資金と現在の住宅ローンを完済するために必要な資金を合わせて借り入れできるローンのことです。

住み替えローンは、担保価値(新しく購入する物件)よりも大きな額の融資(ローン残債をプラス)を受けます。
住宅ローンの返済が滞り、担保となる家を売却しても金融機関が貸したお金を回収できないリスクがあるため、審査基準も厳しくなるのです。

住み替えで住宅ローン控除を受ける条件は、最初に住宅ローン控除を受ける条件と同様ですが、追加提出が必要な書類があります。

具体的には、耐震基準適合証明書や建設住宅性能評価書など。
いずれも、不動産会社から入手することが可能です。

「マンションを売りたい」と悩んでいる方へ
  • 「マンションを売りたいけど、どうしたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
  • 「不動産一括査定」なら複数社に査定依頼でき”最高価格(※)”が見つかります
  • ※依頼する6社の中での最高価格
  • 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます

この記事のポイントまとめ

住み替えってどんなタイミングで検討するの?

人生の節目節目でライフスタイルが変化するときに住み替えのタイミングを検討する方が多い傾向が見られます。

  • 結婚や子供の誕生などにより家族構成がかわるとき
  • 住まいの老朽化
  • 定年退職によってライフスタイルが変化するとき

詳しくは「1.住み替えを検討するタイミング」をご覧ください。

住み替え先は中古マンションがおすすめ?

新築マンションと比較すると価格の手頃感が一番ですが、その他にも以下の3点が挙げられます。

  • 新築に比べると同じ条件でも価格が手頃
  • 中古マンションは資産価値が下がりにくく、売却もしやすい
  • 物件が豊富で選びやすい

詳しくは「2.住み替えに中古マンションを選ぶメリット」をご覧ください。

住み替えってどんな手順で行うの?

住み替えの主な手順は次の3点ですが、そのほかにも住み替えローンの申請や必要書類の準備などやるべきことが少なくありません。

  • 現在の住居の査定を元に資金計画をたてます
  • 査定を元に、売却活動を行い、同時に購入活動も始めます
  • 契約締結後に、引越しとなります。

詳しくは「3.住み替えは売却と購入のタイミングが大切」をご覧ください。

どんな中古マンションを選ぶべき?

中古マンションを選ぶ際には、売却することも考慮して条件のよい中古マンションを選んでください。チェックしておきたいポイントは主に以下の3つです。

  • マンションの耐震性の確認
  • 修繕計画を含め、管理が行き届いているかどうかの確認
  • 立地条件、周囲の環境の確認

詳しくは「4.中古マンションを選ぶ時に確認したいこと」をご覧ください。

住み替えを進めるにあたって気をつけることはある?

住み替えは売却と購入を同時に行いますので、スケジュールが厳しくなり、手順も複雑になります。

信頼できる不動産会社と相談しながら進めてください。主な点は以下の通りです。

  • 売却と購入は同じ不動産会社を選ぶ
  • 住み替えローンの可否を早めに銀行に相談する
  • 住み替えローン審査が通らない場合を想定しておく

詳しくは「5.住み替えを行うときに気をつけたいポイント」をご覧ください。