注文住宅の相場と費用内訳を徹底解説!家づくりの流れや費用削減ポイントもご紹介

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住宅 費用

注文住宅を建てたいと考えているけれど、家を建てるにはどれくらい費用が必要なのか、住宅ローンはどうすればよいのかなど知らないことが多く、なかなか進められない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅を建てたいという方に向けて、費用相場や家づくりにかかわる費用の種類、住宅会社にお金を支払うタイミングなどについて詳しく解説します。どれくらいの予算で家づくりを計画すればよいのか、またお金の流れについてもしっかりと理解し、理想の家づくりを実現してください。

1.注文住宅の費用相場は?

注文住宅を建てる際の費用相場はどれくらいなのか、気になる方は多いのではないでしょうか。2018年度に住宅金融支援機構が調査したフラット35の利用者による統計では、注文住宅のみと土地付き注文住宅の所要資金、住宅面積として次のような結果となっています。

地域 注文住宅 土地付き注文住宅
資金 面積 資金 面積
全国 3,395万円 126.8平米 4,113万円 112.2平米
首都圏 3,694万円 125.3平米 4,775万円 106.2平米
近畿圏 3,504万円 127.0平米 4,227万円 111.0平米
東海圏 3,456万円 128.1平米 4,107万円 115.1平米
その他地域 3,228万円 127.0平米 3,762万円 114.8平米

上記の表を見ていくと、注文住宅の所要資金は全国平均で3,395万円、平均の住宅面積は126.8平米(約38坪)です。地域ごとに違いはありますが、この数字はひとつの目安になります。

なお、こちらの調査は毎年行われていますが、2014年度以降の統計では住宅面積は縮小傾向にあり、反対に所要資金は増加傾向にあります。その要因としては住宅資材の値上がりもあるかもしれませんが、家はコンパクトにしつつ生活の質を上げたいという方が増えているのだと考えられるでしょう。

2.注文住宅の費用内訳は?

注文住宅の費用として、建物の建築費の他にも用意すべきものがあります。それぞれ詳しくご紹介しましょう。

2-1.土地代

家を建てるには、まず土地を用意しなければなりません。中には親族などの敷地を利用できるケースもありますが、多くの方は土地を購入します。

土地の購入には、土地代金、不動産会社への仲介手数料(売買価格の3%+6万円+消費税)、所有者変更の登記手数料(6~8万円+登録免許税)、印紙代などが必要です。また後日、不動産取得税も必要となります。なお、一定期間内に土地の上に住宅を建てた場合、不動産取得税の軽減措置が適用されます。

2-2.建築費

建築費は「本体工事費」ともいいます。これは建物そのものにかかる費用であり、基礎工事、木工事、内外装工事など建築に必要なものが含まれます。材料代や施工費には直接関係しませんが、工事現場の囲いや廃材処分費、完成した後のクリーニングなどの費用もここに含まれます。
本体工事費は、注文住宅の総費用のおよそ70~80%が目安です。

2-3.別途工事費

別途工事費は「付帯工事費」ともいいます。この別途工事には、外部の塀や駐車スペースの土間、庭などの外構工事や、照明器具やカーテンの工事、冷暖房工事、地盤補強工事、既存建築物解体工事、水道・ガス引き込み工事などを含みます。

別途工事は、誰でも一律で必要になるというわけではありません。敷地によっては水道・ガスの配管が整備されている場合もありますし、地盤調査によって補強工事が必要ない場合もあるためです。また、更地であれば解体工事費もかかりません。
条件によって費用に違いがありますが、別途工事費は注文住宅の総費用のおよそ10~20%が目安とされます。

2-4.諸費用

諸費用とは、本体工事費や別途工事費以外にかかる費用で、主に事務的な部分や新生活にかかわる部分の費用になります。
工事請負契約の印紙代や建築確認申請手数料、住宅ローン融資手数料、建物の登記手数料、火災保険料、新生活の家具や家電購入費、引っ越し費用などがこれに含まれます。注文住宅の総費用のおよそ5~7%が諸費用の目安です。

いわゆる「坪単価」には、別途工事費や諸費用は含まれずやり取りされることが一般的です。単に坪単価だけを見て注文住宅の総費用と捉えることがないように注意してください。

3. 家づくりのスケジュールとお金の流れ

費用とともに気になるのが、家が完成するまでのスケジュールでしょう。ここでは、一般的な家づくりのスケジュールとお金の流れを、以下のフローを参考に確認していきます。

施主が住宅会社にお金を支払うタイミングは、通常4回です。
契約金額を均等に4分割する会社もありますし、契約金とその他3回分の金額を変える会社もあります。また、住宅ローンを利用して支払う場合、完成までに支払う資金をいったんローン会社から借りる「つなぎ融資」という方法を利用する場合もあります。
お金の支払い方法は工事請負契約書に記載することになっていますので、必ず確認してください。

4. 費用を予算内に抑えるポイント

理想の家を建てる際、さまざまな要望を盛り込んでしまうと予算を超えてしまうこともあります。特に、最初に作成する住宅プランには要望をたくさん取り入れることも多く、予算が膨らみやすくなります。
ここでは、予算内の費用に近づけるために削減するべきポイントをご紹介します。

4-1. 土地代を抑える

土地代を抑えると家づくりの総合的な費用を削減できます。注文住宅を建てる際は、土地代と住宅費用のふたつを合算した総費用を考えなければなりません。土地に予算をかけすぎれば住宅部分に使える費用が圧迫されますし、その逆も考えられます。立地条件を見直す、敷地面積を抑えるなど、条件面をよく検討してください。

4-2. 建坪を削減する

住宅の坪数を減らすのは、直接的に費用の削減につながります。
要望をそのままストレートに盛り込んでいけば、それだけ坪数は大きくなる可能性が高くなってしまうでしょう。
要望に優先順位を付けて整理することで、削減できる部分を見つけることができます。家族の意見も聞きながら、しっかり話し合いすることをおすすめします。

4-3. 設備・仕様グレードを抑える

キッチンやユニットバス、洗面所など、住宅設備のグレードを再度検討してみてください。機能性を失ってしまうような計画はおすすめできませんが、極端にグレードの高い設備は再考してみてはいかがでしょうか。また、外壁や内装の仕様についてもグレードを見直してみてください。
コストダウンをしてもよい部分、しないほうがよい部分と分けて検討することがおすすめです。

4-4. 外構工事を抑える

外回りの塀やフェンス、駐車スペースやアプローチ、庭などの外構工事費を見直してみてください。外構工事は、手をかける範囲や使う素材によって金額が大きく上下します。
別途工事の中でも費用の割合が大きい部分ですので、全体的なバランスも考え、削減するにはどのような方法があるか、住宅会社に工事プランを請求することをおすすめします。

5. 費用を抑えるときの注意点

注文住宅の費用を抑えるときには、次の点に注意してください。

5-1. 住宅ローン金利が安いものを選ぶ

住宅ローン金利が安く借りられるところを選べば、諸費用の中の融資手数料などを削減することにつながります。少しの割合の違いといっても、計算のもととなる金額は何千万円という規模ですから、20年、30年単位で計算すれば、大きな差額になります。住宅ローンを組む際は、金利を意識してみてください。

5-2. 税金面での特例を積極的に利用

住宅を取得したとき、一定の要件に該当すれば、税制優遇や給付金など、次のような費用負担の削減につながる制度が利用できます。

  • 住宅ローン控除
  • 住宅ローンを利用して住宅を取得した場合は、一定の金額の税額控除が受けられる住宅ローン減税が適用されます。税額控除期間は10年間で、最大控除額は400万円です。会社員であれば、年末調整で税金が還付されるケースがほとんどですので、積極的に活用してください。

    長期優良住宅、低炭素住宅など一定の要件に該当する住宅の場合は、最大控除額は500万円になります。所得税で控除しきれない分は、住民税からも一部控除適用があります。なお、住宅ローン減税は初年度に確定申告が必要になりますので、忘れずに手続きすることが重要です。

  • すまい給付金
  • 消費税率が10%に引上げされたことによる負担軽減を目的とした制度で、住宅ローン利用者なら収入775万円以下、住宅ローンを利用していない場合は、年齢50歳以上かつ収入650万円以下の方が給付対象となります。(収入目安は中学生以下の子供が二人のモデル世帯です)。世帯収入によって段階的に給付額が異なり、最大で50万円の給付基礎額になります。
    給付対象となる住宅の要件はあるものの、収入制限で該当すれば多くの方が対象となる可能性がありますので、ぜひ活用したい制度です。

  • ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金
  • ZEH(ゼッチ)住宅とは、ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、住宅のエネルギー収支がおおむね0(ゼロ)となることを指しています。たとえば、太陽光発電システムを導入し熱源を自宅でまかなえるということです。

    ZEH住宅と認定されるには、一定の要件に該当する必要がありますが、補助金として最大70万円(設備内容によってはプラスαあり)を受け取ることができます。

  • 長期優良住宅普及促進のための優遇措置
  • 長期優良住宅の認定を受けた住宅であれば、「登録免許税の引き下げ」「不動産所得税の控除拡大」「固定資産税特例の延長」の優遇措置があります。

    登録免許税は、所有権保存登記で一般住宅0.15%が0.1%の優遇、所有権移転登記で一般住宅0.3%が0.2%の優遇になります。不動産取得税では、通常1,200万円の控除額が1,300万円に拡大されます。また、固定資産税では、一般住宅は3年間は評価額1/2に減額されますが、長期優良住宅なら5年間に延長されます。

  • 住宅取得等資金贈与の特例
  • 住宅取得のための資金を親・祖父母などから援助される場合に、一定の要件に該当すれば最大で3,000万円の贈与非課税になります。贈与税は税率が高いので、非課税枠が多いことは援助する側の節税につながります。積極的に活用すべき制度です。

  • 不動産取得税の軽減措置
  • 土地、建物を取得したときには不動産取得税が課税されます。購入時に必要になる税金ですが、本則4%の税率が3%に軽減されています。また、宅地を取得した場合の課税標準は1/2に軽減されます。この制度は2021年3月31日までに引き渡しされたものが対象になります(2020年3月現在)。

    予算内で注文住宅を建てるためにできるだけ費用を抑えたいと考えるのは自然なことですが、極端に坪数を削減したり、住宅会社に値引きを強要したりすると、イメージと違う家になったり、手抜き工事につながったりする恐れもありますので、十分に注意してください。

    まとめ

    注文住宅の費用相場や家づくりのスケジュール、費用の内訳や削減するポイントなどについてご紹介しました。
    土地と建築費用を合わせた総予算を計画するところからはじめて、要望を盛り込んだ住宅の費用がどれくらいになるのか、一度で決めることはなかなか難しいものです。住宅会社と何度も話し合いながら、理想の家づくりを進めてください。

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