マンション買取とは、買取業者にマンションを直接買い取ってもらう売却方法です。一方、仲介によるマンション売却は、不動産業者が売主と買主の間に立って売買の橋渡しをします。

本記事ではマンション買取における業者の選び方や、おすすめの買取業者、マンション買取のメリット・デメリットなどについて解説します。

1.高く売れるマンション買取業者の選び方

大切な資産であるマンションを売る際は、悪質なマンション買取業者を除き、できるだけ査定額が高い業者を選びたいものです。
ここでは、高く売れるマンション買取業者を選ぶ5つの方法をお伝えします。

1-1.複数社の査定を比較する

マンション買取業者を選ぶ際は、複数社の査定を比較することが大切です。
査定額は買取業者によって差があるため、1社の査定だけでは、その額が高いのか安いのかを判断できません。

複数社の査定を比較すれば、その中で最も高い査定額を提示した買取業者に売却できます。

1-2.大手にこだわらない

マンション買取では、大手の買取業者だからといって必ずしも高く買ってくれるとは限りません。
大手は宣伝広告費や社員の人件費なども大きいため、その多額のコストを差し引いて査定額を算出します。

そのため、宣伝広告費や人件費が抑えられる中小の買取業者のほうが、高額な査定結果を提示することもあります。

査定は大手にこだわらず、中小の買取業者も含めて幅広く依頼してみると、より良い条件で売却できるかもしれません。

1-3.買取が得意な業者であるか

マンションをより高額で売るには、マンション買取が得意な業者を選ぶこともポイントになります。
買取業者の中には、買取を主力事業にしている業者と、その他の事業（仲介業や賃貸業、管理業など）を主力とする中で買取事業も行っている業者があります。

買取事業に重きを置いている業者のほうが、買取のノウハウも多く、買取での査定精度が高くなりやすいと言えます。
買取後の再販で大きな利益を出すノウハウが豊富にあれば、高値で買い取ってくれる可能性も高まるでしょう。

また、一戸建てやマンション、土地など、不動産はその種別によって取り扱いが大きく異なります。
そのため、買取業者がどんな不動産の買取再販に精通しているかを把握しておくことも大切です。

例えばマンションを売却するなら、「買取が得意で」「マンションの買取に特化している」業者を探すようにしましょう。

なお、ノウハウを持った買取業者は、安く買う技術にもたけている可能性があります。
必ず複数社を比較して、査定額の基準や価格の競争が生まれるようにしましょう。

1-4.サービスが充実しているか

マンション買取業者を選ぶ際は、サービスの充実度もぜひチェックしてみましょう。サービスが充実している買取業者に売却すれば、査定額には現れないメリットを得られます。

例えば、リースバックは売却したマンションに対して賃貸契約を結び、以降は賃借人としてそのまま住み続けられるサービスです。
別の住まいに移る必要がないため、引っ越し代など、新しい住まいの準備にかかる費用をすぐに用意しなくて済みます。

他にも、残置物を買取してくれるサービスを提供している業者であれば、処分にかかる手間と費用を抑えられます。

また、当初は買取をせず一定期間仲介による売却活動を行い、期間内に買主が見つからなかった場合には買取をする、「買取保証」を行っている業者もあります。
基本的に買取よりも仲介の方が高く売れるため、買取保証ができないか業者に確認してみるとよいでしょう。

1-5.不動産一括査定を利用して依頼する

高く売れるマンション買取業者を選ぶには、不動産一括査定サイトの利用が効果的です。
買取の査定に対応した不動産一括査定サイトを利用すれば、一度の入力で複数社の査定を依頼できます。

また、不動産一括査定サイトの多くは、サービス品質向上のため、提携する不動産業者に審査を設けたりするなどして厳選しています。
不動産一括査定サイトを通すことで、悪質な業者を排除するフィルターとなり、信頼しやすい業者にだけ効率的に査定を依頼できます。

NTTデータグループが運営する不動産売却 HOME4U（ホームフォーユー）を利用すれば、1分程の簡単な入力で、最大6社への一括査定依頼ができます。
全国から厳選した2,300を超える不動産業者のみに査定が依頼できるため、信頼できる業者が見つかりやすくなります。ぜひご活用ください。

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2.おすすめのマンション買取業者10選

以下では、おすすめのマンション買取業者10社を紹介します。
以下の会社は、いずれも販売実績が豊富で、様々な媒体でも取り上げられる買取大手の企業です。
リフォーム産業新聞発表の買取再販年間販売戸数ランキングの受賞歴があるなど、実績が認められた信頼できる企業ですので是非ご覧ください。

• イーグランド
• インテリックス
• カチタス
• スター・マイカ・ホールディングス
• 大京穴吹不動産
• 長谷工リアルエステート
• フジ住宅
• ホームネット
• リプライス
• レジデンシャル不動産

イーグランドは、東証スタンダード市場上場の企業で、中古住宅再生を主軸とした事業展開をしています。
拠点は東京本社のほか、横浜・大阪・札幌・名古屋の5か所に構えており、近年は通常の買取のほか、競売や任意売却による仕入れも積極的に行っています。

2-2.インテリックス

インテリックスは、東証スタンダード市場に上場している、リノベーションマンション販売の大手企業です。
マンションの買取実績は25年以上と長く、2022年5月末時点で、リノベーション済みマンション累計供給数2万5千戸超を誇る、販売に強みを持つ中古住宅買取業者です。

買取保証やリースバックも用意するなど、サービスも充実しています。

2-3.カチタス

カチタスは、東京証券取引所プライム市場に上場する、中古住宅再生事業を営む企業です。
買取再販年間販売戸数は10年連続の1位、これまでの買取戸数は7万戸以上と、豊富な実績を誇ります。

全国に130店舗以上を構え、広い地域の買取に対応しています。
また、査定価格提示まで最短3日、現金決済まで最短3週間と、スピーディーな対応も強みです。

2-4.スター・マイカ・ホールディングス

スター・マイカ・ホールディングスは、中古マンションの買取累計数が1万5千件以上と、非常に豊富な実績を持つ中古住宅買取業者です。
2020年には、買取再販年間販売戸数で全国1位を獲得しています。

21万件以上の査定実績に基づくデータベースを活用し、精度の高い査定を行っています。また、買取したマンションの7割以上が築20年を超える築古マンションなのも特徴で、古めのマンションでもしっかり査定・買取していることがわかります。

2-5.大京穴吹不動産

大京穴吹不動産は、マンションの買取再販累計戸数が1万3千戸超と、多くの実績を持つ中古住宅買取業者です。建物の築年数は問わず、不要な家具などがそのままになっているマンションでも買取を行っています。

また、仲介で売り出、売れなかった場合には大京穴吹不動産が買い取る「買取保証」や、売却後も賃貸として住み続けられる「リースバック」も行っています。さまざまな買取方法を用意し、多様な要望に応えられるようにしている点が魅力です。

2-6.長谷工リアルエステート

長谷工リアルエステートは、マンション建設などを手掛ける長谷工グループの関連企業です。
不動産の売買や媒介、リノベーションマンションの企画から販売、不動産運用や管理ならびに企画提案など、総合的な不動産流通にかかる事業を展開しています。

首都圏に37店舗を持ち、さらに名古屋・関西・福岡にも拠点を構え、都市部を中心とした対応に強みがあります。当初は仲介による売却活動を行い、買取保証やリースバックにも対応しています。

2-7.フジ住宅

フジ住宅は、大阪府に本社を置く中古住宅買取業者です。地元密着にこだわり、対応可能エリアを大阪・兵庫・和歌山に絞っています。買取件数は2022年度までの累計で1万4,928件、年間販売戸数は10年連続1千件超と、地域を限定しているにもかかわらず豊富な実績があります。

2023年の買取再販年間販売戸数ランキングでは、7位にランクインし、全国展開する買取業者にも引けを取りません。

2-8.ホームネット

ホームネットは、2023年買取再販年間販売戸数ランキングにおいて8位にランクインしています。2022年にはマンション買取再販ランキングで、6位になっていることからわかるように、マンション買取に力を入れています。

2023年1月期の年間査定件数は3万3,222件と、積極的に査定を行っています。また、全国に15の拠点を構え、広い地域での買取に対応しています。

2-9.リプライス

リプライスは、2016年に株式業者カチタスのグループ業者となった、中古住宅買取業者です。カチタスと合わせたリフォーム済み中古住宅の販売戸数は、全国シェア1位を誇ります。2017年に東証プライム市場に上場済みです。

2023年の買取再販年間販売戸数ランキングでは、カチタスに続く全国2位を達成しました。これまでの累計販売棟数は1万戸を超え、5か年平均成長率114%と、急成長している企業です。

2-10.レジデンシャル不動産

レジデンシャル不動産は、2023年買取再販年間販売戸数ランキングにおいて第3位を獲得しています。2012年創業と、比較的若い業者ながら急成長を遂げ、注目を集めています。

全国に24もの事業所を構え、広範囲での買い取りを可能にしています。また、販売においては、ホームステージングと呼ばれる、室内に家具などを設置して販売する手法を取り入れています。

ここまでご紹介してきたような大手だけでなく、中小も含めた幅広い買取業者と比較すると、より有利な条件での売却を実現できます。複数社へ買取査定を依頼するなら、NTTデータグループが運営する不動産売却 HOME4U（ホームフォーユー）をぜひご活用ください。

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3.マンション買取のデメリットは価格の低さ

マンションの買取のデメリットは、仲介で売却する場合に比べて価格が低くなりやすい点です。これは、買取業者の利益のほかに、再販前に行うリフォームの費用も差し引いて査定額を決めるためです。

一般的なマンションの買取価格は、市場価格の7～8割といわれています。仮に3,000万円の価値のマンションを売却する場合、2,100万円程度の買取価格になる計算です。

仲介には仲介手数料がかかりますが、3,000万円の物件で最大105万6,000円なので、2,900万円近くが手元に残ります。
仲介手数料を差し引いても仲介の方が手元に多くのお金が残りやすいでしょう。

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4.マンション買取のメリット

ここからは、マンション買取のメリットについて解説します。

4-1.最短1週間ほどで現金化できる

マンション買取は、決済までの時間が早く、不動産をすぐに現金化できる売却方法です。
決済までの時間は、各社の対応、不動産の状況により異なりますが、「早くて1週間」を売り文句とする業者が多い印象です。

一方、仲介による売却は、買主がなかなか見つからないことも多く、買取に比べ現金化に時間がかかります。
仲介でマンションを売り出してから買主が決まるまでの平均期間は、3～6カ月程度かかります。

4-2.手間がかからない

売却に手間がかからないことも、マンション買取のメリットです。仲介による売却では、不動産業者との媒介契約と買主との売買契約の2種類の契約を結ぶ必要があります。その点、買取なら買取業者との売買契約の1回だけで済みます。

また、仲介では購入を検討する人に部屋の中を見せる内覧を複数回行うことがあり、手間に感じる場合もあります。
買取には買主を探す必要がないため、内覧などの対応も不要です。

4-3.より確実に売却できる

買取を行ってくれる業者がいれば、買取は成立します。

老朽化の激しい物件や事故物件などを仲介で売却するのは難しいですが、買取ではリフォーム等を前提に業者が買い上げるため、ほとんどの不動産の買取に対応しています。
そのため、買取はより確実性の高い売却方法と言えます。

4-4.仲介手数料がかからない

仲介で売却した場合は、仲介した不動産業者に仲介手数料を支払う必要があります。
マンション買取では買取業者が直接売主から購入するため、買主との間をつなぐための仲介手数料がかかりません。

なお、仲介手数料は宅地建物取引業法で上限額が決められており、以下の様に計算されます。

4-5.契約不適合責任が発生しない

マンション買取では、契約不適合責任が発生しないというメリットがあります。
契約不適合責任とは、売却したマンションに欠陥が見つかったなど、契約内容とは異なるものを引き渡した場合に、売主が損害賠償などの責任を負うことです。

例えば、契約内容に盛り込まれていない、設備の破損や水漏れ、シロアリ被害などがあれば、買主から追完請求、損害賠償や支払代金の減額、場合によっては契約解除を請求されます。

マンション買取の契約においては、契約不適合責任を免責にする場合が多く、不具合などの責任を負わずに済みます。

4-6.近隣・知人に売却を知られにくい

買取は、仲介のように広告などを出して買主を探す必要がないため、近隣住民や知人にマンションを売ることを知らにくい売却方法です。

できるだけ周囲の人に知られずにマンションを売りたいという方にとって、買取は大きなメリットのある売却方法といえるでしょう。

5.買取が向いているマンション

次のような条件のマンションは、仲介よりも買取による売却のほうが向いていると考えられます。

古い（旧耐震基準で建てられた）マンション

古い（旧耐震基準で建てられた）マンション

旧耐震基準のマンションとは、1981年（昭和56年）5月31日までに建築されたマンションで、古い耐震基準で建築確認が行われています。
耐震基準が低いと捉えられるため、地震への不安などから買主が見つかりにくい物件であり、買取に向いていると言えます。

事故や事件があったマンション

事故や事件があったマンションはマイナスの印象が強く、あるいは大幅に値段を下げないと売れないことが予想されます。
買主を探すこと自体が困難な場合もあるため、仲介よりも買取のほうがスムーズに売却できるでしょう。

汚れや臭いなどで状態が悪いマンション

ゴミの放置やペットの飼育などで室内の汚れや臭いがひどいマンションも、一般の買主はつきにくくなります。しかし、買取ならもともとリフォームを想定しているため、売却がしやすくなります。

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6.マンション買取では「買いたたき」に注意

マンション買取で売却する場合は、買取業者による買いたたきに注意しましょう。
買いたたきとは、マンションの状態に難癖をつけ、相場よりも安く買おうとする行為です。

特に古いマンションは価格を下げる要因を指摘されやすく、買いたたきを受けやすいと考えられます。

買いたたきのトラブルに遭わないためには、マンションの相場価格を事前に把握しておくことが大切です。

買いたたきを防ぐには、複数社の比較が効果的です。
複数の査定額を比較することで適正な価格を把握しやすく、また他社の存在を意識させることで過度な買いたたきへの抑止力となります。

複数社への査定依頼は大変ですが、不動産一括査定サービスを利用すると簡単です。
NTTデータグループが運営する不動産一括査定サービス「不動産売却 HOME4U」を利用すれば、最大6社の買取業者にまとめて査定依頼ができます。全国から厳選した企業と提携しているため、優良な企業にだけ査定を依頼できます。

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