
3,000万円で購入した家について、折角売却するのであれば、少しでも高く売却したいとお考えでしょう。
家の価値はさまざまな要因で変動しますが、特に大きな影響を及ぼすのが築年数です。
本記事では、3,000万円で購入した家の売却を考えている方に向けて、築年数ごとにいくらで売れるのか?また、少しでも高く売るコツ、注意点などご紹介していきます。
- 3,000万円で購入した家が今いくらで売れるのか
- 売却期間の余裕と、不動産会社の比較が高額売却に重要
- 家を売却するには住宅ローンの完済が必須
Contents
1.3,000万円で買った家はいくらで売れる?築年数ごとに確認
家を中古物件として売却する場合、築年数が最も売却価格に影響を及ぼします。
中でも木造一戸建ては、耐用年数が短く、築年数1年の経過による価値の下落が大きい傾向にあります。
なお、築年数により価値が下がるのは建物部分だけであり、土地は関係しません。
なお、築年数により価値が下がるのは建物部分だけであり、土地部分は単に年数が経過しただけでは価値が落ちません。
下の図は、国土交通省による、中古物件の査定価格の例です。

引用元:引用:国土交通省『中古住宅流通、リフォーム市場の現状』
立地や維持状態によって価格は大きく異なりますが、大まかには上のグラフを追従するような価格推移となります。
ただ、木造一戸建ての場合、築20年を超えると価値ゼロとして査定されやすくなります。
建物に価値がない場合は、土地の価格だけで取引されます。
なお、冒頭でお伝えした通り、一戸建の場合は、建物部分は築年数に応じて価値が下がっていくものの、土地は年数の経過だけでは価格が下がりません。このことから、一戸建は築20年を超えるとほぼ土地価格に近い価格で取引されると考えておくとよいでしょう。
3,000万円の戸建を売却する場合の価格目安(土地代:1,000万円の場合) | |||
---|---|---|---|
築年数 | 建物の資産価値減少率(%) | 建物の価格目安 | 売却価格目安 |
1年 | 5% | 1,900万円 | 2,900万円 |
2年 | 10% | 1,800万円 | 2,800万円 |
3年 | 15% | 1,700万円 | 2,700万円 |
4年 | 20% | 1,600万円 | 2,600万円 |
5年 | 25% | 1,500万円 | 2,500万円 |
10年 | 50% | 1,000万円 | 2,000万円 |
15年 | 80% | 400万円 | 1,400万円 |
20年 | 85% | 300万円 | 1,300万円 |
2.築浅で売る場合は売却理由を提示する

築浅の家を売り出す場合、購入希望者は「こんな綺麗なのになぜ売るのだろう」と、売却理由を気にしやすい傾向ありま
そのため、築浅の売却では、特に売却理由が重要になります。
具体的には、欠陥や瑕疵がないか不安を持たれやすくなります。
本来備わっているはずの性能がない(役割を果たさない)状態のことを言います。
例えば、雨漏りや構造部分の腐食など物理的な欠陥や、事故物件のような心理的な抵抗が生まれる状態などを瑕疵という。
離婚などの私情をわざわざ公表する必要はありませんが、瑕疵には告知義務が発生します。
瑕疵と思われるものは必ず買主に報告しなければいけません。
隣人の騒音被害といった近隣トラブルも、環境的瑕疵という瑕疵の一部とされることもありますので、まず不動産会社に報告しましょう。
もし、売買成立後に、契約時の説明(契約の内容)にない欠陥や瑕疵が見つかった場合は、契約不適合責任により損害賠償や契約解除などに応じなければいけません。
また、告知義務がない売却理由だったとしても、ネガティブなものでなければ積極的に買主に伝えるのはおすすめです。
買主の不安が解消され、より購入を検討してもらいやすくなります。
3. 3,000万円の家を高く売るコツ

ここでは、3,000万円の家を高く売るコツについて見ていきましょう。
- 売却期間に余裕を持たせる
- 必要に応じてリフォームする
- 複数社に査定してもらう
それぞれ解説します。
3-1.売却期間に余裕を持たせる
一戸建ての場合、売却するまでに目安として6か月ほどかかります。
また、条件によっては1年以上かかる場合もあります。
「3か月後には引っ越したいから、それまでに売りたい」
といったように、売却までの期間が短い場合は、ほとんどの場合で値下げが必要になります。
相場に適した価格設定をしても、売れるまでには必ずいくらかの時間がかかります。
できれば1年ほどの余裕をもって売却できると、無駄な値下げをせず、強気に買主が現れるのを待てるでしょう。
3-2.必要に応じてリフォームする
基本的には、リフォームせずに売却してみる方がおすすめです。
大がかりなリフォーム費用を回収できるほど、高く売れるとは限らないためです。
ただ、小さなリフォームが大きな効果を発揮する場合もあります。
クロスの汚れなど、印象は大きく変わるけど費用は高くない部分があれば、リフォームを検討してみましょう。
購入希望者に良いイメージを持たれ、より買われやすくなります。
一戸建ての場合は、マンションと違って庭もあるので、木々の剪定や草むしりなども効果的です。
3-3.複数社に査定してもらう
不動産会社の算出する査定額は、その価格で売れることを保証するものではありません。
あくまで売却予想価格のため、不動産会社や担当者によってその額は大きく異なります。
また、不動産会社には得意分野があり、一戸建ての売却が得意な会社もあれば、マンションの売却が得意な不動産会社もあります。
複数の不動産会社を比較することで、より適正な査定額や、売りたい物件の売却実績が豊富な不動産会社を知ることができます。
加えて、長い期間を要する家売却では、担当者を信頼できるかも需要です。
訪問査定を依頼して、こころから信頼できる担当者を探してみましょう。
複数の不動産会社へ査定を依頼する際は、不動産一括査定サービスが便利です。
NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」では、1分ほどの入力で、一度に最大6社の不動産会社に査定を依頼できます。
提携している不動産会社は、全国から厳選された2,100社。
不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)を通して依頼することで、簡単に優良企業に査定が依頼できます。
3.3,000万円の家を売るときの注意点

ここでは、3,000万円の家を売るときの注意点についてご紹介していきます。
3-1.家の売却はローンの完済が必須条件
住宅ローンが残っている家は、原則的に売却ができません。
住宅ローンを完済し、家に設定されている抵当権を抹消する必要があります。
手持ち資金で完済できない場合は、売却金額を合わせて、家の引き渡しと同日に完済します。
不動産会社の査定を受け、完済できる目途が立ったら売却活動を始めましょう。
万が一、売却金額を合わせても完済できない場合は、任意売却という方法で売却できるケースもあります。
ただし、任意売却は住宅ローンの返済が難しい方、すでに住宅ローンを滞納している方に向けたもので、金銭的な理由でない場合は利用できません。
3-2.家を売却した場合は確定申告が必須
家を売却して利益が出た場合、その利益額に応じて譲渡所得税が課されます。
利益がある場合には自分で利益額を計算して確定申告しなければなりません。確定申告は、売却した年の翌年2月16日~3月15日が申告期間なので、事前に書類の準備等を行いましょう。
一方、売却して損失が出た場合は、確定申告の義務はありません。
しかし、家売却での損失分と他の所得を通算する、損益通算や繰越控除などの特例を利用するためには、確定申告による申請が必要です。
利益が出た場合、出ていない場合、いずれにしても確定申告をするようにしましょう。
3-3.家の売却にかかる費用を把握しておく
家を売却するには、いくつかの費用がかかります。
具体的には以下のようなものです。
費用 | 相場 | |
---|---|---|
必要な費用 | 仲介手数料 | ( 売却額 × 3% + 6万円 )+ 消費税 ※売却価格400万円以上の場合 |
印紙代 | 1,000円〜6万円 ※売却金額により異なる | |
登記関係費用 | 抵当権抹消登記費用として、筆数✕1,000円の登録免許税 司法書士に登記を依頼する場合には、10万円程度の司法書士報酬(依頼する司法書士によって異なる) |
|
場合によっては 必要になる費用 |
所得税&住民税 | 保有期間が5年以下なら譲渡所得の39.63% 保有期間が5年超なら譲渡所得の20.315% |
測量費用 | 20~50万円程度 | |
建物解体費用 | 木造:1坪あたり3万~5万円 | |
引っ越し費用 | 10万円程度 |
仲介手数料は家の売却を依頼した不動産会社に対して、仲介に対する成功報酬として支払うものです。
例えば、2,000万円で家の売買契約が成立した場合には、2,000万円✕3%+6万円+消費税=72.6万円と計算します。
上記はあくまでも上限価格のため、72.6万円以下であればいくらでも構わないのですが、上限価格を支払うよう取り決めされていることが多いです。
譲渡所得税は、売却で得た利益(譲渡所得)に対してかかる税金です。
不動産の売却益に課される譲渡所得税は、売却した不動産の保有期間によって税率が変わります。
例えば、3,000万円で購入した家を7年間保有して2,000万円で売却し、その課税譲渡所得が500万円だった場合には、500万円✕20.315%=101万5,750円を納めなければならない計算です。
なお、売却した家がマイホームであることなど一定の要件を満たすと譲渡所得を最大3,000万円まで控除できる特例が利用できます。
詳しくは、 No.3302 マイホームを売ったときの特例 – 国税庁をご覧ください。
この記事のポイント まとめ
- 木造戸建住宅は築年数20年を超えるとほぼ建物の価値がゼロになる
- 築20年以上の木造一戸建ては、ほとんど土地の価値だけで取引される
- マンションはRC造のため、木造戸建より価格の下落が緩やか
詳しくは「1.3,000万円で買った家はいくらで売れる?築年数ごとに確認」をご覧ください。
売却価格を少しでも高めたい場合は、以下3つのポイントを意識して売却しましょう。
- 売却期間に余裕を持たせて売り急がないようにする
- 売却前に、費用対効果を考えたうえで必要な個所のリフォームを実施する
- 複数の不動産会社に売却査定を依頼する
詳しくは「2.3,000万円で買った家を高く売るコツ」をご覧ください。
3,000万円の家を売却する際の注意点は以下の3つです。
- 住宅ローンを完済しないと売却できない
- 家売却の利益には譲渡所得税が課されるため確定申告する必須
- 家の売却は多くの費用がかかる
詳しくは「3.3,000万円の家を売るときの注意点」をご覧ください。
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