2,000万円で買った家がいくらで売れるか、お調べでしょうか。
家の価格はさまざまな要素で構成されますが、特に大きな影響を受けやすいのが築年数です。
基本的に、築年数が経過するごとに家の価値は落ちていくのです。
本記事では、2,000万円で買った家を売却する場合に、築年数毎にいくらで売れるのかお伝えするとともに、住宅ローンの完済や確定申告に関することなど、売却時の注意点などご紹介していきます。
- 一戸建ては築年数が20年を超えると建物の価値はほとんどなくなる
- マンションは木造住宅より価格の下落が緩やか
- 2,000万円で買った家を高く売るには不動産会社の比較が必須
家売却の基礎知識については『家を売る方法|初めてでも損をしない売却手順、注意点、損しないポイントを徹底解説!』でも紹介していますので併せてご覧ください。
Contents
1. 2,000万円で買った家はいくらで売れる?
2,000万円で買った家はいくらで売れるのでしょうか?
家を中古物件として売る場合、築年数が最も売却価格に影響します。
下の図は国土交通省による中古一戸建住宅の価格査定の例です。
出典:国土交通省.”中古住宅流通、リフォーム市場の現状”.(参照2023-12-18)
いずれも築年数に応じて右肩下がりになっていることが分かります。
特に、木造一戸建住宅については築15年頃にかけて大きく価値が下がり、その後も緩やかに下がり続けます。
特に売却目的の査定では、築20年を超えるとほぼ価値がないものとみられやすくなります。
なお、土地については経過年数で価値が下がることはありません。
1-1.2,000万円で買った一戸建ての場合
ここでは、2,000万円で買った一戸建てがいくらになるのか、築年数ごとの価格推移をシミュレーションしていきます。
2,000万円の一戸建の売却価格目安(土地代:1,000万円の場合) | |||
---|---|---|---|
築年数 | 建物の資産価値減少率(%) | 建物の価格目安 | 売却の価格目安 |
1年 | 5% | 950万円 | 1,950万円 |
2年 | 10% | 900万円 | 1,900万円 |
3年 | 15% | 850万円 | 1,850万円 |
4年 | 20% | 800万円 | 1,800万円 |
5年 | 25% | 750万円 | 1,750万円 |
10年 | 50% | 500万円 | 1,500万円 |
15年 | 75% | 250万円 | 1,250万円 |
20年 | 85% | 150万円 | 1,150万円 |
建物部分については約20年の間、急激に価値を落としていきま。
築20年を過ぎた木造建物は価値ゼロと査定されやすくなるため、上表のシミュレーションでいう土地の価値1,000万円だけで取引されることもあります。
より詳しく家の価値を知りたい方は、不動産会社へ査定を依頼してみましょう。
訪問調査や、不動産会社とのやり取りを面倒と感じる方は、まずは簡易的な査定(机上査定)を依頼してみましょう。
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1-2.2,000万円で買ったマンションの場合
次は、2,000万円でマンションを購入した場合です。
2,000万円のマンションの売却価格目安(土地代:1,000万円の場合) | |||
---|---|---|---|
築年数 | 建物の資産価値減少率(%) | 建物の価格目安 | 売却の価格目安 |
1年 | 10% | 900万円 | 1,900万円 |
2年 | 12.5% | 875万円 | 1,875万円 |
3年 | 15% | 850万円 | 1,850万円 |
4年 | 17.5% | 825万円 | 1,825万円 |
5年 | 20% | 800万円 | 1,800万円 |
10年 | 32.5% | 675万円 | 1,675万円 |
15年 | 45% | 550万円 | 1,550万円 |
20年 | 57.5% | 425万円 | 1,425万円 |
マンションの場合、ほとんどがRC造ということもあり、建物部分の資産価値の下落は緩やかです。
前章の一戸建ての例では、建物の価値減少割合こと大きかったものの、土地の価格が下支えしていました。
マンションのような区分所有の不動産は、建物に対する土地の割合が極めて少ないため、建物の価値減少が、総合的な売却価格に大きく影響します。
30年40年と長い目で見ると、一戸建ての方が高く(土地の価格だけ)売れる場合もあります。
より詳しい価値を知ってから売却を考えたい方は、不動産会社に査定を依頼してみましょう。
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2.2,000万円で買った家をできるだけ高く売る方法
新築時と比べた価値の違いは、ほとんど築年数の影響によるものですが、ほかの要因も見過ごせません。
この章では、2,000万円で買った家をできるだけ高く売る方法を紹介しますが、まずは、どういった要因から価格が決定しているのかを簡単に把握してみましょう。
主に、以下の要素が売買価格に影響を及ぼします。
【中古物件の売却価格を左右する要素】
- 築年数
- 日当たりや風通し
- 周辺環境
- 物件の設備の状態
- 立地条件
- 眺望
- 土地の形状
築年数が古くても、リフォームしていて内装が綺麗であったり、設備が新しい、立地がよいといったりした、プラスになるポイントがあれば先程ご紹介した相場より高く売れる可能性も十分にあります。
木造一戸建ての場合は、築20年で価値ゼロと査定されやすいと解説しましたが、こうしたその他の理由次第では、査定額も変わるのです。
以下で、4つの高く売るコツを紹介いたします。
- なるべく早く売る
- 売り急ぎに注意する
- 物件の強みをアピールできるようにする
- 複数の不動産会社を比較する
2-1.なるべく早く売る
不動産は経済の影響を強く受けるため、不動産が高く売れる時期が、売りにくい時期が必ずあります。
しかし、そうした経済的な売り時を求め、築年数が経過してしまうと、かえって売却価格が低くなる可能性があります。
一戸建ては特に、なるべく早く売ることを意識しておきましょう。
現在の築年数にもよりますが、建物価格は1年で最大5%ほど下落するためです。
2-2.売り急ぎに注意する
前項では、早く売る大切さについて解説しましたが、売り急ぎには注意が必要です。
売却しなければいけない期限が近いと、ほとんどの場合で大幅な値下げが必要になるためです。
不動産会社も、時間に余裕がないと知れば、値下げを提案せざるを得ません。
一戸建ての場合は、マンションよりも平均的な売却期間が長いため、1年ほどの余裕をもって取り組めると安心です。
2-3.物件の強みをアピールできるようにする
物件の強みをアピールできるように準備しておくとよいでしょう。
査定は不動産のプロが行いますが、住む人目線の良さは、売り主にしかわからないからです。
例えば、「バス停が新設されたこと」「評判のいい保育園が近くにあること」「風通しがよく洗濯物が乾きやすいこと」など。
些細な点もメモしておきましょう。
2-4.複数の不動産会社を比較する
査定額は不動産会社によって大きく異なるため、複数の不動産会社に査定依頼を出して比較することが大切です。
また、不動産会社には得意不得意があります。
「一戸建ての売却に強い」「土地の売却に強い」「マンションの賃貸経営に強い」など様々です。
査定の際には、査定担当者の印象を見定めたり、売却実績を提示していただいたりしましょう。
そのうえで、査定額を比較してより信頼できる不動産会社を探していきます。
複数の不動産会社に査定を依頼しに行くのは大幅な時間がかかりますが、不動産一括査定サービスを利用すれば簡単です。
不動産一括査定サービスの不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)であれば、1分の簡単な入力で、最大6社の優良な不動産会社に一括で査定依頼ができます。
3.2,000万円の家を売るときの注意点
ここでは、2,000万円の家を売るときの注意点をご紹介していきます。
具体的には、以下4つです。
- 売却するにはローン完済できることが必須
- 欠陥や瑕疵がある場合は必ず伝える
- 家を売却した場合は確定申告が必要
- 物件内の設備に不具合がないか確認しておく
それぞれ見ていきましょう。
3-1.売却するにはローン完済できることが必須
家を売却する際には、住宅ローンを完済している必要があります。住宅ローンを組むときは、対象の物件に抵当権を設定しますが、この抵当権を抹消するには住宅ローンを完済しなければならないのです。住宅ローンの完済は、家の売却代金を使って完済する形で問題ありません。
住宅ローンが完済できる把握するには、住宅ローン残債の確認と、不動産会社に査定額を計算してもらう必要があります。
3-2.欠陥や瑕疵がある場合は必ず伝える
家を売るとき、家に欠陥や瑕疵があるときは必ず伝えるようにしましょう。
瑕疵とは、簡単にいえば見えない欠陥のことです。
雨漏りやシロアリ被害、事故物件なども、不動産売買においては瑕疵とされます。
不動産売買契約では、売主に契約不適合責任があります。売買契約の内容に、欠陥や瑕疵があることを伝えておらず、引き渡し後に買主がそのことに気づいた場合は、引き渡し後でも売主の責任が問われることになるのです。
売却後にこうしたトラブルに発展してしまうことを防ぐためにも、知っている欠陥や瑕疵がある場合には、必ず伝えたうえで契約書にそのことを書いておくことが大切です。
3-3.家を売却した場合は確定申告が必須
家を売却して利益が出ると、その利益に対して譲渡所得税が課されます。このため、売主は自分で利益額を計算して確定申告しなければならないのです。
なお、売却して損が出た場合は、確定申告の義務はありません。
しかし、マイホームの売却であることなど一定の要件を満たすことで、売却損を他の所得と通算できる、損益通算やクリ控除の特例を受けられます。
特例を適用させるには、確定申告時の申請が必要なため、売却損がある場合でも確定申告を行うことをお勧めします。
3-4.物件内の設備に不具合がないか確認しておく
家を売却する前に、物件内の設備に不具合がないか確認しておきましょう。例えば、雨漏れなど、以前1度でもしたことがあるのであれば、改めて確認しておくのがおすすめです。
その他、配管などに不具合があるようであれば、具体的な不具合の内容について売買契約書に記載するなどしておくと万全だといえます。
なお、物件内の設備不具合など心配であれば、ホームインスペクションを利用するのもおすすめです。
ホームインスペクションとは、専門の資格者であるホームインスペクターが第三者の視点から、建物の劣化状況や欠陥の有無について評価し、改修すべき時期やその時期などについてアドバイスを受けられるというものです。
ホームインスペクションを実施していることを伝えることで、売却しやすくなるというメリットもあります。
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この記事のポイント まとめ
- 国土交通省の価格査定の例を見ると、2,000万円で購入した築10年の一戸建ての価格は1,500万円
- 木造一戸建住宅の場合は20年経つと建物部分の価値がなくなり、ほぼ土地の価格になる
- マンションの場合はRC造のため木造一戸建住宅と比べると下落が緩やか
- いずれの場合も築年数が古くなるほど価値が落ちるため、できるだけ早いタイミングで売却することが大切
詳しくは「1.2,000万円で買った家はいくらで売れる?」をご覧ください。
- 築年数が売却価格に大きな影響を及ぼすため、やはり、できるだけ早いタイミングで売却することが重要
- 売り急ぐと足元を見られる可能性があるためスケジュールに余裕を持たせる
- 複数の不動産会社に査定依頼を出して売却する家に適した信頼できる不動産会社を見つける
詳しくは「2.2,000万円で買った家をできるだけ高く売る方法」をご覧ください。
- 売却するには住宅ローンを完済する必要がある
- 欠陥や瑕疵は買主に伝えたうえで売買契約を結ぶ
- 家を売却した後は利益額に応じて税金が課されるため確定申告しなければならない
詳しくは「3.2,000万円で買った家を売却するときの注意点」をご覧ください。
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