【2024年版】東京都・23区のマンション価格推移と今後の見通し

東京都のマンション売買においては、価格の推移を把握し、適切な売買のタイミングをはかることが重要です。

本記事では、東京都の中古マンション価格の推移や、区や間取りによる価格の違い、今後の価格推移の予測などを解説します。

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1.【東京都全体】中古マンション価格の推移

公益財団法人東日本不動産流通機構のデータによると、東京都における2014年から2023年までの10年間の中古マンションの価格推移は以下のとおりです。

東京都全体 都区部 (23区) 多摩地域
2014年 3,347万円 3,581万円 2,420万円
2015年 3,560万円 3,816万円 2,533万円
2016年 3,772万円 4,039万円 2,614万円
2017年 3,935万円 4,238万円 2,635万円
2018年 4,136万円 4,479万円 2,686万円
2019年 4,279万円 4,644万円 2,703万円
2020年 4,512万円 4,889万円 2,920万円
2021年 4,879万円 5,325万円 3,023万円
2022年 5,333万円 5,776万円 3,326万円
2023年 5,678万円 6,126万円 3,495万円

東京におけるマンションの価格推移

出典:「“首都圏不動産流通市場の動向”.公益財団法人東日本不動産流通機構. 」(参照2024-07-02)をもとに、お家のいろはが独自に作成

このデータからわかるとおり、東京都の中古マンションの価格は毎年上昇を続けています。

東京都全体では10年前の2014年に比べ2,331万円、都区部では2,545万円、多摩地域では1,075万円の上昇で特に都区部は10年前のおよそ1.71倍と、多摩地域の1.44倍を上回る上昇率になっています。

不動産価格の上昇は、2013年頃から全国的に見られます。
様々な要因がありますが、アベノミクスによる大規模な金融緩和の影響が強いと考えられています。

東京都区部は国内需要だけでなく、海外投資家からの需要も高いため、他のエリアとは大きく乖離した高価格となっています。

2.【23区別】中古マンション価格の現状

ここでは、東京都の中古マンション価格の現状を、23区別に紹介します。
中古マンションの価格は、区や間取りによって大きく変わることもあります。売買を検討する際は、それぞれの違いをしっかり確かめながら計画を立てていきましょう。

2-1.23区別の平米単価

東京23区のマンション平米単価と、専有面積70平米のマンションの平均価格を紹介します。さらに、マンション売買のタイミングを検討する参考になるよう、3年前と1年前に比べ平米単価がどのように推移したかも示しています。

平米単価 専有面積70平米の建築費
(1993年建築)
千代田区 140万円〜171万円 9,771万円~1億1,942万円
中央区 142万円〜174万円 9,979万円〜1億2,197万円
港区 160万円〜196万円 1億1,211万円~1億3,702万円
新宿区 99万円〜121万円 6,933万円~8,474万円
文京区 96万円〜118万円 6,744万円~8,243万円
台東区 84万円〜102万円 5,856万円~7,158万円
墨田区 70万円〜86万円 4,939万円~6,037万円
江東区 85万円〜103万円 5,951万円~7,273万円
品川区 98万円〜120万円 6,885万円~8,415万円
目黒区 105万円〜129万円 7,351万円~8,984万円
大田区 65万円〜79万円 4,551万円~5,563万円
世田谷区 78万円〜96万円 5,506万円~6,729万円
渋谷区 131万円〜161万円 9,170万円~1億1,207万円
中野区 75万円〜91万円 5,248万円~6,414万円
杉並区 73万円〜89万円 5,106万円~6,241万円
豊島区 87万円〜107万円 6,102万円~7,458万円
北区 68万円〜84万円 4,776万円~5,837万円
荒川区 67万円〜81万円 4,651万円~5.684万円
板橋区 56万円〜68万円 3,921万円~4,792万円
練馬区 59万円〜73万円 4,149万円~5,071万円
足立区 46万円〜56万円 3,203万円~3,915万円
葛飾区 49万円〜59万円 3,384万円~4,136万円
江戸川区 53万円〜65万円 3,710万円~4,534万円

出典:「”HOME4Uマンションプライス”.HOME4U」(参照2024-07-02)をもとに、お家のいろはが独自に作成

平米単価が最も高額なのは港区で、表作成時点で160万円~196万円となっています。一方、価格が最も抑えられているのは足立区の46万円~56万円と、区によって大きな違いがあることがわかります。

3年前からの単価上昇率を見ると、中央区の28.9%を筆頭に、千代田区、港区が20%を超えており、人気の高さをうかがわせます。

一方で、大田区と中野区は1年前の価格からマイナスに転じています。この2区にある物件の売買を検討している方は、今後の価格推移に注視しながら検討するとよいでしょう。

2-2.23区別 × 間取り別価格

続いて23区ごとに、マンションの間取り別平均価格を見ていきましょう。

1R・1K 1LDK 2LDK 3LDK 4LDK 5LDK~
千代田区 2,500万円 5,000万円 9,400万円 1億5,500万円 1億9,500万円
中央区 2,400万円 4,600万円 6,800万円 8,100万円 8,850万円
港区 2,650万円 6,200万円 9,400万円 1億2,000万円 3億7,500万円
新宿区 2,300万円 4,400万円 6,500万円 7,600万円 1億3,000万円 1億450万円
文京区 2,200万円 4,300万円 6,000万円 7,900万円 9,000万円
台東区 2,400万円 3,600万円 4,800万円 5,200万円 6,200万円
墨田区 2,300万円 3,700万円 4,000万円 4,600万円 4,550万円 6,700万円
江東区 2,400万円 3,800万円 5,000万円 4,900万円 5,900万円
品川区 2,300万円 4,200万円 5,900万円 6,400万円 7,200万円
目黒区 2,400万円 4,700万円 6,800万円 8,000万円 8,850万円
大田区 2,100万円 3,100万円 3,900万円 4,600万円 5,500万円
世田谷区 2,100万円 3,700万円 5,250万円 6,300万円 7,550万円 8,100万円
渋谷区 2,400万円 5,400万円 7,700万円 9,800万円 15,000万円
中野区 2,100万円 3,500万円 5,000万円 6,000万円 7,900万円
杉並区 1,800万円 3,300万円 5,000万円 6,000万円 6,900万円 8,500万円
豊島区 2,100万円 3,800万円 5,400万円 6,800万円 7,000万円
北区 2,200万円 3,300万円 3,900万円 4,400万円 5,250万円
荒川区 2,300万円 3,000万円 3,800万円 4,200万円 4,900万円 5,600万円
板橋区 2,100万円 2,600万円 3,100万円 3,900万円 4,650万円 4,100万円
練馬区 1,900万円 2,900万円 3,500万円 4,200万円 4,800万円 5,000万円
足立区 1,900万円 2,900万円 3,500万円 4,200万円 4,800万円 5,000万円
葛飾区 1,100万円 2,050万円 2,600万円 3,300万円 3,750万円 3,000万円
江戸川区 1,400万円 2,900万円 3,100万円 3,600万円 4,300万円

出典:「”HOME4Uマンションプライス”.HOME4U」(参照2024-07-02)をもとに、お家のいろはが独自に作成

同じ間取りでも、区による価格の違いが見て取れます。この表でさらに注目したいのが、間取りが広くなるにつれて、区による価格差も大きくなる点です。

例えば、1R・1Kの間取りで最も高額な港区の2,650万円という金額は、最も低価格な葛飾区の1,100万円の約2.4倍です。

ところが、広めの3LDKの間取りになると、最も高額な千代田区では1億5,500万円と、最も低価格な葛飾区の3,300万円の約4.7倍にも上ります。1R・1Kの約2.4倍よりも、価格差がさらに広がっているのです。
これは、千代田区の地価が非常に高いうえに、広めの間取りの物件ほど希少性も高まるためと考えられます。投資家からの人気も高く、広めの物件は価格が上昇しやすい傾向にあります。

マンションを売却する際は、間取りが広いほど、区による価格差が激しくなりやすい点に注意したほうがよさそうです。

3.今後の東京都マンション価格はどう推移する?

マンション売買を検討している方の中には、今後の東京都のマンション価格がどう推移するか気になる方も多いと思います。
結論から言うと、東京のマンション需要がこれから急速に減ることは考えにくく、今後もしばらくは価格の上昇傾向が続くと予想されます。

東京都は現在でも、都外に転出する人よりも都内に移り住む人のほうが多い転入超過の状態にあり、人口が増え続けています。
人が増え続ければ住宅の需要も維持されるため、マンション価格も下がりにくいと考えられます。

東京都の転入超過数

出典: “住民基本台帳人口移動報告 2023年(令和5年)結果”. 総務省統計局. 2024-1-30(参照2024-07-02)

さらに、歴史的な円安(2024年7月現在)により、建築資材の高騰と海外投資家の投資需要増加が起こっています。
こうした円安の流れはすでにマンションの価格に織り込まれてはいますが、今後も円安が進行していけば、マンション価格のさらなる高騰も考えられます。

円安状態となっている最も根幹的な要因は、諸外国との金利差と考えられます。
明らかに急激な円安状態となっていたため、ある程度の揺り戻しがあると予想できますが、長期的にみれば今後も円安が続いていく可能性も十分高いでしょう。
また、次章で解説する金利動向は、マンション価格に直接的に関係するとともに、円安を止めるうる重要な要因です。

4.マンションの売却・購入にかかわる金利動向について

人口増加や円安に伴う需要維持と併せて、東京都のマンション価格の上昇傾向に大きな影響を与えるのが、住宅ローンの金利動向です。

金利が高くなるほど、住宅ローンを借りにくくなるため、マンションの購入需要は落ち込みます。
マンションの購入需要が低い状況では、高い価格で売ることが難しくなるため、マンション価格が下落していくと考えられます。

住宅ローン金利には、固定金利と変動金利があります。
固定金利は10年物国債などの長期金利の影響を受け、変動金利は短期金利の影響を受けます。

すでに長期金利は上昇の傾向にあり、2024年5月末に一時1.1%に達し、2024年7月時点でも1%を超えた状況となっています。
短期金利に関しても、2024年3月にマイナス金利政策が解除されたことから、上昇していく見方が強まっています
そのため、住宅ローン金利はいずれも、今後上昇していく可能性が非常に高いと言えます。

売り手にとっては、売値が高いに越したことはないはずですから、金利上昇前が売り時と言えます。
買い手にとっては、マンション価格が下がっても、金利が上がれば総支払額が増える可能性がありますので単純ではありません。
もし住宅ローン金利が上がり始めたら、それに呼応してマンション価格が下がり始めるのを待つべきでしょう。

こうした金利動向を示す指標の1つに、プライムレートがあります。
プライムレートは銀行が企業に資金を貸し出す際の最優遇金利であり、住宅ローン金利にも影響します。

2021年6月11日現在、プライムレートは以下の図のように推移しています。すでに長期プライムレートでは、上昇が始まっていることがわかります。

長短期のプライムレート推移

出典:「“長・短期プライムレート(主要行)の推移”. 日本銀行」(参照2024-07-26)をもとに、お家のいろはが独自に作成

固定金利・変動金利共に上昇すれば、マンションの需要が冷え込む恐れがあります。
マンション売却を考えている方は、金利が上がる前の売却を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

東京都の中古マンション価格は、2023年までの10年間、落ち込むことなく上昇を続けています。
区によるマンション価格の差が大きく開いており、間取り次第ではさらに価格差が広がる場合もあります。マンション売買を検討する際は、こうした特徴をしっかり考慮するようにしましょう。

今後の東京都のマンション価格は、東京都の堅調な人口増加を見ると、しばらくは上昇傾向が続くと考えられます。
一方で、金利が上がる可能性があるなど、マンション価格が下落しかねない要因もあるため、将来の相場を予想することが非常に困難です。

売却を検討している方は、マンション価格が高まっている今、行動を開始してみてはいかがでしょうか。

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