旗竿地とは?デメリットをメリットに変える方法5つ、注意点・ポイントを解説

旗竿地(はたざおち)とは、道路に面した間口が狭い土地を指します。
一般的な土地よりも安価に手に入る反面、「敷地を有効活用しにくい」「風通しが悪いことがある」などのデメリットがありますが、工夫次第ではデメリットをメリットに変えることが可能です。

本記事では、旗竿地について以下の内容を解説します。

この記事でわかること!
  • 旗竿地のメリットとデメリット
  • デメリットをメリットに変える方法
  • 注意点や家づくりで失敗しないポイント

本記事を読んでいただければ、旗竿地の住宅購入も前向きに検討できるでしょう。
これから住宅を建てようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

▶「旗竿地の間取り事例」の記事はこちら!

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1.旗竿地とは旗と竿(さお)のような形状の土地

旗竿地とは旗と竿(さお)のような形状の土地

旗竿地とは、図のように道路に面した部分が狭く、路地と建物の敷地が1つになった形の土地です。旗の広い部分にあたる土地に、竿の部分に相当する路地がくっついているといえば、イメージしやすいのではないでしょうか。

土地に建物を建てるときは、4m以上の幅の道路に2m以上接する「接道義務」を満たさなくてはいけません。接道義務の基準を満たしつつ、相続などで土地を分割する際に旗竿地ができることもあります。

2.旗竿地に注文住宅を建てるメリットとデメリット

注文住宅を建てるための土地の候補として、旗竿地が挙がることもあるでしょう。旗竿地に注文住宅を建てる際のメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリット
  • 比較的安価に入手できる
  • 静かな暮らしを実現しやすい
  • 外壁の費用を節約できる
  • 路地を活かして個性的な住宅に仕上げられる
デメリット
  • 敷地を有効活用できないことがある
  • 外構工事費用がかさむことがある
  • 風通しや日当たりが悪い可能性がある
  • 生活音に配慮する必要がある

以下より詳しく紹介するので、購入を検討する際の参考にしてください。

なお、土地の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

プロが教える「土地」の探し方|理想の土地を選ぶ方法と裏ワザを伝授!

2-1.旗竿地に注文住宅を建てるメリット

旗竿地に注文住宅を建てることには、次の4つのメリットがあります。

  • 比較的安価に入手できる
  • 静かな暮らしを実現しやすい
  • 外壁の費用を節約できる
  • 路地を活かして個性的な住宅に仕上げられる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

2-1-1.比較的安価に入手できる

旗竿地は通常の四角形の土地と比べると、安価に設定されていることが多いです。
土地代を抑えたい方もぜひ、旗竿地を検討してみてください。

2-1-2.静かな暮らしを実現しやすい

旗竿地は竿の部分だけが道路に面しており、住宅を建てる部分は奥まった場所にあります。そのため、土地が大通りに面している場合でも、静かな生活を実現しやすいです。
都市部に住宅を建てたい方や、少しでも静かに生活したい方にもおすすめといえるでしょう。

2-1-3.外壁の費用を節約できる

旗竿地の中には、周囲が別の住宅で囲まれているものもあります。この場合、外壁を建てる必要がないケースや一部のみ外壁を建てれば良いケースもあり、外壁費用を節約できるかもしれません。

また外壁を建てる場合でも、道路からはあまり見えないのでグレードが低いものでも見栄えに影響しない可能性が高いです。外構費用を抑えたい方も、旗竿地を検討してみてはいかがでしょうか。

2-1-4.路地を活かして個性的な住宅に仕上げられる

路地がついた独特の形状は、旗竿地の魅力でもあります。間口の部分に門を作って路地の長さをアピールしたり、アーチを作って潜り抜けるスタイルにしたりと、アレンジ次第では個性的な住宅に仕上げられるでしょう。

2-2.旗竿地に注文住宅を建てる際のデメリット

旗竿地には、いくつかのデメリットもあります。主なデメリットとしては、次の4つが挙げられるでしょう。

  • 敷地を有効活用できないことがある
  • 外構工事費用がかさむことがある
  • 風通しや日当たりが悪い可能性がある
  • 生活音に配慮する必要がある

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

2-2-1.敷地を有効活用できないことがある

竿の部分が広すぎるときや、旗の部分が狭いときは、敷地を有効に活用できないことがあります。また隣家が敷地ギリギリに住宅を建てているときも、思い描くような家が建てられないかもしれません。

2-2-2.外構工事費用がかさむことがある

メリットの「2-1-3.外壁の費用を節約できる」とは異なり、しっかりとした外壁を建てないといけないケースもあります。隣家の窓の位置によっては、通常よりも高めの外壁が必要になり、費用がかさむこともあります。

竿の部分が長いときも、外構工事費用がかさむでしょう。アーチや門などの造作にこだわる場合は、さらに費用が高くなります。

2-2-3.風通しや日当たりが悪い可能性がある

道路に面している部分が大きい一般的な四角い土地であれば、日光にあたる部分が大きくなるので、日当たりは良です。しかし旗竿地は道路に面している部分が狭いので、日光があたりにくく、敷地全体が薄暗くなる可能性があるでしょう。

四方を住宅で囲まれている場合には、風通しも悪くなるかもしれません。土地や住宅が湿気を含みがちになり、カビやコケなどがつきやすくなることもあります。

2-2-4.生活音に配慮する必要がある

旗部分の土地があまり広くない場合には、敷地いっぱいに住宅を建てることもるでしょう。この場合、隣家との距離が狭まるため、生活音に配慮する必要があります。

以上が旗竿地のメリットとデメリットです。
旗竿地で注文住宅を建てるなら、特殊な条件故に複数社の見積もりや性能・価格を比較して検討すべきといえるでしょう。
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3.旗竿地のデメリットをメリットに変える5つの方法

前章でご紹介した旗竿地のデメリットは、工夫すればメリットに変えることが可能です。おすすめのアイデアを5つ紹介します。

デメリット 工夫・アイデア
敷地を有効活用できないことがある
  • 竿部分を駐車場・駐輪場に活用する
  • 三階建てにして床面積を増やす
外構工事費用がかさむことがある 竿部分をお洒落なアプローチにする
風通しや日当たりが悪い可能性がある 吹き抜けを作って採光しやすくする
生活音に配慮する必要がある 二階部分にリビングを作る

それぞれの工夫・アイデアについて見ていきましょう。

3-1.竿部分を駐車場・駐輪場に活用する

竿部分を単に路地として使うのでは、土地を有効活用できない場合もあります。そのような場合には、駐車場や駐輪場として利用してみてはいかがでしょうか。

例えば、竿部分の幅が2mあれば、軽自動車を停めて、大人がぎりぎり出入りできます。ただし図面上は幅が2mあっても、塀を敷地内に建てている場合は実質の幅が1.8m(ブロック塀の厚みが10cmとして計算)しかないので注意が必要です。

また、竿部分の幅が2.3mほどあれば、軽自動車を停め、片側のドアを全開して乗り降りできるようになります。2.5mあれば、軽自動車を停めて横に自転車1台が通れるほどの幅を確保できるでしょう。

駐車場として竿部分を活用するときは、車幅とドアの幅も確認してください。また駐輪場の位置を駐車場よりも住宅側にするときは、車を停めた状態で自転車を押した人が通り抜けられるのかチェックしておいてください。

3-2.三階建てにして床面積を増やす

敷地が狭いときには、三階建てにして床面積を増やすこともおすすめです。ただし、容積率が低い土地は三階建てを建てられない可能性があるので、ハウスメーカーに相談しておくのがよいでしょう。

三階建てのメリットやデメリット、費用相場に関しては、次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

「三階建て」は後悔しない?メリット・デメリットや、費用、間取り例を公開

3-3.竿部分をお洒落なアプローチにする

外構工事が高くなる場合は、思い切って住宅周りに予算をかけてみてもよいでしょう。特に、竿部分は道路からも見える部分なので、予算に余裕があるときはこだわってみてはいかがでしょうか。
例えば、アーチを作ってアイビーやつるバラを這わせれば、洋風でお洒落なゲートになります。また、飛び石を作って、和風に仕上げるのも粋な印象になります。

3-4.吹き抜けを作って採光しやすくする

周囲を住宅に囲まれて採光が難しいときは、住宅の中に吹き抜けを作り、天井から日光が入りやすくするのもおすすめです。吹き抜けがあると住宅に開放感が生まれるので、住宅そのものが小さくても閉塞感を感じにくくなるでしょう。

3-5.二階部分にリビングを作る

生活音が気になる場合は、二階部分にリビングを作ることで解決できることがあります。隣家と生活の拠点となる階を変えれば、生活音を気にせずに過ごせるかもしれません。

また一階部分よりも二階のほうが明るくなるので、明るい空間で家族の時間を持つことができるでしょう。

4.旗竿地の購入を検討する際の注意点

旗竿地を購入する前には、少なくとも次の3点を確認しておいてください。

  • ライフラインが確保されているか
  • 竿部分の幅が狭すぎないか
  • 建築工事が可能か

それぞれのポイントを詳しく解説します。

4-1.ライフラインが確保されているか

旗竿地の中には、水道・ガス・電気などのライフラインの工事が完了していないものもあります。その場合は、ライフラインの工事から行う必要があるため、かえって割高になることもあるでしょう。

4-2.竿部分の幅が狭すぎないか

竿部分の幅が狭いと駐車場として活用しにくいだけでなく、重機が入りづらく、工事日数が長引くことになります。工期が長引くと費用も割高になることがあるので注意が必要です。

4-3.建築工事が可能か

竿部分の幅が2m未満の土地は、再建築不可とされることがあります。間口の部分は2m以上であっても、一部でも幅2m未満の土地があると再建築不可となるので注意が必要です。購入したのに住宅を建てられないということにならないためにも、再建築可能な土地なのか確認しておくのがよいでしょう。

参考:e-GOV法令検索「建築基準法 第四十三条」

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5.旗竿地で家を建てる際に失敗しない2つのポイント

旗竿地で住宅を建てるときには、次の2つのポイントに留意すると失敗を回避しやすくなります。

  • 工事前からしっかりとご近所に配慮する
  • 旗竿地での家の建築に実績があるハウスメーカーに依頼する

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

5-1.工事前からしっかりとご近所に配慮する

どんな土地に住宅を建てる場合でも、ご近所には配慮する必要があります。工事が始まると騒音がするだけでなく、出入りする車両が増えたり、工事中のにおいやホコリなどで迷惑をかけたりすることもあるでしょう。

特に旗竿地は隣家との距離が近くなりがちなため、通常以上に迷惑をかける可能性があります。また竿の部分が狭いときは資材の運搬回数も増えるので、工事が長引き、さらに迷惑になるかもしれません。工事が始まる前から何度か足を運び、ご近所に挨拶をして理解を求めるようにするのがよいでしょう。

5-2.旗竿地での家の建築実績があるハウスメーカーに依頼する

旗竿地は特殊な形のため、旗竿地の工事経験が乏しいハウスメーカーに依頼すると、工期が極端に長引いたり、費用が割高になったりする可能性があります。
また、旗竿地の特性を活かすアイデアも少ないため、思うような住宅が完成しないかもしれません。

旗竿地に注文住宅を建てるときは、旗竿地での建築実績が豊富なハウスメーカーに依頼するようにしましょう。旗竿地の特性や旗竿地に住宅を建てるノウハウを知り尽くしているので、より快適な住宅プランを提案してくれることでしょう。また、路地の活用方法や採光についてのアドバイスも得られるでしょう。

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まとめ

旗竿地は四角形の土地と比べると活用しづらく、日当たりや風通しに問題があるケースもあります。しかし路地を駐車場や駐輪場として活用したり、アプローチ部分をこだわったりすることで、特殊な形状を活かしたお洒落な住宅を作ることも可能です。

また吹き抜けを作る、2階部分にリビングを設けるなどの工夫をすれば、明るく生活音が気にならない住宅に仕上げることもできます。旗竿地ならではの特性を活かして、自分らしい住まいを完成させていくのがよいでしょう。

ただし、旗竿地の竿部分の幅が2m未満のときは、再建築ができない可能性もあります。2mを超えている場合でも、重機が入りづらいときは工事費用が割高になることもあるので注意が必要です。土地を購入する前に再建築可能かどうか、工事に支障がないかを確認し、慎重に住まいづくりを進めていきましょう。

旗竿地での新築を検討するのであれば、旗竿地での建築実績が豊富なハウスメーカーに依頼することが大切です。実績があまりないハウスメーカーや工務店に依頼すると、工期が長引き費用も割高になるかもしれません。
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この記事のポイント まとめ

旗竿地で駐車場に関するトラブルを防ぐには?

竿の部分の幅に余裕があるのであれば、竿の部分を駐車場に活用するとよいです。
幅が2mあれば軽自動車を停めても、大人がぎりぎり出入りできます。そのほかの目安や注意点は「3-1.竿部分を駐車場・駐輪場に活用する」でご確認ください。

旗竿地の間口が2mない場合は?

旗竿地の間口が2mの幅を確保していない場合、家を建てることはできません。
詳しくは「4-3.建築工事が可能か」で解説しています。

旗竿地に家を建てる際、失敗しないコツは?

旗竿地は独特な形ゆえに、一般的な四角い土地とは異なる注意点があります。

  • 工事前からしっかりとご近所に配慮する
  • 旗竿地での家の建築に実績があるハウスメーカーに依頼する

詳しくは「5.旗竿地で家を建てる際に失敗しない2つのポイント」をご覧ください。

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