土地売却の相談はどこにする?売りたい内容別で選ぶ10の相談先

土地売却の相談は、まず不動産会社に問い合わせるのが基本ですが、状況によって不動産鑑定士や税理士、弁護士など相談先が変わってきます。

相談内容とタイミング別│土地売却の相談先
相談内容 相談先 タイミング
土地売却全般 不動産会社 不動産査定時
売買契約時
相続・離婚のための鑑定評価 不動産鑑定士 不動産査定時
確定申告・節税 税理士 確定申告前
所有権移転登記 司法書士
法務局
売買契約時
買主・隣人とのトラブル 弁護士 売却前(隣人とのトラブル)
売買契約時・契約後(買主)
空き家の相談 市区町村の役所窓口
境界確定測量 土地家屋根調査士 決済・引き渡し時
売買契約書作成
農地転用申請
行政書士 売買契約時
農地売却時
譲渡所得税の相談 国税庁電話相談センター 確定申告前
住宅ローンの支払い相談 金融機関 支払いに困った時

本記事では、土地売却の内容別に、それぞれ適した相談先を解説します。有料、無料についても記載していますので、土地売却について悩みを抱えている方は、本記事を参考に最適な相談先を見つけてください。

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あなたの 不動産 いくらで売れる?
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この記事を読めばわかること
  • 土地売却時にありがちな悩み
  • 悩みの内容に適した土地売却の相談先
  • 相談するポイント

1.土地売却の相談は不動産会社が基本(無料)

土地の売却は、上記の流れに沿って進めていくのが一般で、まずは不動産会社への問い合わせから始めます。

不動産売買の多くが、不動産会社に仲介を通して行われます。「売りたい土地がいくらで売れるのか」や、「そもそも今売るべきか」など悩んでいる方は、まずは不動産会社へ連絡し土地査定を受けてみましょう。

なお、 不動産会社の土地査定は無料で受けられますので、ご安心ください。

査定後には査定報告書が届きます。査定報告書の中には査定額をはじめ、査定のポイントなども記載されています。売却価格や売却タイミングは、不動産会社の担当者からのアドバイスを参考に決めると良いでしょう。

査定額や査定基準は不動産会社によって異なります。信頼できる不動産会社を見つけるには、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」などを活用し、必ず複数社から査定を受けて結果を比較してください。

あなたの不動産いくらで売れる?

不動産売却 HOME4U」は、20年以上にわたってサービスを提供してきた実績があり、累計で55万件以上の査定依頼の実績があります。

独自の審査基準で厳選した2,300社の優良企業を紹介しており、査定依頼を行うときには最大6社までを選択できます。

土地売却が初めてで不安な方は、ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。

2.相続や離婚等で土地の評価額が必要なら不動産鑑定士(有料)

相続や離婚等で土地の評価額が必要なら不動産鑑定士(有料)

相続や離婚時における財産分与で土地の正確な評価額を調べる必要がある場合は、国家資格を持った不動産鑑定士に依頼し、土地の正確な評価額を算定します。

相続や離婚時において財産分与が発生した場合、不動産会社が行う査定では調査が不十分なため、不動産鑑定士が作成する不動産鑑定評価書が必要となります。

また、次のような場面でも不動産鑑定評価書を使用します。

  • 関連会社間での取引
  • 親族間の不動産交換・売買
  • 裁判などで不動産の資産価値を提示
  • 銀行に対して担保価値を証明

不動産鑑定士への依頼は有料で、20万円〜40万円ほどが相場とされています。不動産鑑定士への依頼は有料で、20万円〜40万円ほどが相場とされています。不動産鑑定から評価書の作成まで時間がかかりますので、早めに相談することをおすすめします。

3.確定申告や節税に関する相談は税理士(有料)

確定申告や節税に関する相談は税理士(有料)

土地売却で利益が発生したら確定申告をして譲渡所得税を納付しなければなりません。

また、確定申告は節税につながる特例控除を適用する際に必要な手続きです。申請時に疑問や悩みがある場合は、税理士に相談しましょう。

税理士への相談や手続きの依頼は有料ですが、確定申告に必要な書類や各種手続き、税額の計算まで全てを任せられるので、負担軽減も含めて専門的な知識を持った税理士に依頼すると安心です。

確定申告の手続きを依頼する際の費用は、月額顧問料の6ヶ月分ほどが相場なので、10〜15万円ほどかかると想定しておきましょう。

なお、確定申告前は税理士への依頼が急増するため、申告期限の3月15日間近になってからの相談では受けてもらえない可能性があります。遅くとも12月中には依頼先を選定し問い合わせすることをおすすめします。

また、「9.譲渡所得税に関する相談は国税庁電話相談センター(無料) 」で解説する国税庁の窓口でも無料相談できますので、あわせて活用しましょう。

4.抵当権抹消登記は司法書士もしくは法務局(有料)

土地売却に伴う抵当権抹消登記は、司法書士に依頼するか法務局に相談しましょう。

抵当権とは住宅ローンを契約する際に、金融機関が担保の代わりとして設定した権利のことで、抵当権がついたまま土地を売ることはできません。抵当権抹消登記とは、この抵当権を抹消するための手続きのことを言います。

抵当権抹消登記は、引渡し当日に売却資金で住宅ローンを完済するのと同時に手続きします。抵当権抹消登記は、司法書士に依頼するのが一般で、相場は1〜2万円程度が目安です。

なお、抵当権抹消登記の手続きや必要書類について不明点があれば、法務局に行くと無料で対応してくれます。教えてもらった内容を元に自分で手続きすれば、費用は登記にかかる登録免許税だけです。

ただし、専門知識が必要なことから、売買の初心者であれば有料でも司法書士に依頼することをおすすめします。

5.買主や隣人とのトラブルは弁護士(有料)

買主や隣人とのトラブルは弁護士(有料)

買主や隣人との間でトラブルが発生したら、弁護士に相談することをおすすめします。

土地売却で多いトラブルとしては、契約書の内容や境界線に関する内容などが挙げられます。当事者同士では折り合いをつけるのが難しく、不動産会社に相談しても法律がかかわる問題ですので、弁護士に依頼して対処してもらうのが適切です。

弁護士への依頼は基本有料で、30~60分枠の相談サービスを提供しているケースが多いです。費用は30分あたり5,000円〜1万円前後が相場とされています。

正式に依頼するとなれば、別途で着手金と報酬金が発生します。着手金の相場は10〜30万円ほど、報酬金は依頼する弁護士や依頼内容によって差があるため、複数の弁護士事務所に問い合わせて比較検討すると良いでしょう。

また、「法テラス」(国が立ち上げた法的支援機関)であれば、無料で弁護士に相談ができます。ただし、無料相談には収入要件などの条件が設けられていますので、利用前に確認しましょう。

その他、法律に関する相談だけなら役所が無料窓口を設置している場合もあります。実務を依頼するとなれば有料ですが、ご自身で解決できる程度の内容であれば、弁護士に依頼する必要はないので、上手に活用しましょう。

6.空き家相談は市区町村の役所窓口(無料)

空き家相談は市区町村の役所窓口(無料)

空き家の活用方法に困っているなら、市役所の役所窓口に問い合わせてみましょう。

全国の市区町村では、「空き家バンク」を設置するケースが増えています。空き家バンクとは、自治体(地方公共団体)が運営する空き家情報を登録、公開出来るWebサービスのことです。

空き家バンクを活用すれば、不動産会社では扱えないような不動産でも売りに出せます。所有する空き家がある地域で空き家バンクが設定されているかを調べたい場合は、インターネット検索で「自治体名+空き家バンク」のように、2つのキーワードを入れて検索するか、自治体へ直接に連絡してみましょう。

空き家バンクへの登録や掲載については無料で行えます。ただし、仲介業者を介した取引となれば、仲介手数料が発生します。

一部、土地の登録ができる地域もあるので、土地を売却したい方は対象となるエリアの自治体の対象条件を確認してください。

7.境界確定の測量が必要なら土地家屋調査士(有料)

境界確定の測量が必要なら土地家屋調査士(有料)

土地を売却するにあたり、境界確定測量が必要な場合は土地家屋調査士に相談します。

境界線が不明確だと、正確な面積を測ることができませんので、本来の価格よりも安く売ってしまう可能性があります。また、売却後に境界線をめぐって隣人とのトラブルに発展するリスクもあることから、買い手から避けられてしまうケースもあります。

土地家屋調査士が行う境界確定測量は有料で、費用は40〜50万円程度が相場です。

注意点として、境界確定測量を実施する際には、隣接する土地の所有者の立ち合いと確認・合意が必要となる点です。事前に挨拶するなどして、できるだけコミュニケーションをとっておくことをおすすめします。

8.売買契約書作成や農地転用申請は行政書士(有料)

売買契約書作成や農地転用申請は行政書士(有料)

売買契約書や農地転用申請書の作成、申請が必要なら、行政書士への相談が最適です。

「売買契約書は弁護士でもいいのではないのか」と疑問に思う方がいるかもしれません。弁護士でも対応可能ですが、行政書士よりも費用が高い傾向にあるため、売買契約書の作成であれば行政書士で十分といえます。

また、農地を売却するためには農地転用の許可が必要ですが、行政書士に依頼すれば、農地転用申請書の作成から申請手続きまで全て代理で行ってくれます。

ただし、全ての行政書士が農地転用についての詳しい知識や経験を持っているわけではないので、「日本行政書士会連合」のホームページなどを参考に、農地転用などに詳しい行政書士を探しましょう。また、そもそも転用が禁止されている農地もあるため、転用可能かどうかを事前に確認してください。

なお、行政書士へ依頼する場合にかかる費用はの目安は以下の通りです。

申請内容 費用
農地法第4条届出 30,000円~50,000円
農地法第5条届出 30,000円~50,000円
農地法第4条許可申請 80,000円~150,000円
農地法第5条許可申請 80,000円~150,000円
農用地除外申請 150,000円~300,000円

各事務所によって、金額は異なるため、複数に問い合わせをして比較してみると良いでしょう。

9.譲渡所得税に関する相談は国税庁電話相談センター(無料)

譲渡所得税に関する相談は国税庁電話相談センター(無料)

譲渡所得税(土地の売却益に課せられる税金)の計算や納税については、国税庁電話相談センターに相談しましょう。

国税庁電話相談センターは無料で対応してくれますので、譲渡所得税の計算方法や納税などの内容であれば十分に解決できます。

譲渡所得税は確定申告を通じて納めますが、申告期間が売却した翌年の2月16日〜3月15日の間と決まっています。申告せず放置していると、延滞税が加算されてしまう可能性もあるため、申告期限に余裕を持って準備を進めてください。

10.住宅ローンが払えないなら金融機関(無料)

住宅ローンが払えないなら金融機関(無料)

住宅ローンの支払いが困難になった場合は、なるべく早く契約している金融機関に連絡してください。

住宅ローンの滞納を放置し続けると、督促状や催告状が届き、最悪の場合は競売に掛けられ、強制退去となる可能性もあります。競売のリスクを避けるためにも、まずは金融機関との間で今後の返済計画について相談することが最優先です。

協議の結果、一般的な土地売却で住宅ローンを完済できる見通しがたてば問題ありませんが、売却資金でローン完済が難しいとなれば、金融機関に許可をえて任意売却を検討することになります。

金融機関への相談は無料ですので、今現在で支払いが滞っている方はもちろん、今後困難になる可能性がある場合も早めに連絡し対処方法を協議してください。

まとめ

今回は土地売却の10の相談先について解説してきました。

土地売却を決めたら、売却価格や費用など、まずは不動産会社に相談しましょう。不動産会社を探すときには複数社に一括で査定を依頼できるサイト「不動産売却 HOME4U」が便利です。

なお、売却目的が離婚や相続などによる財産分与、会社間での売却であれば、不動産鑑定士に相談します。その他、確定申告や節税については税理士、買主や隣人とのトラブルに悩んでいるなら弁護士など、内容によって適切な相談先は変わってきますので、本記事を参考に、内容に応じて相談先を選んでください。