【不動産売却の基本】最初に始めることや売却の全体像をくまなく解説

マイホームなどの不動産を売ることは、人生で何度も経験することではありません。
そのため、「不動産売却の費用や税金はいくらかかるのか」「そもそも何から始めればいいかわからない」などと悩む方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下について詳しく解説します。

  • 不動産売却のためにまずやるべきこと
  • 不動産売却の全体像
  • 不動産売却におけるお金の流れ
  • 売却前に知っておきたい考え方
  • おすすめの査定依頼方法

本記事をご覧いただければ、不動産売却についての「分からない」がなくなり、不安なく売却を進めていけます。

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1.不動産はどんな時に売却するべきか

不動産をいつ売却するかは、もちろん所有者の自由です。
それでも、多くの方にとって最も高額な取引となる不動産の売却ですから、「売る」という判断が正しいのか決め切れないこともあります。

まずは、不動産売却の経験者が、どのような理由で売却を行っているのかを確認してみましょう。
また、不動産売却が一般的になりつつある、昨今の状況についても解説いたします。

1-1.よくある売却理由を確認しよう

不動産売却は、主に以下のような理由で行われます。

【よくある売却理由】

  • 住み替え
  • 相続
  • 離婚
  • 金銭的問題
  • 転勤

最も多い不動産売却理由は『住み替え』であり、ポジティブで自発的な理由で売却する人が多いと分かります。

離婚や金銭的問題など、や無負えない理由で売却する方もいますが、全体として多いケースではありません。

自分が「売却したい」「住まいを変えたい」と感じた時に売却することは自然で、尊重すべき売却タイミングなのです。

1-2.不動産は一生に一度の買い物ではない

「家は一生に一度の買い物だ」と認識されている方は、少なくありません。
ただ、昨今は個人の不動産売買は非常に盛んになっており、2回目の不動産購入をする方も多くなって来ました。

2013年から、不動産価格が急激に上昇していますが、これは不動産がよく買われ、よく売られるようになったことも一つの要因として作用しています。
背景としては、2013年の異次元金融緩和政策から、住宅ローン金利が低くなり、多くの方が不動産を買いやすくなったためです。

2024年現在も住宅ローン金利は安く、誰もが不動産を買いやすい状況であり、決して一生に一度の買い物ではないのです。

2.売却理由で異なる売却のポイント

不動産の売却を決断したり、方針を決めたりする場面では、どんな理由で売却をしているのかが重要になります。
この章では、以下の売却理由別でどのような特徴があり、どんな所を中心に考えるべきかを解説いたします。

2-1.住み替えを行う場合

住み替えでは、現在の住まいの売却と、新居の購入、どちらを先に始めるかといったスケジュール管理が重要です。

業界では、購入を先に始める方法『買い先行』、売却を先に始める方法を『売り先行』と言います。

買い先行は、好きな物件を逃さずに購入できますが、2重のローン支払いが発生する場合があります。
売り先行は、売却に専念することができますが、住み替え先が見つかるまで仮住まいが必要となる場合があります。

住宅ローンが残っている場合は、2重ローンの回避と、好条件での売却を目指して『売り先行』で進めることをおすすめしています。
自己資金が豊富な場合を除いては、2重ローンによって生活が圧迫されるリスクがあるためです。

予算や、住み替えに費やせる期間を明確にして、状況に合ったスケジュールを組み立てられるかが重要です。

2-2.相続後の売却をする場合

不動産の相続後に売却する場合は、相続後に名義変更の手続き(相続登記)を行っておく必要があります。
相続が終わっても、不動産の名義は自動で変更されないので、名義変更手続きを忘れずに行いましょう。

また、相続の際に相続税、売却の際に譲渡所得税が発生する場合があります。
相続後の売却であれば、『取得費加算の特例』や『相続空き家を売却する際の3,000万円特別の特例』など、譲渡所得税を抑えられる制度があるため事前に調べておきましょう。

これから不動産の相続を控えている場合は、税金面で損をしないように、しっかりと調査をしておくことが重要です。

2-3.離婚がきっかけで売却をする場合

一般的に、不動産が『婚姻後に二人で築いた財産』といえる場合は、財産分与の対象となります。

財産分与の割合は、原則として、夫婦で半分ずつとなります。
ただし二人の協議次第では、お互いの合意がとれる割合で分与することができます。

離婚をスムーズに進めていくためにも、事前に協議をまとめてから、売却に取り組みましょう。

2-4.金銭的な問題で売却をする場合

「住宅ローンが払えない」などの金銭的問題から売却を考える場合、売却金額と自己資金で住宅ローンを完済できるかが重要になります。

原則として、不動産は住宅ローンを完済しないと売却することができません。
住宅ローン残高と査定額、また自己資金を照らし合わせて、完済できそうかどうかを判断しましょう。

既に住宅ローンを滞納している場合は、住宅ローンが完済できなくても売却できる場合があります。
この場合は、金融機関に交渉し、同意をとった上で売却を行います。これを任意売却と言います。

過程の経済事情が絡む売却では、住宅ローン、貯蓄、家の査定額を把握してから、売却すべきか検討しましょう。

2-5.転勤のために売却をする場合

急な転勤がきっかけの売却では、売却に十分な時間を取れない場合もあります。
この際、無計画に売却を始めると、ただ「早く売ろう早く売ろう」と考え、売り急ぎやすくなります。

売り急ぎは不動産を安売りしてしまう大きな原因なので、タイムリミットを明確に決めて、できる限り売り安売りしない努力が重要です。

どうしても売却にかけられる時間がないなら、売却意外の選択肢も同時に考えておきましょう。

3.不動産売却の流れ

【不動産売却の基本】最初に知るべき費用や税金・売却の流れ イメージ

不動産売却は、準備から引き渡しまで全体を通して6ヶ月程度が目安とされています。

以下で具体的な不動産売却の流れを解説しますので、内容を理解して余裕を持った売却活動を行いましょう。

不動産売却の基本】最初に知るべき費用や税金・売却の流れ

3-1.不動産会社に査定を依頼

まずは、不動産会社に査定を依頼しましょう。

不動産会社の行う査定には以下の2つの方法があります。

  • 不動産会社に直接訪問してもらって査定する「訪問査定」
  • 訪問せずに物件の情報を元に査定を行う「机上査定」

訪問査定は不動産のプロが現地を調査するため、精度の高い査定結果を得られます。そのため、売却を本格的に検討している方や、物件価値を正確に把握したい方におすすめです。

一方で机上査定は、訪問査定と比較すると精度は低いですが、インターネットを介して気軽に査定を依頼でき、結果もすぐに知れるというメリットがあります。

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2,200社もの全国の不動産会社と提携しており、エリアや物件の情報から、適切な不動産会社を複数ピックアップします。また、業界最大手のNTTデータグループが運営しているため、情報のセキュリティ面も安心です。

一括査定サイトを利用するなら、ぜひ「不動産売却 HOME4U」 をご活用してみてください。

3-2.媒介契約を締結

不動産会社に査定を依頼して、売却業務を委託したい会社が見つかったら、不動産会社と媒介契約を締結します。

媒介契約には、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3つがあります

以下の表でそれぞれの特徴を解説します。

  専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
複数社との契約 1社のみ 1社のみ 複数社と契約可能
自身で買主を探す行為 不可 可能 可能
契約期間 3ヶ月 3ヶ月 指定なし(一般的には3ヶ月)
売却活動の報告義務 1週間に1回以上 2週間に1回以上 報告の義務なし
レインズへの登録 媒介契約締結日から5日以内 媒介契約締結日から7日以内 登録の義務なし(任意)

専属専任媒介契約は1社としか契約が結べませんが、その分不動産会社が懸命に売却活動してくれるというメリットがあります。また、売主に対して活動の報告義務が1週間に1回以上必要なため、活動内容が把握しやすく安心できます。

専任媒介契約は、専属専任媒介契約と同じく複数社との契約はできません。その分、不動産会社が熱心に売却活動してくれる利点がありますし、専属専任媒介契約と違い自身で買主を探す行為が可能です。

一般媒介契約は、複数の不動産会社と契約を結べるので、不動産情報が多くの人の目に留まるというメリットがあります。

注意点として、不動産会社からすると他社に契約が決まると、今までの売却活動の苦労が無駄になってしまうため、専属専任媒介契約や専任媒介契約ほど積極的に活動してくれない可能性がもあります。

それぞれの媒介契約の内容を理解し、自身の都合や不動産の特徴を踏まえた上で、状況に合わせた媒介契約を選択しましょう。

3-3.販売活動を開始

不動産会社と媒介契約を締結したら、本格的に販売活動を開始します。

不動産会社は、具体的に以下のような活動を行います。

  • レインズへの登録
  • インターネットやチラシ、住宅情報誌などで広告活動
  • 物件の見学会を開催

まずはレインズに物件を登録し、インターネットやチラシ、ポスターなどで多くの人に認知してもらえるように広告活動を行います。

また、物件の魅力をアピールするために内見やオープンハウスなどの見学会を開催します。

3-4.内覧対応

売却物件に興味を持った方が見つかれば、内覧対応を行います。

内覧は、買手が物件のイメージを具体的に掴めるため、不動産売却において重要な役割を担っています。

不動産会社の担当者が物件の概要や特徴、周辺環境などについて説明してくれますが、買主も同席するのがおすすめです。

実際に住んでいたからわかる物件の特徴や周辺の情報など、居住者の生の声を伝えることで、より住んだときのイメージが湧きやすくなり購買意欲が高まります。

2‐5.買主と売買契約を締結

内覧を経て物件を気に入ってもらい購入意思を確認できたら、買主と売買契約を締結します。

売買契約を締結する際は、以下のような手続きが行われます。

  • 重要事項の説明
  • 売買契約書への署名と捺印
  • 手付金の支払い
  • 仲介手数料の支払い

重要事項の説明は、建築基準法や都市計画法などの概要確認、水道やガスなどのインフラについての整備確認、その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項について説明があります。

契約書についての条件を、売主と買主が同意をしたら署名と捺印を行います。売買契約成立後、売主は所有権を移転する必要があり、買主は売主に手付金を支払う必要があります。

買主が売主に対して支払う手付金は、売買価格の5%〜10%が相場とされています。

また、売主は不動産会社に対して仲介手数料を支払います。売買契約時に仲介手数料の50%、引き渡しの際に残りの50%と2回に分割して支払うことが一般的です。

3-6.決済・不動産の引き渡し

売買契約を完結するために、残りの売買価格の決済・不動産の引き渡しを行います

司法書士による所有権移転手続きに加えて、住宅ローンが残っていれば完済し、抵当権抹消手続きを行います。

その他、残りの仲介手数料の支払い、鍵や書類の引き渡しなどが済めば売却は完了となります。

3-7.確定申告

不動産売却で利益(譲渡所得)が発生した場合は確定申告が必要です。

確定申告は、不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日の間に行わなければなりません。

利益があるにもかかわらず確定申告をしなければ、「無申告加算税」というペナルティが課され、納付すべき税額に対して50万円以下は15%、50万円を超える場合は20%上乗せされた金額が課税されます。

自身で申告が不安な場合は、税理士などの専門家にアドバイスを求めることをおすすめします。

不動産売却後の確定申告については『不動産売却で確定申告を行う手順・必要書類・税金の計算方法』で詳しく解説しています。

4.不動産売却のお金の流れ

不動産売却にはいくらかの費用や税金がかかります。
自分が支払う費用と、買主から代金を受け取るタイミングを知っていると、よりスケジュールを立てやすくなります。

以下では、『売主が支払う費用と税金』『買主から受け取る代金』『お金が流れるタイミング』について簡単に解説します。

4-1.売主が支払う費用と税金

売却に際して売主が支払う費用と税金を紹介します。

費用・税金名 説明
仲介手数料 不動産会社に支払う手数料
目安:売却金額3%
印紙税 売買契約書作成にかかる税金
目安:売却金額3,000万円で20,000円
譲渡所得税 売却益にかかる所得税(復興特別所得税を含む)と住民税
売却益(譲渡所得)の20.315%~30.69%
住宅ローン一括返済手数料 住宅ローンの一括返済にかかる手数料
目安:0~3万円
抵当権抹消費用 住宅ローン完済時の抵当権抹消手続きにかかる費用
目安:不動産一つにつき1,000円

ハウスクリーニング費用 ハウスクリーニングを実施する場合にかかる
目安:3万∼10万円
リフォーム・解体費用 リフォーム・解体費用を実施する場合にかかる
規模により異なる
測量費用 境界線が未確定で測量を実施する場合にかかる
目安:35万円~80万円

税金について詳しくは『不動産の売却で税金はいくらかかる?正しく税額を計算しよう』をご覧ください。

4-2.買主から受け取る代金

買主からは、売却金額を受け取る前に手付金を受け取るのが一般的です。

受け取る代金 説明
手付金 売買契約成立時に買主が支払う費用
目安:売却金額の5~10%
売却金額 引き渡しの際に支払われる売却代金
手付金分を差し引いた残りの金額を受け取るのが一般的

4-3.お金が流れるタイミング

売主が売却益に対して支払う譲渡所得税は、売却の翌年に支払うため、売却金額をそのまま支払いに当てられます。

他の費用に関しては、基本的に売却金額を受け取る前の支払いになるため、売主はいくらかの手持ち資金が必要になります。

不動産売却におけるお金の流れ

5.不動産売却で失敗しないための注意点

不動産売却で失敗しないためには、どんなことを知っておくべきでしょうか?
この章では、売却にむけての注意点を解説します。

5-1.不動産会社任せにしない意識をする

購入希望者の募集や、売買に関する契約など、専門的なことは全て不動産会社が行ってくれます。
そのため、専門知識がなくとも、誰でも不動産を売却できます。

ただし、不動産会社も自社の利益を考え仕事をしていますので、常に売主の利益となる行動や提案をしてくれるとは限りません。
売却に関する希望、要望を明確にもって、積極的に意見していく姿勢を持つことが大切です。

5-2.売却に余裕をもって売り急ぎをしない

より好条件で売却しようと思うと、それだけ長い時間がかかりやすくなります。
反対に、「早く売ろう」と思うと、相場よりも安い金額で売却してしまう可能性が増します。

そのため、売却で後悔しないためには十分な期間が必要です。
不動産の売却には一般的に3~6カ月ほどの期間を要するので、少なくとも6カ月、長くて1年ほど余裕をもって取り組めると安心です。

5-3.不動産会社選びが売却の成功を左右する

素人が不動産の売却を行う上で、不動産会社のサポートは欠かせません。
ただし、不動産会社にも良し悪しや相性があるので、信頼のおける不動産会社を見つけられるかが重要です。

不動産会社選びに妥協せず、できる限り複数の不動産会社を比較して選ぶことをおすすめします。

気兼ねなく質問や相談をできるパートナーを見つけて、「分からないまま」「不安なまま」物事が進んでいかないように努めましょう

6.査定を依頼する際は一括査定がおすすめ

不動産売却において『査定』は重要です。
査定では、不動産の適正価格を知るだけでなく、信頼できる不動産会社かを見極めることもできます。

査定額や対応は、査定を実施する会社や担当者によって異なるので、できる限り複数社に査定を依頼することをおすすめします。

複数社への査定依頼は大変ですが、不動産一括査定サービスを利用すれば簡単に依頼し、比較ができます。
不動産一括査定とは、一度情報を入力で複数の不動産会社にまとめて査定依頼ができるサービスです。
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  • 査定を依頼する時間や手間が省ける
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