住みながら家を売る4つのメリット・デメリットと5つのコツ

家を住み替える際は、住みながら先に家を売ることも可能です。
ただメリット・デメリットがあり、自分に合っているのかを確認しておくことをおすすめしています。

本記事では住みながらの売却がおすすめの方や、家を売る際のコツについて解説します。

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1.住みながら家を売ることは可能

住みながら家を売ることは可能です。

不動産市場には、多くの中古の戸建て住宅やマンションなどが売り出されていますが、全ての物件が空き家の状態で売られているわけではありません

不動産情報ポータルサイトでも、現在の所有者が「居住中」で売り出している物件が多数登録されていることから、いずれの方法でも問題ないことが分かります。

ただ、物件が「空き家」の状態と、「居住中」で売る場合では、それぞれにメリット・デメリットや売り出し方法が異なります。
自分が売却する場合は、どんな状況で売り出すのが適切であるのかを検討しましょう。

次章から、住みながら家を売る場合のメリット・デメリットなどについて詳しくみていきます。

2.住みながら家を売る4つのメリット

住みながら家を売る方法では、以下のようなメリットがあります。

各メリットについて解説しましょう。

2-1.住み替えの資金計画が立てやすい

最初に挙げられるメリットは、住み替えの資金計画が立てやすいという点です。
住みながら売る場合は購入先行の場合と異なり、先に売った売却金を新居の購入代金に充てられるため、無理のない資金計画で住み替えできます

住宅ローンが完済できていない場合は、売却金でローン残債を返済する必要があります。
売却金がローン残債を下回る場合は、原則的には売却できません。ただし、住み替えローンを利用すれば売却ともに可能となります。

2-2.じっくり売却に専念できる

住みながら売る場合は、家の売却にじっくり専念できます。

先に購入して空き家として売却する場合は、新居のローン返済が重なり「早く売りたい」と考えやすくなります。
売り急ぐと、無駄に値段を下げてしまうなど、安売りしてしまう原因となります。

売却に専念できるということは、高く売れるまで待てるということです。
余裕を持ったスケジュールを立てておくことで、好条件で売却できる可能性が高まります。

2-3.購入希望者が生活イメージを立てやすい

購入希望者が内覧に訪れた際は、現在の家の状態を自分の目で確認してもらうことになります。
家具や家電製品の配置や、部屋の使い方を見てもらえるため、購入希望者が生活イメージを立てやすいのもメリットです。
空き家の状態よりも、具体的に購入後の暮らしぶりを想像できます

自然と内覧に立ち会いやすいので、住んでいないと分かりにくい物件の魅力を内覧者に伝えるのもよいでしょう。
スーパーやショッピングモールなど生活する上で欠かせない商業施設や、学校、最寄り駅などへのアクセスも伝えておくのをおすすめします。

意外に重要な要素となるのが、以前のオーナーの人柄です。
問題なく売買契約を完了するためにも、どんな人が取引相手となるのか知っておきたい購入希望者は少なくありません。

売主が明るく良い印象を与えることが、スムーズな成約へとつながります。

2-4.内覧に向けたこまめな掃除がしやすい

住みながら売るときには、内覧に向けてこまめな掃除がしやすいのもメリットの一つです。
設備や室内の汚れはそのまま放置しておくとこびりついてしまい、劣化も進んでしまうため、空き家より人が住んでいるほうが物件の状態を維持しやすいといえます。

内覧者に良いイメージを与えるために、室内はキレイにしておくことを心がけましょう。

換気や掃除を日常的に行い、カビや湿気などの繁殖を抑えます。
特に雨の多い時期には、排水溝からの臭いも気をつけたいポイントです。住んでいれば、毎日水を使用しているため、家中に悪臭が立ちこめる心配はないでしょう。

3.住みながら家を売る4つのデメリット

住みながら家を売る際のデメリットは以下のとおりです。

ここでは、それぞれのデメリットについて解説します。

3-1.生活感がマイナスの印象を与えることがある

住みながら家を売る場合は、生活感がマイナスの印象を与えることがある点に注意しましょう。
日用品や家族の衣類、家の雑貨など生活感を感じさせるものが多いと、内覧者の購入意欲を下げる可能性があります。

また居住中に売る場合、購入希望者は売主の寝室やクローゼットなどプライベートな部分に立ち入ることになります。

購入希望者が遠慮を感じずに済むよう、室内は整理整頓してスッキリとした状態にしておき、全ての場所を見せられる状態にしておくことが必要です。

現状のままで見てもらう際は、老朽化した設備や壁や床の傷・汚れが目につくことも考えられます。
基本的には、古い設備の交換やリフォームは不要ですが、掃除だけはしっかりとしておきましょう。

3-2.内覧のスケジュール調整や掃除が手間

住みながら売却する場合は、売主自身も内覧の対応をすることになります。

内覧は物件購入のために欠かせないステップであり、重要な仕事です。
内覧を優先できないと、みすみす買主を逃すことになりかねません。

しかし、内覧のスケジュール調整や掃除を手間に感じることもあるでしょう。
仕事が忙しい方は、内覧に対応するのが大変な場合もあります。

また、内覧の度に掃除が必要になります。
内覧は急に入ることもあるため、売主にとっては気を抜く暇がないのが辛いところです。

3-3.新居契約のタイミング次第で仮住まいが必要

住み替え先を用意する前に家が売れてしまった場合、新居契約のタイミング次第では仮住まいが必要です。

引き渡し日までに新居を用意していないと、賃貸物件を借りることになり、引越しの手間や費用が2回分になります。
賃貸物件を借りる際の諸費用(敷金・礼金など)もかかり、毎月の家賃を負担しなければなりません。

3月など引越しシーズンには引越し代も高くなり、住み替え先の住宅も購入の時期によっては通常より価格が上がる可能性があります。

理想的なのは売却と同時に新居へ移ることです。
ただし、スケジュール通りにいくとは限らず、同時の契約はなかなか難しいものです。

ウィークリーマンションやトランクルームを活用すれば、仮住まいと引っ越しにかかる費用が抑えられるます。

3-4.購入希望者が満足に内覧できない可能性がある

住みながら売る場合、売主自身も内覧に立ち会う場合がほとんどです。

購入希望者からしたら、実際に住んでいる人に話を聞けるのは貴重な機会です。
ただ、人によっては売主の目があるため「内覧しにくい」「気になる点があるけど聞きづらい」と感じる方もいます。

「他人が住んでいる家」ですから、初対面の人が身構えてしまうのも無理ありません。

内覧を進めやすくするためには、不動産会社の営業担当者の力量も重要です。
信頼できる不動産会社、ひいては信頼できる営業担当者を見極めるためにも、査定で複数の不動産会社を比較しましょう。

複数社への査定依頼は大変ですが、不動産一括査定サービスを利用すると簡単です。
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4.住みながらの売却がおすすめの方

住みながらの売却が向いている方の特徴は以下のとおりです。

  • 住宅ローンの残債が多い方
  • 購入を急いでいない方
  • 家の中をキレイにしている方

住宅ローンの残債が多い方は、住みながら売却するのがおすすめです。
売却金で住宅ローンを返済してから新居を購入するため、資金繰りに悩まされる可能性が低いでしょう。

購入を急いでいない方も住みながら売るのに向いています。
先に購入してしまうと住宅にかかる費用が2重に発生してしまうので、購入を先送りにしてゆっくりと売却に専念しましょう。

また、家の中をキレイにしている方も住みながらの売却にかかるストレスも少ないでしょう。
購入希望者が内覧に訪れても部屋の中が片付いているため、内覧の度に生じる手間も少なくなるはずです。

5.住みながら家を売る5つのコツ

住みながら家を売る際には、以下5つのコツを参考にして売り出していきましょう。

  • 売却期間を長めに想定する
  • 特に土日は内覧前提でスケジュールを空けておく
  • 内覧前に掃除や不用品の処分を行っておく
  • 内覧時にコミュニケーションしやすいような環境を整える
  • 自然にアピールポイントを伝える

ここでは、それぞれのコツについて解説します。

5-1.売却期間を長めに想定する

住みながら家を売る場合は、売却期間が長めになることを想定しておきましょう。
仲介で売り出す場合、売却開始から引き渡し完了までは、3〜6か月程度の期間を要します。

購入希望者と内覧スケジュールが合わないときは、その分成約が遅くなってしまうことも考えられます。
この場合、空き家の状態で売り出すより、買主を見つけるのに時間がかかる場合があるでしょう。

5-2.特に土日は内覧前提でスケジュールを空けておく

住みながら売却する場合は、売主も内覧に対応するのがほとんどでしょう。

平日は売主・購入希望者ともに仕事をしていることが多いため、特に土日は内覧前提でスケジュールを空けておくようにしましょう。

せっかくの「休日なのに休めない…」といった方もいるかと思いますが、早期の成約を目指して内覧を優先することをおすすめします。

5-3.内覧前に掃除や不用品の処分を行っておく

内覧前には掃除や不用品の処分を行って、家の中をキレイな状態にしておきましょう。
玄関や水回りなども入念に掃除することで、購入希望者に良い印象を与えられます

不用品の片付けも重要なポイントです。
ものが多いと室内を狭く感じ、雑然としたイメージを与えるため、購入意欲が高まりません。

一度に不用品を処分するのは大変なので、家の売却を検討し始めたときから少しずつ片付けていきます。

5-4.内覧時にコミュニケーションしやすいような環境を整える

「売主の家」「売主の目の前」ですと、購入希望者は「内覧しづらい」と感じる可能性があります。
見たいところが見られなかったり気になる点が質問できなかったりする状態では、その後の成約も遠ざかってしまうでしょう。

そのため内覧時は、購入希望者が遠慮せずにコミュニケーションが取れるように努めましょう。
満足いく内覧ができれば、購入するかどうかを真剣に検討してくれるようになります。

5-5.自然にアピールポイントを伝える

内覧は、居住者目線で物件の長所をアピールできる良い機会です。
例えば、「生活動線が良い」「地震や大雨などが少ない」「近くの小児科の先生が良い」「近くに品揃えのいいスーパーがある」など、プラスの情報を相手に伝えるようにしましょう。

ただし、過度な押し売り感が出てしまうと逆効果になる場合もあるので注意が必要です。

相手の様子を見ながら、うるさく思われない程度に自然にアピールします。
新築時のパンフレットなど、物件の仕様・設備が分かる資料を見せるのも良い方法です。

6.リースバックなら売却後も住み続けられる

リースバックとは、自宅を売却して代金を得るとともに、売った家を借りてそのまま住み続ける取引方法です。

リースバックの仕組み

リースバックのメリット・デメリットをまとめた表がこちらになります。

メリット デメリット
・まとまった資金が入る
・そのまま自宅に住み続けられる
・引越しが不要
・固定資産税などの維持費がかからない
・市場価格の7割程度になる
・家賃が発生する
・自宅の所有権を失う
・いつまでも借りられるとは限らない

リースバックは短期間でまとまった資金が入るのが大きなメリットです。住み慣れた自宅にそのまま住めるため、引越しもする必要がありません。
固定資産税や修繕費など家を維持するための費用も、売却後はリースバック会社が負担することになります。

デメリットは、売却価格が市場価格の7割程度になってしまうことです。
住み続けるにあたり発生する家賃も相場より高めになり、家計の負担になることも考えられます。

売却すると所有権がなくなるため、子どもへの承継ができなくなります。ただ、買い戻しを可能としている会社もあります。

リースバックの賃貸借契約は、賃貸できる期間が決まっている「定期借家契約」で締結されることが多いため、いつまでも借りられるとは限りません。リースバック契約を結ぶ際は、賃貸借契約の方法も確認しましょう。

なお自宅を担保に資金を借り入れ、住みながら毎月利息のみを支払う「リバースモーゲージ」も、近年老後資金の調達方法として注目されています。

リースバックの利用などを判断する上でも、売却における価値を知っておくことは重要です。
査定を受けて「どのくらいの期間で」「いくらぐらいで売れそうか」などを把握しましょう。

査定結果は各社で異なるので、複数社を比較することがポイントです。
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まとめ

住みながら自宅を売却する場合は、室内環境を整えたり内覧時の対応をしたりするなど、売主自身も売却活動に参加することが重要です。

仮住まいの必要がなく、焦って売る必要も少ないため、納得のいく条件で売却できる可能性が高まります。
不安な点がある場合は、不動産会社に相談してみましょう。

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