3000万円で購入した家を売る場合、「いくらで売れるか」は、築年数や土地の資産価値、市場の状況により変化します。
できるだけ高値で売却するには、本記事で解説する
- 築年数が家の価値にどんな影響を与えるのか
- 現在の家の価値を知る方法
- 3000万円で買った家を売るときの注意点
などのポイントを、おさえておかなければなりません。
本記事を最後までお読み頂き、築年数による価格減少や家の売却相場について理解を深めることで、納得できる価格で売却できるでしょう。
家売却の基礎知識については『家を売る方法|初めてでも損をしない売却手順、注意点、損しないポイントを徹底解説!』でも紹介していますので併せてご覧ください。
Contents
1.「3,000万円」で買った家はいくらで売れるのか?
新築時に3,000万円で買った家がいくらで売れるのかは、売却するときの築年数により変動します。
国土交通省が公表した「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」にある以下のグラフによると、築年数の経過により価格が減少していくとされています。
財団法人不動産流通近代化センターのマニュアルに基づく試算のグラフによると、木造一戸建ての場合、築年数が1年経過するごとに約5%減少しています。
築10年で価格は約50%減となり、築20年経過すると価格は新築時の2割以下となってほぼ土地値になることが読み取れます。
築年数により価格が減少する理由は、住宅の耐用年数が関係しています。
国土交通省の「主な減価償却資産の耐用年数」によると、木造一戸建ての耐用年数は22年とされています。耐用年数は建物の価値の減少を年数で表しているため、この規定上は、築20年超の建物には価値がないと判断されてしまうのです。
たとえば、3,000万円の物件を新築で購入した場合、1年後ごとの価格は以下のように下落することが想定されます(土地の価格は固定)。
建物築年数 | 価値の下落率 | 築年数による現在価格 |
---|---|---|
築1年 | 5% | 2,900万円 |
築2年 | 10% | 2,800万円 |
築3年 | 15% | 2,700万円 |
築4年 | 20% | 2,600万円 |
築5年 | 25% | 2,500万円 |
※3,000万円の価格の内訳は土地1,000万円、建物2,000万円として試算
上記のように、1年ごとに100万円ずつ減少し、築20年で土地の価値はゼロになる計算です。
ただし、実際の建物の寿命は、メンテナンスや管理状況によって耐用年数と異なることも少なくありません。また、首都圏の物件であれば、資産価値の下落率も緩やかな傾向があります。詳しくは以下の関連記事も参考にしてください。
より詳しい価値を知りたい方は、不動産会社に査定を依頼してみましょう。
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2.築年数は家の売却価格に大きな影響を与える
築年数が家の売却価格にどのような影響を与えるか、木造一戸建ての10年後と20年後、それぞれのケースで具体的に算出してみましょう。
2-1.「3,000万円」で購入した家の10年後の価値
3,000万円で購入した家の10年後の価値は、建物の価値は1,000万円程度、土地とあわせて2,000万円程に下がると想定されます。
計算方法は以下の通りです。
A:土地価格1,000万円
B:建物価格2,000万円 ×50%= 1,000万円
A + B = 価格2,000万円
※土地の価値は1,000万円で試算
※建物価格の下落率は国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を参照
築年数が10年経過した木造一戸建ての価値は、購入したときの価値が半分になっていることがわかります。
2-2.「3,000万円」で購入した家の20年後の価値
3,000万円で購入した家の20年後の価値は、建物の価値はゼロと評価され、土地の価格1,000万円が売却価格になると想定されます。
計算方法は以下の通りです。
A:土地価格1000万円
B:建物価格2000万円 × 0%= 0円
A + B = 価格1000万円
※土地の価値は1,000万円で試算
※建物価格の下落率は国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を参照
建物の価値は1年ごとに約5%ずつ減少すると考えられますので、築20年になるころには、建物の価値がゼロになる計算です。
3.「3,000万円」で購入した家がいくらで売れるか調べる方法
3,000万円で購入した家が、実際にいくらで売れるかを調べる方法は、次の2種類があります。
- 過去の取引事例から調べる
- 不動産査定を依頼する
それぞれの活用方法を、詳しく解説します。
3-1.過去の取引事例から調べる
3,000万円で購入した家がいくらで売れるかは、過去の取引事例を調べることでおおよそ想定できます。
過去の取引事例を調べるときには、
という2つの不動産データベースサイトを利用します。
どちらのサイトも、過去、実際に行われた売買取引の成約価格や成約時の築年数、土地面積、建物面積などを無料で調べることができます。このデータを基に持ち家の売却相場を推測します。
ただし、この方法で分かる価格は過去の類似物件の売却額であり、現在の所有物件が売れる価格ではないことを認識しておく必要があります。
築年数や構造、面積などは似ていても、設備状況や周辺環境などまでは調査できないため、必ずしも正しい金額が算出できるわけではないからです。
調べた価格は参考程度と考えておくのがよいでしょう。
3-2.不動産査定を依頼する
不動産会社に不動産査定を依頼することで、いくらで売却できるかが分かります。
ここでは、不動産査定が初めてでも安心して依頼できるよう、査定費用や種類、おすすめの査定サイトについてご紹介します。
3-2-1.不動産会社の査定は無料で受けられる
不動産査定を受けるのに「費用がかかるのではないか」と心配される方がいますが、不動産会社の査定は無料で受けることができます。
不動産会社にとって査定は売主を探すための営業活動も兼ねているので、査定を無料にすることで多くの売主と接点を持ちたいと考えています。
より専門的な査定を受けたい場合は、不動産鑑定士による有料査定もありますが、離婚などの協議において公的な証明書類として必要な場合に利用するのが一般的ですので、不動産売却を目的とするなら無料査定で十分です。
3-2-2.査定方法は机上査定と訪問査定の2種類ある
不動産査定には机上査定と訪問査定の2種類の方法があり、査定を受けるときには査定方法を選択します。
机上査定とは、登記簿謄本や住宅地図、売主からのヒアリングなどで価値を査定する方法です。ですので、物件を直接見て査定しません。
机上査定は簡易査定とも呼ばれ、最短即日で結果がでるなどスピード感はある反面、訪問査定に比べて査定の正確性に欠けます。
そのため、机上査定は不動産を売却せず「まずは家の価値だけを知りたい」方が利用する査定方法です。
対して訪問査定とは、査定する場所を査定員が直接確認する査定方法です。
建物内の調査まで行うため、正確性の高い査定方法です。
不動産売買の知識がなくまずは相談したいという方は机上査定から、不動産を売却したい方は、はじめから訪問査定を依頼することをおすすめします。
不動産会社を探すなら、一括査定サイトの「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を活用しましょう。
「不動産売却 HOME4U」は、全国にある不動産会社の評判や口コミを見て複数社に査定依頼できる一括査定サイトです。
査定を依頼する会社は厳選された優良企業2,100社からお客様の条件にあった会社を最大6社まで選択することができます。査定は机上査定・訪問査定のいずれかを選べます。
信頼できる優良な不動産会社を探すなら、「不動産売却 HOME4U」をぜひご活用ください。
4.「3,000万円」で買った家を売却する際の注意点
3,000万円で買った家を売却する際には、以下のような注意点があります。
- 築浅の場合は、売却理由に注意する
- 築古は売却の経験が豊富な不動産会社に依頼する
- 複数社に査定依頼して不動産会社を決める
どのような点に注意すべきか、詳しく解説します。
4-1. 築浅の場合は売却理由に注意する
5年以下などの築浅で売りに出す際は、買主が売りに出した理由を気にするため、売却理由を丁寧に説明する必要があります。
「転勤」や「親の介護のため」などはもちろん、「住んでいて合わなかった」などの理由であったとしても、正直に伝えることで買主の不安な気持ちが解消され、逆に購入意欲が高まる可能性があります。
ただし、ネガティブな理由の場合は、どのように伝えるのがベストか仲介会社に相談しておくとよいでしょう。
4-2. 築古は売却の経験が豊富な不動産会社に依頼する
築年数が古くなるほど売りづらくなるため、築年数が古い家を売却するときには、古い家の売却の経験が豊富な不動産会社に依頼しましょう。
不動産会社は必ずしも築年数が古い物件の売却が得意とは限りません。
築年数が経過した家を売却するには経験や実績が重要になるため、古い家を売るのが不得意な不動産会社に仲介を依頼すると、相場より安い金額でしか売れない可能性もあります。
築年数が古い家を得意としているかどうかは、不動産会社のホームページなどを確認することで分かります。
ホームページだけで判断しづらい場合は、不動産会社に査定を依頼し、担当者と直接話をしましょう。売却実績だけでなく、質問などを交えながら対応を見て判断しましょう。
4-3.複数社に査定依頼して不動産会社を決める
家を売るときには正確な査定額を知る必要があるため、複数社に査定依頼して不動産会社を決めることが大切です。
複数社に査定依頼することで、相性の合う不動産会社を見つけやすくなります。
査定が1社や2社だと、得意なのかどうか判断できないため、できる限り多くの不動産会社に査定を依頼することが重要です。
複数社に査定依頼するなら、不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を活用しましょう。
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この記事のポイント
3,000万円で買った家は築年数によって変わります。
詳しくは「1.「3,000万円」で買った家はいくらで売れるのか?」をご参考ください。
3,000万円で購入した家がいくらで売れるか調べる方法は、次の通りです。
- 過去の取引事例から調べる
- 不動産査定を依頼する
詳しくは「3.「3,000万円」で購入した家がいくらで売れるか調べる方法」をご参考ください。
3,000万円で買った家を売却する際の注意点は、次の通りです。
- 買ったばかりの築浅は売却理由に注意する
- 築古は売却の経験が豊富な不動産会社に依頼する
- 複数社に査定依頼して不動産会社を決める
詳しくは「4.「3,000万円」で買った家を売却する際の注意点」をご参考ください。